「ずっと前から観ようと思っていてやっと観られた映画シリーズ」の第38弾(なんだそれ?)
何度かショップで手にしたのだが、その都度なんとなく気乗りがしなくて棚に返していたんだよね。
『浮雲』を観たら高峰秀子の別な顔も観たくなって直ぐ借りて来た。
いい女優だったんだねぇ。
おじさん、感心したよ。
ジャケットに「ちょっぴりおつむの弱い女性」とあるし、映画の中でも村人がそんな台詞を何度か吐くけれど、そんなにおバカには見えなかったなぁ。
もう少し「白痴の人」みたいな役を、勝手に想像していたよ、言葉は悪いけど。
それが今まで借りるのを躊躇った理由でもあるかもね。
彼女、ちっともおバカじゃない。
現代のテレビなんか見てれば、男も女ももっとバカっぽいのがいっぱい出てるよ。
それどころか ―ここが重要なところなんだけど― 映画を観ているうちに、彼女、リリー・カルメンが一番まともに見えて来た。
それが快感でね。
この辺りはのちの「男はつらいよ」と似てる感覚があって、山田洋次はこの映画を参考に寅さんを生んだのかな?とも思ったな。
あ、そうか、寅さんのマドンナ「リリー」は、カルメンへのオマージュだと思って間違いないね。
なるほど。
リリー・カルメンは歌も踊りも良かった。
特に踊りのシーンは、表情からも一生懸命な感じが伝わって目が離せなかった。
他の俳優がどんなに熱演しても、露わになったカルメンの太腿には敵わない・・・そんな映画でしたね。
乱暴な感想だし、下衆っぽく聞こえるかもしれないけど、そうなんだもん仕方ないよ。
うん、楽しかった。