午後から半日休みを取った。
本町界隈から儀明川端あたりを散歩した。
この壁がいい。
表通りから川端へのびる町屋。
僕の育った家もうなぎの寝床だった。
なんてことないトタンの壁も雰囲気がある。
数年前の火事で焼けた建物がそのままになっている。
空がここだけ広い。
普段車で通っている雁木の表通りも、散歩すればまた楽しい。
元は電気屋だったこの建物も、こんなに味のある2階だとは知らなかった。
この床屋の構えもいいじゃない。
5時を回ったのでそのまま大町の小料理屋へ行った。
これがまた散歩のいいところ。
「これを書いた男はちょっと背の高い建築家ではなかったか?」
「はい、その通りで」
「まだまだ修行が足りんの。このままでは死にますぞ」
そう言ってマスクを書いてやった。
「ホタルイカのなめろう」
これが死ぬほど旨くて、冷酒がぐいぐい進んだ。
あんまり気持ちいいもんんだからピントも甘くなっているじゃないか。
「永遠に食べていられるよ」
などと世辞を言うと、似顔絵の店主は嬉しそうに笑った。







