皆様へのお願い
*現在、DHEAは欠品してます。
お申し込みいただけません。
ご質問など頂く際に、
「匿名」様
「匿名希望」様
以外で、
お名前をつけてくださると幸いです。
匿名・匿名希望が多く、
過去にご質問頂いた内容が、
わからなくなってしまいます。
お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
彩月様よりご質問頂いております。
※前回の続きです。
前回の記事
院長の回答
前回の続きですね。
情報まとめ
⬜︎ ご年齢
女性:33歳
男性:不明
⬜︎ 妊娠歴・流産歴・出産歴:
28歳
自然妊娠
妊娠5週6日で流産?
29歳
自然妊娠
妊娠5週6日で流産?
30歳
体外受精 PGT-Aあり
第一子出産
⬜︎ 不育症検査:実施→内容不明。
プロテインSが43と言われている。
検査時期は不明。
⬜︎ 治療歴:30歳で採卵。
分割胚3個と胚盤胞12個を凍結。
◯ 胚盤胞12個のうち、
胚盤胞6個をPGT-Aに出し、
正常胚2個で、
1個陰性、1個出産(第一子)。
33歳になり、
第二子の不妊治療中。
◯ 30歳時の胚盤胞の残りの6個を、
PGT-Aに出し、
正常なし、
モザイク4個、
異常2個。
⬜︎ 凍結胚:分割胚 3個(詳細不明)
胚盤胞 4個?(モザイク胚 4個)
【 採卵周期の治療 】
ショート法。
詳細不明。
【 移植周期の治療 】
ホルモン補充周期。
詳細不明。
エストラーナテープ,
デュファストン,
ルティナス使用あり。
※ 薬の使用時期・量、
子宮内膜の厚さ、
移植の時期などは不明。
体外受精の治療
“(体外受精について)
2021年12月に採卵(ショート法)
2月に正常胚4BBの物を移植しました。
移植時に、Th1とTh2の値が気になるとの旨でタクロリムスと、不育症予防にバイアスピリン ダクチルを内服。
エストラーナテープ、デュファストン、ルティナス膣を使用
(ホルモンの数値は、2021年8月にテストステロン0.29、TSH1.02、甲状腺FT4 1.08 プロラクチン11.21、E2100でした。) ですが、結果は着床せずHCG<1.20mIU/Lで陰性となり終わってしまいました。
子宮内膜症の症状を落ち着かせるため
リュープリンで治療を3ヶ月行った
のちに、
正常胚を移植し 無事に妊娠に至りました。“
PGT-Aと妊娠率
1回目は残念ながら、
陰性だったとの事ですが、
PGT-Aを受けても、
妊娠率は上がりません。
PGT-Aをすれば、
妊娠率が上がるという事は、
ありません。
【PGT-Aで妊娠率が上がらない事】は、
医学的に結論が出ており、
欧米の各学会、
日本産科婦人科学会でも、
認められている事です。
*日本産科婦人科学会のHPに書いてあります。
タクロリムス(免疫抑制剤)
流産の予防の為や、
Th1/Th2の比がどうという事で
タクロリムスは、
処方すべきではありません。
着床や流産に対して、
タクロリムスの服用は、
医学的には、
否定的な意見の方が圧倒的に多い
です。
不育症の方へのタクロリムス
残念ながら、
タクロリムスは、
不妊症、不育症に対して、
医学的には、
効果が認められていません。
日本不育症学会、
ESHRE(世界で1番大きい不妊症の学会)
を含めて、
欧米の学会でも、
タクロリムスが効果的だとは、
認めていません。
当院の考え
当院も各学会と同様の考えで、
着床や、
妊娠の維持の為に、
上記の薬を使う事は、
本当にやめた方が良いと思います。
そもそも、
NK細胞やTh1/Th2は、
不育症との関わりについて、
エビデンスはとても乏しい
とされています。
日本不育症学会から引用
“免疫療法は、
1981年に報告され
夫リンパ球による免疫療法は
約20年間実施されてきました。
1999年の
二重盲検無作為割付試験によって
免疫療法は
生理食塩水と同等の出産率であり、
無効である
という結果が示されました。
ピシバニール(OK-432)療法も
散見されますが、
これの根拠は
夫リンパ球免疫療法と
同等の出産率ということであり、
つまり、
生理食塩水と同等
ということになります。
原因不明症例に対する、
アスピリン、
ヘパリン、
ステロイド、
タクロリムス、
イムノグロブリン療法など
いろいろな治療が行われていますが、
いずれも研究的治療
と認識してください。“
何を指標にしているか
これらは、
何もわかっていません。
① Th1はいくつを目指せば、
妊娠率・出産率が上がるか
② Th2はいくつを目指せば、
妊娠率・出産率が上がるか
③ 比はいくつを目指せば、
妊娠率・出産率が上がるか
では、わかっていない状態で、
何を目指すかですね。
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