前回の記事
【1通目】
紹介状を持って転院したわけでないので
プラノバールを服用していたことなんて
先生は知らないです。
次の受診日なので分からないです。
【2通目】
6月に処方された薬は、聞かれなくて
今の通院先の先生は
プラノバールを服用していた事は知らないです。
まだ、次の受診日がまだなので分からないです。
今年になって
プラノバールを飲んでいなかったのは
4月だけです。
状況まとめ
☑︎ ご年齢:45歳
☑︎ AMH:41歳から検査した事がない
☑︎ FSH:7.8【生理1日目】
☑︎ E2:39.1【生理1日目】
☑︎ 子宮鏡検査:問題なし
☑︎ 流産歴:3回【いずれも胎嚢確認】
→ 41歳.42歳.44歳
☑︎ 現在の治療:体外受精中
☑︎ 凍結胚:5日目5AB胚盤胞1個
→ 胚盤胞の写真は貰っていない
☑︎ 不育症検査:実施あり
→LAC,夫婦染色体,ATⅢ,TPO,PRLなし
☑︎ お悩みの事:陰性後の処方
今後の治療・転院先
【5月29日:生理3日目】
エストラーナテープ2枚 連日
→現在も継続
【6月7日:生理12日目】
デュファストン2錠✖️3回 連日
→現在も継続
【6月10日:生理15日目】
プラノバール1錠 連日
→6月21日の判定日で中止。
G-CSFの子宮内投与。
【6月14日:生理19日目】
胚盤胞2個移植
4AAと4AB
デュファストンから数えて
7日目移植?
プラノバールから数えて
4日目移植?
ピシバニールの注射。
【6月21日:生理26日目=判定日】
hcg 1.6
P4 0. 1
E2 466.2
ワンクリノン1日1錠の処方
【現在:再判定待ち】
エストラーナテープ2枚 連日
デュファストン2錠✖️3回 連日
ワンクリノン1日1錠 連日
【6月26日受診】
再判定も陰性
プラノバールについて
「プラノバールを飲んでいた事なんて」
との事ですが、
プラノバールの服用に、
問題がある訳ではないです。
というのは、
大前提とはなりますが、
プラノバールという薬自体が、
悪いわけではありませんよ。
プラノバールかどうかは関係なく、
他のホルモン剤でも、
FSH,LHなどは影響を受けて、
卵巣機能の目安にはなりません。
つまり、
「ホルモン剤を服用しながら」
もしくは、
「ホルモン剤を服用後の」
ホルモン値の検査が、
卵巣機能を診断する上で、
適切ではない
という意味です。
初診の問診
現在服用中の薬を、
聞かれていないのでしょうか?
残念ながら、
それはそれで問題だと思います。
今回は、
初めての病院ですよね?
一般的には、
初診の際には、
問診票の記入があります。
その時、
持病や服用中の薬、
アレルギーなどをお聞きしますよ。
診察、検査、治療を、
開始するにあたり、
必要な情報を、
聞かないというのは、
とても良くない事です。
血液検査前に、
問診票の記入は、
一切ありませんでしたか?
