入れろと、脳科学者の茂木健一郎が言ったそうだが、もっとな話だ。
高校の時、将棋が強い奴がいたが、成績はドベ近辺で、大学も二部
の短大だった。プロ棋士でも大昔の升田幸三とか、泥沼流の株、女
なんでもこいの芹沢博文とかなんとなく無頼の雰囲気を漂わせてい
たが、藤井棋聖はそんな雰囲気はない。
俺の将棋なんて、職場の昼休みにやるくらいで、棒銀しかしらない
程度で、まともな将棋なんて全然、分からないが、プロ棋士の解説で
観たことない手筋と一様に慨嘆する。あの金を攻めに使う手も、定石
となって一般に流布するんだろうか。それとも、藤井棋聖でしか指せない
手なのか、素人には良く分からない。
棋聖と同世代に別の分野で、あのような天才が多くいるとしたら怖ろしい
が、幸いなことに彼は特出した才能のようだ。一回くらいボロ負けした方が
将来の為だと思うのは、駄馬の僻みか。麒麟児の生末なんて駄馬にはわか
らない。
東大に入って、ノーベル賞級の研究をしてくれたらいいとは思うが、ご本人は
将棋が大好きなのようで、そりゃ無理なようだ。