渋谷ライオンで午後4時にコーヒーを | やるせない読書日記

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書評を中心に映画・音楽評・散歩などの身辺雑記
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丸の内線に乗っていると眠くなった。外気に比べて地下鉄車内が暖かいせいか、池袋のスタンドの天丼屋で


食べた700円のあなご天丼で満腹になったせいか、ゴーゴーいう地下鉄の騒音を聞いてうつらうつらして、四谷


三丁目に着いたのが2時少し過ぎ。外苑通りを信濃町に向かって歩く、途中で横道に入って少し歩くとお岩さん


を奉った神社と寺社が通りを隔てて相対している。このことの云われについては多少、知っているのだけど本


を引っ張り出すのが面倒くさいので書くのは後日。突き当たった路を左に行き闇(くらやみ)坂という狭い坂をく


だる。と谷間の町に出る。ここら辺は昔、貧民窟であったらしい。信濃町への坂のあたりから創価学会の建物


だらけになる。研修所やらなんとか会館とかやたら建っている。建物から信者の人がたくさん出てくる。なんか


みんな線香くさい。気のせいか。信濃町の陸橋をわたり神宮外苑。外苑東通りを歩く。銀杏が黄色くなっている


外苑と赤坂御用地の森が美しい。青山通りに出て渋谷を目指して歩く。表参道で曲がる。町並みが大きく変わっ


ている。有名なブランドのビルが並び、同潤会アパートは取り壊されてとうにない。オープンエアのカフェテラスで


日本人が犬を連れてコーヒーを飲んでいるのが結構さまになっている。ねえちゃん達は背が高くカッコイイ。外人も


多い。こんなに高そうなものを売っている店の商売が成り立つのは景気がいいためか。明治通りに出る前で暗渠


の路地にはいる。ここは少し前まで何もなかったがここも人通りが多く、路の両脇にはアディダスとか後は僕など


のしらないブランドのショップが立ち並ぶ。渋谷から人がこの路を通って流れてくるのだ。東京は変化が激しくつ


いていけない。そのまま宮下公園下のガードから渋谷。若者で歩きにくい道を道玄坂までたどり着き、坂をのぼ


って百軒店。風俗店やラブホのなかにクラシック喫茶ライオン。たどり着いたのが4時。距離のわりには時間が


かかった。全くトレンドから遅れた店だがYさんによると抜群に音がいいらしい。僕はクラシックはとんと分らないが


音は確かにいい。ギシギシいう階段を登り二階に、いつもより人が多いのは休日のせいか景気がいいせいか。


500円の今日、はじめてのコーヒーを注文して高尚なビバルディとかシベリウスとか聞きながら薄暗い店内で


澁澤の本など読むと疲れた頭に活字がよく入る。コーヒーもうまい。眠たくなりうつらうつらしながら巨匠たちの


名曲を聴いていると5時15分になっていた。人でごっがえすマルキューの前を難儀して歩き山手線に乗って帰る。