FSH<LH
メールに少しお書き頂いた点で、
もう1つ気になったのは、
FSH<LH
に関してです。
そもそも、
プラノバールを服用しての検査なので、
この診断は、
適切な情報ではない
という事になりますが、
今回は、
1ヶ月以上、
何も薬を服用していなかった条件で、
解説致します。
FSH,LHの、
バランスや比率については、
あくまでも、
補助的に診る項目であり、
残念ながら、
何かの確定診断に至る情報ではない
です。
では、FSH,LHの検査数値で、
もっともっと大事な事は何か
という点についてです。
実際の数値
当たり前と言えば、
当たり前ですが、
FSH、LHなどのホルモン値で、
卵巣機能を診断する上では、
実際の具体的な数値が大切です。
例えば、
「AMHが低い」
「FSHが高い」
というのは、
いわば、
主観になってしまうのですね。
しかし、例えば、
「AMHが1.0」となれば、
客観的な数値です。
「FSH<LH」
も客観的な情報ではあるものの、
得られる客観的な情報は、
とても少ないです。
正常値か
次に、その実際の数値が、
「正常な数値か」
「正常範囲内か」
です。
FSHとLHのバランスよりも、
数値を見れば、
正常か、正常ではないか、
特異性があるか(病的か)、
診断の為の大きな情報の、
1つになります。
しかし、
「FSH<LH」だけでは、
正常か、正常ではないか、
特異性があるか(病的か)、
わかりません。
大した意味がない
「FSH<LH」でも、
正常である事もあれば、
「FSH>LH」でも、
異常である事もあります。
しかも、上記のようなことは、
ザラにあります。
つまり、
平たくわかりやすく言えば、
「FSH<LH」には、
大した意味はないです。
例外的に、
意味を持つ状況もあっても、
それでも、やはり、
大きな問題にはなりません。
例えば・・・
下記のいずれも、
1ヶ月以上薬の服用がなく、
生理1~3日目に検査したとします。
(生理が来なければ、
1ヶ月以上薬なしの条件で検査)
例①:「FSH40、LH20」
FSH>LHであるが、
閉経の可能性が高い。
閉経の診断には、
E2,AMHも診る。
例②:「FSH0.5、LH0.3」
FSH>LHであるが、
下垂体や視床下部の異常が、
起きている可能性がある。
診断には、
負荷試験を行う必要がある。
例③:「FSH4、LH5」
FSH<LHであるが、
正常範囲内であり、
少なくともFSHとLHは、
良好である。
文・イラスト:理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
オンライン処方のお申し込みはこちら
※現在、ルテウムは、
品薄の影響で、
外来のみの処方になっております。
ウトロゲスタンは再開しました。
市区町村までの住所など省略された入力は、
処方が出来ない場合があります。
2回目以降もこのフォームからのご利用をお願いします。
問診票は順次新しくなるため、
古いものは使えません。
wordpress@iwaki-sanfujinka-blog.com
よりメールが届きますので受信設定で迷惑フィルターの解除をお願いします。
※送信専用のメールアドレスです。
受信はできません。
培養士への質問を大募集中
haibaiyoshi@gmail.com
ブログ、コメントなどで、当院がお答えする内容は、あくまでもお話をいただいた情報に基づいた一般的な見解をお示しするもので、実際の診察(セカンドオピニンオンを含む。)ではありません。
直接医師と対面しての診察、検査を行なっていないため、お伝えした内容の正確性を保障するものでは全くありませんので、予めこの点を十分ご理解ください。
当院の医師の診察(セカンドオピニオン含む。)をご希望の方は、恐れ入りますが電話やメール等での診察は行っておりませんので、ご来院をお願いいたします。
また、当院でのオンライン処方をご利用の方も含め、メールやメッセージで直接のご相談をいただいた場合、当ブログでご回答が可能な範囲の内容を当ブログで取り扱わせていただく以外は、個別のご相談ご回答に応じることはできかねますので、予めご了承ください。
(メールやメッセージでご相談をいただいても個別のご相談に対してメールやメッセージでの回答は行っておりませんのでご注意ください。)
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ *:..。oƒ
当ブログの内容には細心の注意を払っておりますが、当ブログの内容はあくまでも投稿時点における研究発表の内容や、医療水準に基づいて記載しているものであり、内容について将来にわたりその正当性を保障するものではありません。
当ブログの内容の利用はブログをご覧になられる皆様の責任と判断に基づいて行って下さいますようお願い申し上げます。
上記利用に伴い生じた結果につきまして、当院はその一切の責任を負いかねますので、予めご了承下さい。
実際に、お身体のことで、ご体調などについてのお悩み、お困りのことなどございましたら、必ず、専門の医療機関を受診の上、医師の診察を受けていただきますようお願い申し上げます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
当ブログの内容、テキスト、画像等にかかる著作権等の権利は、すべて当院に帰属します。
当ブログのテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
医療法人社団 岩城産婦人科
北海道苫小牧市緑町1-21-1