【レトロゾールの使用方法についてお伺いしたいです】
いつもとても為になる記事の更新
本当にありがとうございます。
先生からのたくさんのメッセージに
まだまだ不妊治療を頑張ろうと思えます。
今回メッセージを送らせて頂いたのは
レトロゾールの使用方法について
お伺いしたかったからです。
レトロゾール1錠を生理3日目から5日間内服し
生理10日目に内診したところ
卵胞は24ミリまで育っていました。
排卵検査薬をしたところ
極薄く反応が見られたものの
内膜は5ミリの厚さだったため、
翌日の夜点鼻薬、
3日後人工授精となりました。
人工授精当日、
内膜は8ミリまで厚くなっていましたが
恐らく前日の夜には排卵されているとのことで
卵子の受精可能時間からは
ずれてしまっていると思います。
前回生理12日目に内診した時には
卵胞30ミリまで育っており
内膜は6ミリでした。
卵胞の育ちが早過ぎる為
内膜が薄いのかと思い
今後、レトロゾールを5日目または7日目から内服し
5日間ではなく3日間にするのはどうかと考えています。
ただ、その考えは主治医には否定され
良い卵胞が育つと自ずと内膜は厚くなるから
レトロゾールを遅く始めても意味はないと言われました。
またネットでの情報で、
ある文献によると
レトロゾール周期では卵胞16ミリ-18ミリで
排卵誘発をするのが1番妊娠率が高いと言うものを見ました。
主治医は卵胞30ミリでも妊娠できると言い
16ミリでは早過ぎ内膜も薄いため
妊娠できないと言われました。
現状同じやり方で陰性が続いているので
レトロゾールの使用方法に不安を感じており
先生にお伺いした次第です。
私は今31歳、夫30歳で5回ほど人工授精を行なっています。
妊活1年で妊娠せず、
不妊治療のタイミング指導を3周期、
全て陰性。
人工授精1回目で妊娠し、
30歳で出産。
1年が経ち断乳、
生理開始と共に2人目妊活を始めました。
細かい数値がわからなくなってしまい申し訳ありません。
血液検査等で異常はないものの
AMHが11.2と高め。
内診でも小さな卵胞が多数見られることがあり
多嚢胞気味であるが、
自力で排卵はしているとのことでした。
軽度の男性不妊があり、
排卵も月により10日前後の幅がある為
性交のタイミングも難しく
レトロゾールによる人工授精を行なっているところです。
人工授精の他に、
人工授精日の2日前に1回
排卵から3日後に1回タイミングは取っています。
人工授精が5回目に突入しましたが
今回は夫の運動率が9%、前進運動率が4%と
今までにないくらい悪く
また排卵も早かった為期待できず
人工授精の頭打ちを感じ、
ご連絡させていただきました。
正直、今回排卵が前日の夜になってしまうだろうことは
事前に主治医ではない医師に言われていました。
内診の日主治医が休みだったため初めての医師で
前日か当日の人工授精、
どちらにするか話されました。
その際に当日人工授精を行えば
恐らく排卵は前日の夜になるだろうと伝えられた上で
でも当日の人工授精でも可能性はあると言われました。
内膜が薄いこと、子どもの託児のこともあり
当日を選んでしまったのは私なのですが
実際排卵後10時間前後経っていると聞かされると
あまりにも確率が低く
何故前日に人工授精するべきと言われなかったのか
不信感も少しできてしまったので
なおさら先生にお話を聞いて頂きたくなりました。
長文となりお手間おかけすること
本当に申し訳ありません。
なにかアドバイスが頂けると
幸いです。
今後もお身体を第一に、
厳しい北海道の寒さと雪にお気をつけください。
院長の回答
情報の確認・まとめ
ご年齢
女性：３１歳
男性：３０歳
女性：軽度排卵障害あり
(ただし多嚢胞性卵巣ではない)
男性：軽度男性不妊あり
との事。
ＡＭＨ：１１.２
ＦＳＨ：不明
ＬＨ：不明
テストステロン：不明
Ｅ２：不明
プロラクチン：不明
＊詳しい数値は不明
精液検査：普段の数値は不明
直近では運動率９％、前進運動率４％
治療歴の確認・まとめ
治療歴
タイミング法３回
→陰性
人工授精
→１回目で妊娠
→第一子出産
現在、出産から１年経ち、
生理再開、
人工授精で二人目不妊の治療中。
排卵障害がある事から、
レトロゾールを使った人工授精で、
治療するも、
卵胞の発育と人工授精のタイミングが、
うまく合わず。
現在５回目の人工授精周期。
今周期の治療について
５回目の人工授精との事ですが、
お休み周期は毎回挟んでいますか？
また、生理１日目〜３日目に、
エコー検査はしていますか？
→ していれば、
卵胞の直径と個数は、
わかりますか？
生理１日目〜３日目の卵胞
生理１日目〜３日目に、
排卵誘発剤を使う前の、
卵胞の大きさと個数を、
エコー検査で確認した方が良いです。
そして、この時の状態に合わせて、
使う薬剤の種類や量なども、
微調整します。
また、さらに、
機能性嚢胞の１つである、
「遺残卵胞」
の確認が必要となのですね。
また、卵巣の腫れや、
その他異常がないかも含めて、
治療開始前の、
生理１日目〜３日目に、
エコー検査を行うべきです。
遺残卵胞
遺残卵胞とは・・・
卵子を包む袋である卵胞から、
卵子が出て来ず、
つまり、
排卵せずに、
そのまま次の生理まで残ってしまった状態。
シスト(嚢胞)の１つです。
遺残卵胞は、
すでにアポトーシス(自然死)を
起こしており、
変性卵の１つです。
まずは遺残卵胞との判別
遺残卵胞の場合は、
【 生理１日目〜３日目に、
明らかに大きな卵胞である事 】
が特徴の１つです。
生理４日目以降にエコーで見ると、
育った卵胞なのか、
遺残卵胞なのか、
見分けがつきません。
排卵したり、
受精したりする事は、
ありません。
遺残卵胞は、
大きくなったり、
小さくなったり、
変わらない事もありますが、
最終的に体内に吸収され、
消えます。
このため、
遺残卵胞との見分けは、
生理１日目〜３日目に行っておく事
が重要になります。
卵胞３０㎜
卵胞３０㎜は、
過熟卵ですね。
残念ながら、
過熟卵は、
変性している可能性が
かなり高いです。
遺残卵胞の時も書いたように、
残念なことに、
変性卵は、
排卵したり受精したりはしません。
ですので、
ご質問者様の懸念どおり、
遺残卵胞などのシストではないとして、
発育している通常の卵胞だとしても、
３０㎜だと大きすぎて、
妊娠率は低いです。
続きます。 文・イラスト：理事 岩城桃子
今日も皆様のお力になれますように
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