【子宮破裂・胎児死亡】昭和の医学・今の医学。 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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【北海道の不妊治療専門クリニック】
早発閉経、難治性不妊、男性不妊、着床不全、不育症など得意。
患者様のご意見第一、納得できる治療を心がけてます。
[オンライン処方,PFC-FD,ネオセルフ検査,タイムラプス,TESE/PIEZOICSI可能]

 

ぽってり苺 皆様へのお願い ぽってり苺

 


 

【オンライン処方】

 

DHEAメラトニンは再開しました。

 

*現在、メラトニンの、

個数制限はありません

 


    

看板持ち ご質問など頂く際に、

匿名」様

匿名希望」様

以外で、

お名前をつけてくださると幸いです。 

 

 

匿名・匿名希望が多く、

過去にご質問頂いた内容が、

わからなくなってしまいます。

 

 

お手数おかけ致しますが、

なんでも良いので、

お名前をつけてくださるよう、

ご協力して頂けると助かります。

 

 

  
 

 

医師の話を聞かず、

助産師人工破膜

 

激しい痛み苦しみで、

叫ぶ女性。

 

  
 
    
 
サムネイル

スーツ 解説を担当致します。

弁護士の、
甲野 裕大(こうの ゆうだい)
です。


【取り扱い分野】

不妊治療分野/離婚分野

・不妊治療クリニック顧問
・凍結胚トラブル
・精子提供、卵子提供
・不妊治療中の離婚
・不倫
など

 

  

 前回までのまとめ

 

⬜︎ 昭和58年に妊娠して、

前回が帝王切開だった事と、

レントゲン撮影、

分娩が進行しない時の会陰切開を希望

 

▶︎ レントゲンを撮らず、

前院にも問い合わせせず。

 

 

予定日:昭和58年12月30日

 

昭和58年12月27日と、

昭和59年1月14日に、

陣痛促進剤を使うが分娩にならず

 

 

1月20日

午後12時:陣痛が始まる

 

午後1時:入院・I医師診察

▶︎ 陣痛7~8分間隔

子宮口3cm程度

 

 

午後3時:陣痛間隔10分

▶︎ 陣痛が遠のくが、

E助産師に促され陣痛室へ

 

 

午後4時10分:I医師の診察

E助産師 陣痛促進剤の使用を勧める。

I医師 前回帝王切開だからと応じず。

 

 

午後4時20分:陣痛室に戻る

E助産師が人工破膜して、

破水させる

 

 

午後4時30分:I医師の診察

3〜4時間後になるだろうと考え、

帰宅する。

夜間の担当はA医師で自宅待機。

 

E助産師 から、

夜勤のG助産師と、K看護師に交代。

 

 

午後5時40分:分娩室移動

 

午後6時10分:NST開始

 

午後7時40分:子宮口全開

 

 

午後8時:胎児の頭が見えてきた

しかし、そのままで一向に進まない。

▶︎ G助産師が当番のA医師に、

電話するが繋がらず

 

 

午後9時:女性が耐えかねて、

分娩を進めるよう頼む

 

 

午後9時過ぎ:胎児の心拍100未満

 

 

午後9時15分:I医師に電話

分娩が進まない、

A医師が電話に出ないと報告。

 

 

午後9時20分:オキシトシン開始

(陣痛促進剤)

 

 

午後9時30分:陣痛後、

胎児心拍の回復が1分以上かかる

 

 

午後9時40分:陣痛ではない激しい痛み

「先生を早く。早くして下さい。

苦しい苦しい。」

と何度も頼むが放置。

 

 

午後9時45分:胎児心拍が1分以上、

回復しない状態が顕著になる

G助産師がI医師に、

「分娩が進まない」と電話。

 

午後9時45分以降、

胎児心拍の記録が途絶える

 

 

午後9時55分:酸素投与開始

 

午後11時:I医師が到着

3回吸引

 

午後11時30分:手術室移動

 

午前0時:帝王切開を開始

子宮がT字に裂けていた

 

午前0時08分:死亡胎児娩出

子宮から腹腔へ飛び出していた

 

 

 

 29.裁判を起こす

 

 

