映画撮影終了 | やるせない読書日記

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多分、10分に満たないショートムービーの撮影を知り合いのY氏の家を借りて行なった。映画うんぬん


よりもこんな馬鹿なことに家を拝借して気分を害されたらもうしわけないということが気になってしかたが


なかったがまあ出演者やスタッフも礼儀正しくてそのようなこともなく無事、撮影終了した。なんつったて


新機軸でカメラ二台で撮影。カメラを担当してくれたK君のカットが素晴らしかった。最初はオーソドックス


に撮っていたが、段々ツボに入り狂気を感じさせる構図で撮りだした。中々、面白かった。ま、大学で映画


を撮っているだけのことはある。これから編集して今度はすぐ完成できるだろう。室内は撮影が楽。二台


のカメラで撮ったのも正解だった。以下がシナリオの決定稿。もっとも雨のためもあり屋外をカットした。


N君の提案だが室内劇の特徴が出てかえって効果的ではあった。

いとこ同士

外 初夏の情景・公園・風にそよぐ木々・雲等
外 風を追う
室内 風が揺らすカーテン、 近くから遠くへ引く
室内 花瓶に生けられた百合 カメラを引きテーブル
室内 テーブル上、
①飲みかけのオレンジジュースの入っているグラス
②マンスフィールド短編集 開いていいるか否か
③美樹の腕
目を閉じてテーブルにうつぶせになっている美樹 カメラ1少し遠くから 横顔は見せている
目を閉じてテーブルにうつぶせになっている美樹 カメラ2上から
百合
外 初夏の風景
歩いてくる治。快活に。
①バッグ②テニスのラケット 大写し 説明的必須
歩いてくる治。遠くから①近づいて②
家の敷地に入る カメラ1後ろから
ドアを開けて入る カメラ「2前から
懸案 美樹の靴がおいてあるはずだが、ここでは治は美樹の靴に気がつかないほうが効果的。
玄関が開いているのに母親がいないのを不審がる バストショット
治「母さん、いないの」
二階のリビングに上がっていく 階段、廊下2ショット
風が揺らすカーテン、百合。
物音に気がつき目を覚ます美樹 寝ていたというかダルッとしていたというか
部屋に入り驚く治 前からアップ
立っている治と美樹 両者を全体でとれる構図 ま、そんなに大袈裟には撮らない
美樹、すくっと坐る。 余裕かな。
「こんちわ治ちゃん」 カメラ1.アップ アップ多用
「君は」 カメラ2・アップ
「忘れたの、いとこの美樹よ」
気がつく治「ああ」
「あなたが、まだ中学生の時に一回会っているわよ。本家のお祖父さんのお葬式で」
ここまでは多分、知らない人間なので治は立っているが美樹が誰か分れば対面の椅子に坐るだろう。
「和子おばさんのところの美樹ちゃん」
「そうよ。久しぶりね。治ちゃん、M大でしょ。テニスのサークルをやっているんだって、おばさんから聞いたわ」
「うん。おふくろは」
「今、ちょっと出てる。薬局」
「秋田市だったよね?」
「田舎よ。福島の本家からもっと遠くに母は嫁いだのよ」
「今は?横浜の女子大だっけ」
「うん。たまには挨拶してこいって母に言われて」
「ふーん」 ここまでアップで画面構成
一呼吸休み。二人の全体 中ぐらいに引く
「タバコすっていい」 多分、美樹は悩みを思い出したのかもしれない。
治の顔
①タバコを出す②吸う
治所在投げ。
「治ちゃんて、中学のイメージと全然、変わっていないね」 タバコ片手か?
困惑する治
「美樹ちゃん、高校生だったから大人に見えたよ」
クスっと笑う美樹
少し感慨深い顔する美樹 今の状況と昔を比べている。
読みかけの本
本に目がいく治。机上の本を手に取る治。
「マンスフィールドか、俺も読んだことあるよ。」
「ほんとう、珍しいわね。この本、読んだ人初めて見た」
「『初めての舞踏会』って話、なんとなく覚えてるよ」
「ふくろうの声が聞こえるような田舎に育った女の子の舞踏会デビューの話でしょ」
「あ、そうそう、そんな話」
少し離れた距離で二人を撮る。
階下で玄関の開く物音
母親の声がする。
「治。治ちゃん、帰ってるの。珍しいおきゃくさんよ。従姉弟の美樹ちゃんがきてるのよ」
二人で母親の声に反応する。同じような仕草で。