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なんでも良いので、
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〈生殖関連の裁判例〉
2回流産歴がある、
不育症女性。
3回目の妊娠でも、
出血を繰り返す。
前回の記事
前回までのまとめ
⬜︎ 女性Aは、
昭和24年8月15日生まれ
⬜︎ 昭和54年・55年に妊娠して、
2回とも流産。
<3回目の妊娠>
昭和58年
2月14日 Y病院受診
妊娠の診断
予定日 10月6日
2月17日 出血
2月19日 出血
Y病院入院
安静・黄体ホルモン療法
3月3日 出血が止まる
3月11日 退院
3月16日 再度出血
4月28日 状態安定、
流産の危機を脱する
7月17日 出血
7月18日 「切迫流産」の診断
8.切迫流産と多量出血
⬜︎ 7月18日に、
切迫流産の診断となった女性Aは、
外来通院で、
切迫流産の治療を、
受けるようになった。
⬜︎ そして、
7月22日、
多量の出血が起こる。
9.前置胎盤・胎盤早期剥離の疑い
⬜︎ 女性Aは、
「前置胎盤、胎盤早期剥離の疑い」
となった。
⬜︎ 当日(7月22日)の、
午後9時、
Y病院に再入院した。
胎盤と酸素・栄養
胎児は子宮内で、
ずっと胎盤を通じて、
酸素・栄養を母体から受け取って、
生きています。
まず出産で、
胎児が出てきてから、
その後、
胎盤が剥がれて、
子宮口から出てきます。
先に胎盤がなくなってしまうと、
胎児の命が危険です。
また、大量の出血になり、
母体も危険です。
医学的解説:危険性と診断
上記の通り、
胎児は子宮内にいるのに、
胎盤だけ先に、
子宮の外へ出ていくことで、
酸素も栄養も途絶えます。
また、胎盤が先に出てきてしまうと、
出血が多量になりやすいです。
前置胎盤自体には、
自覚症状はなく、
妊婦健診で気づかれることが多く、
内診ですぐにわかります。
エコー検査でもわかります。
ごく一部、
わかりにくい事もあります。
(「辺縁前置胎盤」の場合、
正常範囲内の低位胎盤と、
区別しにくい状態があります。)
医学的解説:帝王切開
その為、
前置胎盤の場合は、
通常、予定帝王切開になります。
母体の出血が、
多量に起こりやすい事を念頭におき、
輸血の準備を行います。
できれば、輸血として、
2000mlは準備しましょう。
医学的解説:胎盤早期剥離
「胎盤早期剥離」とは、
胎盤の位置が正常ですが、
何らかの原因で、
胎盤が先に子宮の壁から、
剥がれてしまうことです。
「前置胎盤」は、
胎盤の位置が下がりますが、
「胎盤早期剥離」は、
まだ出産には早い状態で、
子宮内に胎児を残して、
胎盤が剥がれてしまう疾患です。
10.外泊許可と、自宅で出血
⬜︎ 前置胎盤、胎盤早期剥離の疑いで、
7月22日に、
Y病院に入院した女性Aは、
その後も、
出血を繰り返していた。
⬜︎ 7月31日から、
出血がおさまって、
一般状態も良好であったため、
8月3日に、
外泊許可が出た。
⬜︎ しかし、翌日の8月4日、
自宅で再び出血。
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