皆様へのお願い
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ご質問など頂く際に、
「匿名」様
「匿名希望」様
以外で、
お名前をつけてくださると幸いです。
匿名・匿名希望が多く、
過去にご質問頂いた内容が、
わからなくなってしまいます。
お手数おかけ致しますが、
なんでも良いので、
お名前をつけてくださるよう、
ご協力して頂けると助かります。
前回の記事
院長の回答 血液の凝固・線溶、血栓
凝固系と線溶系
出血時に、
血液を固める作用が「凝固系」
血栓を除去する作用が「線溶系」
です。
これらはそれぞれ、
バランスをとっています。
凝固系に異常が起こったり、
線溶系に異常が起こると、
血液が固まりやすく、
血栓が起きやすい状態や、
逆に、血液がかたまらず、
出血しやすい状態になります。
血液の凝固・線溶の病気
＜ 凝固しやすい疾患・状態 ＞
⬜︎ 第Ⅻ因子の低値
⬜︎ 抗リン脂質抗体症候群
⬜︎ プロテインS欠乏
⬜︎ プロテインC欠乏
など
＜ 出血しやすい疾患・状態 ＞
⬜︎ 血小板の減少
⬜︎ 白血病
⬜︎ 再生不良性貧血
⬜︎ フォンビルブランド病
⬜︎ 血友病：第VIII(8)因子の不足、
第IX(9)因子の不足
など
トラネキサム酸の効果
トラネキサム酸は、
血栓を除去する、
プラスミン(プラスミノーゲン)を、
阻害します。
では、
『トラネキサム酸(トランサミン)が、
なぜ、止血剤となるのか』
についてです。
どんな時に服用するか
線溶系が亢進した病気で、
出血してしまう、
「白血病」
「再生不良性貧血」
に効果的とされています。
つまり、トラネキサム酸は、
どんな出血にも、
効果的という訳ではないです。
不育症でトラネキサム酸
流産の兆候で出血が起こった時に、
「トラネキサム酸は、
処方すべきではない」
という意見は多いです。
これは、妊娠中は、
もともと血栓が出来やすいというのに、
プラスミンを阻害すると、
プラスミンの働きが不十分で、
血栓を促してしまう恐れがあり、
流産しやすくなる
という事ですね。
絨毛膜下血腫の診断であれば、
トラネキサム酸を使っても、
良いのではないかという意見もありますが、
やはり妊娠中のトラネキサム酸は、
リスクはあるので、
服用すべきではないと思います。
↓日本産婦人科医会HP引用
「○出血に対し
トラネキサム酸などが用いられることがあるが，
妊娠中は生理的に過凝固状態になり
使用すべきではないとする意見や，
絨毛膜下血腫など出血性疾患には効果的とする意見など賛否両論」
凝固(血栓)の出血か、線溶異常か
つまり、
「妊娠中に出血があり、
流産兆候がある」
と言っても、
血が固まりやすい疾患で、
血栓が起こって、
その結果、
流産兆候として出血しているか、
出血性の疾患で、
妊娠中に出血しているかで、
適切な治療薬が異なります。
流産を促す恐れがあります。文・イラスト：理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
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