れんごく様よりご質問頂いております。
【「膣座薬でびらん」について教えて下さい】
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岩城先生、桃子さま。
いつもお世話になっております。
以前12月頃にご質問させて頂きました、
れんごくと申します。
お忙しいところ大変恐縮なのですが、
またご意見をお聞かせ願えますでしょうか…。
黄体ホルモン補充について教えて下さい。
凍結胚移植を3回行い、
すべて結果は陰性でした。
①~③エストラーナテープD3から1日おきに3枚ずつ。
①D14子宮内膜10mm。
E2 233.4 P4〈0.05。
D14からプロゲステロン膣座薬500mg就寝前1個開始。
D19胚移植。E2 248.6 P4 19.24
②D14子宮内膜9mm。E2 365.4 P4〈0.05。
D14からプロゲステロン膣座薬500mg就寝前1個開始。
D20胚移植。E2 355.2 P4 33.85
③D13子宮内膜10mm。E2 252.4 P4〈0.05。
D15からプロゲステロン膣座薬500mg就寝前1個開始。
D20胚移植。E2 305.2 P4 21.45
毎回、BT7妊判前に出血してしまい、
原因がわからなかったのですが、
③では、胚移植当日の朝に出血してしまいました。
当日でしたので再凍結できず移植をしました。
胚移植時に原因は「黄体ホルモン膣座薬で、膣がひどくびらんしていて出血している」と言われました。
胚移植時も器具が少し触れただけで、
血がにじんでしまうとのことでした。
そのため③では、胚移植日から、
プロゲステロン膣座薬500mgは中止
BT0プロゲデポー注射125mg2本→BT4プロゲテポー注射125mg2本→BT7に妊判となってしまいました。
そこでご質問なのですが、
①毎回、妊判前に出血してしまうのですが、
それでもやはり「膣座薬で黄体ホルモンを補充」した方がよろしいでしょうか。
出血しながら膣座薬を継続する事に抵抗はありません。
②他の膣座薬を試した事がないのですが、
違う膣座薬を使用すると、
かぶれずに出血しない事もあるのでしょうか。
注射のみだと、
黄体ホルモンは不足しませんか?の問いに、
「胚移植時には毎回黄体ホルモンの量は足りている、むしろP4が少し多い位だから。
E2とP4のバランスが大切なのでプロゲテポーのみで大丈夫」
との回答なのですが、
BT7まで黄体ホルモンが十分補充できているのかどうか、
とても不安です。
③膣座薬が使えない場合は、
注射や内服などで、
どの程度処方して頂けると黄体ホルモンは足りるでしょうか。
以上3点についてです。
たとえまた残念な結果となってしまっても、
後悔のないように万全の体制で臨みたいと思っております。
恐れ入りますが、
岩城先生のご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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お久しぶりです。
その後どうしていらっしゃるか、
気になっておりました。
膣坐薬でただれて、
出血してしまうとのことでお辛いですね。
黄体ホルモンの膣坐薬500mgは、
かぶれやすく、ただれやすいです。
そのため、
1錠の量を減らし、
その分、回数を増やして、
トータル量は減らさない方に持っていくと良いと思います。
①毎回、妊判前に出血してしまうのですが、
それでもやはり「膣座薬で黄体ホルモンを補充」した方がよろしいでしょうか。
出血しながら膣座薬を継続する事に抵抗はありません。
②他の膣座薬を試した事がないのですが、
違う膣座薬を使用すると、
かぶれずに出血しない事もあるのでしょうか。
![下矢印](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/121.png)
ルテウム400mg✖️2錠にしてはいかがでしょうか?
500mgよりは、
はるかに、ただれる方が少ないです。
500mgはどうしてもただれやすいのです。
当院でも、
500mgを使うと、
ただれや出血が多かったので、
今はルテウムにして頂いており、
ただれや出血が解消しています。
1日800mgの膣坐薬を使うと、
流産率が減るので、
効果としてもおすすめです。
プラスして飲み薬や注射を併用すると尚良いです。
③膣座薬が使えない場合は、
注射や内服などで、
どの程度処方して頂けると黄体ホルモンは足りるでしょうか。
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移植日から、
注射のみにしてしまうのは、
これはまずいですね。
移植日に黄体ホルモンが足りてると言っても、
それは、移植日まで膣坐薬と注射を併用しているから、ですよね。
その後は、おっしゃる通り、
黄体ホルモンの濃度は下がりますよ。
使っていなければ、
なんの薬でも、
体内の濃度は下がります。
また、子宮内の濃度と、血中の濃度は、
違います。
胚盤胞は、
何個、どんなグレードを移植しているのですか?
明確なご年齢を覚えておらず申し訳ありません。
ご年齢に応じて、
複数個移植を検討してはいかがでしょう?
ご参考になりましたら幸いです。
回答:院長 岩城雅範
文・イラスト:理事 岩城桃子
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