⬜︎ 女性Aと夫Bは、

子宮破裂と胎児死亡の責任を求め、

裁判を起こした

 

 

⬜︎ 損害賠償金3000万円を、

Y病院に請求。

 

 
 

 30.帝王切開の既往と注意点

 

 

東京地裁

平成2年3月12日判決

判例時報1355号95頁

 

【 当時の医学から裁判所が認めた事 】

 

 

⬜︎ 帝王切開をしたことがある妊婦が、

経腟分娩をすると、

帝王切開の瘢痕部から、

破裂が起こりやすい

 

 

⬜︎ そのため、

帝王切開をした事がない妊婦に比べて、

子宮破裂が起こりやすい

 


  

 31.子宮破裂の母子への影響

 

 

【 当時の医学から裁判所が認めた事 】

 

⬜︎ 子宮破裂は、

胎児を取り上げると同時か、

胎児が出てきた後に起こった場合は、

母体に対する影響があるのみで、

胎児は無事なことが多い

 

 

⬜︎ しかし、子宮破裂が、

胎児が出てくる前に起こった場合には、

胎児は通常死亡する

 

 

⬜︎ 稀に子どもを救命できても、

脳性麻痺を発症することが多い

 

 

⬜︎ また、子宮破裂で、

母体側にも大量出血が起こる

 

 

⬜︎ 特に、胎児が出てくる前に、

子宮破裂すると、

胎児とともに、

母体も死亡することが少なくない

 

 

⬜︎ したがって、

子宮破裂は、

母子の生命に危険が高い

 

 
  

 32.分娩法の選択について

 

 

【 当時の医学から裁判所が認めた事 】

 

 

⬜︎ 子宮破裂は、

起こるまで予兆や前兆はない

 

 

⬜︎ 予防が非常に困難なので、

子宮破裂の危険を回避するためには、

再度、帝王切開することが有効

 

 

⬜︎ しかしながら、

前回帝王切開であっても、

経腟分娩が不可能ではない

 

 
 

 33.縦に切っている場合

 

 

【 当時の医学から裁判所が認めた事 】

 

 

⬜︎ もし経膣分娩にするならば、

まずは、

前回の帝王切開について、

十分な情報を得る

 

 

⬜︎ しかし、

前回帝王切開になった理由が

骨盤や産道の異常や、

古典的切開だった場合は、

(=前回、縦に切っていた場合は、)

次の分娩でも、

帝王切開をすべき。

 

 

*縦切りと横切り*

 

引用:日本産婦人科医会

 

  

⬜︎ それ以外の場合、

特に、胎児仮死が理由で、

前回帝王切開した場合は、

経腟分娩の可能性を検討しても良い。

 

 
 

 医学的解説:現在での常識

 

 

うさぎクッキー しかし、現在では、

どんな理由でも、

1回でも帝王切開をすれば、

次回以降の出産は帝王切開になります

 

 

うさぎクッキー 1回でも帝王切開をされた方は、

子宮破裂のリスクがある為、

帝王切開の方が安全性が高いです。

 

 

うさぎクッキー 昭和58年当時も、

現在でも、

帝王切開の経験のある妊婦が、

経膣分娩をすることは、

物理的に不可能ではないですが、

非常にリスクが高いです。

 

 

うさぎクッキー 患者様のことを考えていれば、

希望されても行いませんし、

行えません

 

 
 

 医学的解説:縦・横の切り方

 

 

うさぎクッキー また、帝王切開は、

現代では横に切ることが主流です。

 

 

うさぎクッキー 昔は、お腹の皮膚を縦に切って、

皮膚の奥だけ子宮の筋層を横に切ったり

皮膚も筋層も両方縦に切る

という時代もありました。

 

 

*昭和の時代。

 

 

うさぎクッキー 現代では横が一般的ですが、

もし稀に縦に切った経験のある方は、

再度、縦に切ります

 

 

うさぎクッキー 縦にも横にも切る

ということはありません。

 

 
続きます。 
 
医学的解説:院長 岩城雅範

法的解説:弁護士 甲野裕大
甲(きのえ)リーガル法律事務所
  

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文・イラスト:理事 岩城桃子  
 

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