今回は、どうでもいいTVのバラエティ番組の不可思議な話。
「クムフラ」というのフラダンスの振付に関して著作権侵害の問題が出た「ちちんぷいぷい」というバラエティ番組。
振り付けの差し止めを求めた訴訟で、被告側の九州ハワイアン協会の言い分は「フラダンス」に著作権はないとして争っているというもの。
宇治原君の答えは、「振り付けは伝えていたから、勝手に使ったわけでもなく、勝手にまねしたわけでもない。」と著作権侵害を否定したらしい。
1.まず、著作権とは何かから始まる。
「著作権とは、人(法人も含む)がその思想、感情を独自に創作、表現したものを排他的に支配する権利」とある。
日本では「財産権」に限られるが、アメリカでは「人格権」も含まれるらしい。
2.では、振り付けに著作権が発生するか。
答えは「イエス」。
日本でもアメリカでも振り付けに独自の創造性があれば、著作権は生じる。
ただ、著作権は登録がなければ相手に対して「対抗力=権利者であることの主張」が認められない。
このため、著作権があることを主張するには、自分が独自に創作したものであることを証明する必要がある。
3.宇治原君の答えの当否
ここで問題なのは、単なる「事実の伝達」の場合は、著作権が発生しないということである。
詳しい事情は分からないが、下の記事から読み取れる範囲では、「九州フラダンス協会」の主張はここにあると思われる。
つまり、「クムフラ」の振り付けは、原告の創作ではなく、単なる「事実の伝達」にすぎないというもの。
換言すると、被告側の主張は、「クムフラ」は、昔からハワイに伝わっていたものということだろう。
もともと民族の踊りは、神への信仰から生じたものが多く、ハワイのフラも神々の踊りだと聞いたことがある。
だとすれば、「九州フラダンス協会」の言い分が妥当ということになりそうである。
宇治原君のいう、「伝えていた。勝手に使ったり、勝手に真似したものではなかった。」という指摘は、的がズレている。
「クムフラ」が、「古来から伝わるハワイ伝統の踊り」なのか、あるいは、「原告が創作した独自の踊り」なのかが問題なのである。
司会者が宇治原君の何にうなったのか理解に苦しむところ。
いずれにしても、文化交流の目的に外れないようにも互いに良い関係で続けてもらいたい気がする。
どうしてもだめなら「クムフラ」以外のフラがあれば、それでもいい気もするが。
『京大卒のロザン・宇治原―司会をうならせるコメント
2015年5月12日 22時24分 マイナビスチューデント
12日放送の「ちちんぷいぷい」(毎日放送系)で、司会のヤマヒロアナウンサーから「ギャグ、漫才、コントの著作権を考えたことはありますか?」と問題が提議された。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「クムフラ」というフラダンスの伝承者が、「九州ハワイアン協会」との関係が悪化したために、振り付けの差し止めを求め訴訟を起こした。
原告は「クムフラ」は創作。直接指導を受けなければ使用できない。共通の基本動作はなく、指導者ごとに違う。指導を中止した後も上演を続ける行為は著作権の侵害になると主張。
被告は、普通の基本動作で、既存のステップなどによる組み合わせにすぎない。フラダンスには、保護される創作性はない。著作権ではないと真っ向から否定した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
宇治原が一石を投じた。
「今回の話はもうひとつ…。以前は教えていたわけ。伝えていた。でも仲違いしたのでもう使わないでくれということですよね?そこもちょっとポイント。伝えているわけですから、勝手に使ったわけでもない。勝手に真似したわけでもない」とピシャリ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京大卒の宇治原。問題を客観視する視点はお見事。時間があったら、宇治原の分析がもっと聞けたかも知れない。』(livedoor news)
http://news.livedoor.com/article/detail/10104512/