クロミッドでも出来る"卵巣嚢腫"とは?治療、ガンの可能性 | 岩城産婦人科妊活ブログ

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卵巣嚢腫の特徴と不妊治療
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流れ星どんな状態か

卵巣に、袋のようなものに水溶性の液体が溜まったものがある状態です。

固形のようにゴツゴツしたものが見えるときは、
悪性の事があるので要注意です。


流れ星正式名称、分類について

卵巣嚢腫と呼ばれる状態は、
病名としての正式名称では
『単純性嚢胞』漿液性嚢胞腺腫』
この2つである事が多いです。

この場合は、良性の事がほとんどです。

嚢腫と嚢胞は、同じものと思って良いです。

流れ星クロミッドと卵巣嚢腫

クロミッドを使って排卵誘発した場合、
同じように大きい嚢胞が残る事があります。

この場合は、未破裂卵胞である事が多いです。
下矢印
カウフマン療法で消える事が多いです。

嚢胞が消えた後の注意点は、クロミッドを使わない事です。
再び嚢胞が出来てしまう為です。

カウフマンを二度くらいしても消えない場合は、
元々存在していた単純性嚢胞漿液性嚢胞腺腫の可能性が高いでしょう。

上差し嚢腫は、クロミッドでできたものと、
元々あるものとでは、
治療法が異なります。


流れ星検査
エコーで見えます。
また、血液検査で腫瘍マーカーの、
CA125、CA72-4、HE4、などを見ます。
これらが高い場合は、悪性が疑われ、
手術が必要になる場合があります。


流れ星治療について

穿刺をする『腟式卵巣嚢腫内容排除術』
②腹腔鏡で取り除く『腹腔鏡下卵巣嚢腫核出術』
 
①について
穿刺(せんし)と言って、
採卵のように針を刺して中身を抜いて潰す方法を行います。

正式には、"腟式卵巣嚢腫内容排除術"と言います。

これは、中身を抜くだけなので皮は残ります。

クロミッドの遺残卵胞であっても、
単純性嚢胞漿液性嚢胞腺腫であっても、
腟式卵巣嚢腫内容排除術は出来ます。
日帰り手術で出来ます。

穿刺(腟式卵巣嚢腫内容排除術)では、
AMHが下がる事はまずないです。


②について
腹腔鏡で取り除く方法は、
AMHが下がる可能性があります。

袋のみを取り除き、正常な卵巣の部分は残します。


流れ星どっちを選べば良いの?

単純性嚢胞、漿液性嚢胞腺腫は、
大抵は大きくならず、そのままの大きさである事が多いです。

しかし、ある程度の大きさがあると、
卵管が動ける範囲が狭くなり、
卵子を卵管内に取り込む事ができなくなる可能性があります。
下三角
排卵がうまく出来ない事が出てきます。
上差し排卵がない状態の方は、早めに採卵しておきましょう。


また、他にも、
卵巣の根本がねじれてしまう事があります
茎捻転(けいねんてん)と言います。
下三角
これを起こすと、
血管も一緒にねじれるので、激痛ですし、
卵巣が壊死してしまいます。


上差し茎捻転を起こしやすい大きさ
中等度の大きさと言われ、
大体10cmくらいがねじれやすいです。

流れ星嚢腫・嚢胞が悪性である可能性について

実は、卵巣がん検診というのはありません。

卵巣は、ガンかどうか調べるには、
卵巣をとって病理学的に調べなければなりません。

ですので、
単純嚢胞とか、漿液性嚢胞腺腫という風に言ってますが、
これらの診断が100%ではありません
下矢印
カギ大きさが5cm以上になったら、
腫瘍マーカーに関わらず、
手術をしなさいという指摘もあります。

特に5㎝以上だと、
悪性だと100%の否定はできません。

茎捻転の危険性もあります。

この2点(悪性の可能性・茎捻転)があるため、
いつ手術になってもおかしくないというのが
5cm以上です。


ご質問を頂いておりますので、
次回、院長の回答を載せていきます。

クローバー今日も皆様のお力になれますようにクローバー


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