【37歳】体外受精でなぜ死亡したか。死因と理由。 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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早発閉経、難治性不妊、男性不妊、着床不全、不育症など得意。
患者様のご意見第一、納得できる治療を心がけてます。
[オンライン処方,PFC-FD,ネオセルフ検査,タイムラプス,TESE/PIEZOICSI可能]

 

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【オンライン処方】

 

DHEAメラトニンは再開しました。

 

*現在、メラトニンの、

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匿名・匿名希望が多く、

過去にご質問頂いた内容が、

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お手数おかけ致しますが、

なんでも良いので、

お名前をつけてくださるよう、

ご協力して頂けると助かります。

 

 

   
 

 

体外受精OHSSを起こし、

37歳女性死亡

 

 

 

  
 
サムネイル

スーツ 解説を担当致します。

弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。


【取り扱い分野】

不妊治療分野/離婚分野

・不妊治療クリニック顧問
・凍結胚トラブル
・精子提供、卵子提供
・不妊治療中の離婚
・不倫
など

 
 

 前回のまとめ

 

<A大>

平成12年 12月14日

A大病院 体外受精 説明会

 

12月18日

同意書提出・体外受精開始

 

 

<E産婦人科>

平成13年 6月11日

月経開始から使うナサニール(点鼻)処方

 

6月15日:生理1日目

生理開始 受診

 

 

6月17日〜22日:生理3〜8日目

・近医 G病院にHMG注射依頼

 

 

6月22日:生理8日目

・受診、エコー

3日後の6月25日に採卵決定

・G病院にHCG注射依頼

 

 

6月23日:生理9日目

G病院でトリガー、hcg1万

 

 

6月25日:生理11日目

・朝9時00分、採卵

採卵結果 右12個 左0個

・15時30分、夫の迎えで帰宅

 

 

6月27日:採卵2日目

・経膣エコー 右卵巣 約9cm×8cm

腹水貯留なし

 

・mild OHSS

 

 

6月28日:採卵3日目

3日目胚を3個、新鮮胚移植

hcg2500投与

 

 

7月2日:採卵7日目

・右卵巣 約6cm

・mild OHSS

hcg5000 投与

「首が回らない」症状の訴え

 

 

7月5日:採卵10日目

・エコーでは前回とほぼ同様

hcg5000 投与

首の緊張が続いている」症状の訴え

→ 整形外科の受診を勧める

→ 芍薬甘草湯(漢方)処方

 

・H整形外科 受診

「神経学的な所見なし」

湿布処方

 

 

7月7日:採卵12日目

・夫が来院「妻の様子がおかしい」

 

・医師が自宅に電話、夫の母が出る

→『放心状態で嘔吐し続けている

 

 

救急車で近医のG病院へ搬送後、

さらにI病院の脳外に搬送。

 

血栓症で脳出血を確認、

意識障害あり、左片麻痺あり

 

 

7月13日:採卵18日目

肺梗塞を起こし、死亡に至る

 

  

 

 31.遺族が裁判を起こす

 

 

⬜︎ 遺族(夫・両親)は、

女性AがOHSSで死亡したことで、

Y病院とY医師に、

慰謝料や逸失利益など、

合計約1億1000万円を求めて、

裁判を起こした

 

 
 

 解説:女性に起きていたこと

 

 

雲 卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

を発症して、

その中で重篤な症状の、

血栓症を起こし死亡に至りました。

 

 

鉛筆 OHSSは、

多数の卵胞が一気に成熟することで、

発症します。

 

 

<OHSSの画像>

 

丸くたくさん見えるものが、

大きくなった卵胞です。

 

 

 

引用:日本産科婦人科学会

 

 

鉛筆 OHSSは、

自然に発症することはないです。

 

 

鉛筆 OHSSは、

不妊治療だけで起こる、

不妊治療特有の副作用です

 

 

予防接種 不妊治療を実施するうえで、

最も恐るべき副作用です。

 

   
  

 解説:症状

 

 

鉛筆 症状は、

hcg注射をした数日後に、

お腹の張りから始まり、

腹痛、吐き気、嘔吐など、

辛い症状が起こります

 

 

雲 中等度〜重症になれば、

お腹の張りが強く、

食欲がなくなったり、

ご飯が食べられず

横になっても辛いこともあります。

 

 

雷 尿が出ず

数日〜数週間で、

急激に体重が増えれば

腹水が溜まっていることを指すので、

非常に注意が必要です。

 

 
 

 解説:起こる原因

 

 

予防接種 基本的に、

HMG(FSH)注射HCG注射

で発症します。

 

 

電球 HMG注射だけでは、

発症しません。

 

 

雲 HCG注射が

トリガー(きっかけ)となって

発症します。

 

 

悲しい HMGとHCGの量が多いほど

発症しやすくなります。

 

 
 

 OHSSで気をつける要素

 

 

スーツ 弁護士が分からなかったのでしょうが、

以下の要素を確認すべきです。

 

 

<OHSSに気をつける上で重要な要素>

 

 

  

⬜︎ ご年齢

 

37歳なので、

OHSSは十分起こり得る。

 


  

⬜︎ 卵巣機能

 

→ 遺族側弁護士が、

一切触れていないので、

AMHも胞状卵胞数も、

1つも分からず

 


  

⬜︎ HMGの投与量

 

→ 遺族側弁護士が、

一切触れていないので、

投与量が分からず

適切な量だったか全く不明

 


   

⬜︎ HCGの投与量

 

→ トリガーに1万打った時点で、

OHSS自体は、

発症していたでしょう

 

 

その後まずかったのは、

移植日、移植以降、

2,3日おきに、

hcg2500〜5000の投与を、

継続したことです。

 

 

このせいで、

OHSSが重症化していってしまったこと

がわかります。

 

  

⬜︎ 採卵数と新鮮胚移植

 

→ 見えた卵胞の数が、

最低でも14個あることがわかっていて

新鮮胚移植したことも、

非常にまずいです。

 

 

カギ 4個以上の卵が育った時、

体外受精ならば全卵凍結

タイミング法・人工授精ならば、

中止か待機療法(減るのを待つ)

ということが原則です。

 

 

右差し これは、今回のような、

重篤なOHSSが起こらないように、

対策をとって行われています

 


  

⬜︎ E2の数値

 

→ 卵胞の数と同様、

E2の数値も、

OHSSの発症リスクや、

OHSS重症度の指標になります。

 

 

しかし、E2の数値も、

遺族側弁護士が触れていません。

 

 
  
続きます。
 
医学的解説:院長 岩城雅範
 
法的解説:弁護士 甲野裕大
甲(きのえ)リーガル法律事務所
  

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文・イラスト:理事 岩城桃子  
 

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