TVも新聞も取り上げないので忘れかけていた福島原発事故の事後処理。
かなり深刻な状況に変わりないという。
そんな折、高橋はるみ北海道知事が、原発依存症を批判されて「ばかばかしい」と怪気炎を吐いているらしい。
こういう稚拙な発言をする人には、一度、福島原発1号機~4号機の建屋の中を視察してもらうといいだろう。
記事によれば、作業員が知らずに入れば、即死する高濃度放射線量圏がいくつかあるらしい。
原発設計者は、問題は、これからだという。
国や自治体のいう「安全、安心」は、機械式音声になっているらしい。
今なお、発表される食品や土壌の放射能汚染測定値も、相変わらず信頼性に乏しい。
こういう状況の中でもなお、原発稼動を容認する道知事や県知事。
かれらの思考過程は、常軌を逸しているとしか言いようがない。
そんな気がする。
『浴びれば即死が待っている 福島第一 「10シーベルト」が意味すること 2011年08月24日(水) 経済の死角
「東京電力は、『近くで作業をする予定がないから問題はない』との説明をしています。しかし、本当にこれまでの5ヵ月で、その危険な高濃度汚染箇所に近づいた作業員がいなかったのか。しっかりとした調査が必要です」(元東芝の原子炉設計者・後藤政志氏)
東京電力・福島第一原発の事故処理に、またも重大な問題が発生した。同原発1号機・2号機の原子炉建屋間にある主排気塔の下部などで、毎時10シーベルト(Sv)=1万ミリシーベルト(mSv)超という、異様に高濃度の放射能汚染箇所が発見されたのだ。
計測した機械が10Svまでしか測れなかったため、実際の放射線量は、これより遥かに高い可能性がある。人間は毎時7Sv以上の放射線を浴びると確実に死に至る。10Sv超など、まさに即死レベルだ。
東京電力はこの「発見」を、「3月の事故直後にベント(排気)した際に出た放射性物質が、排気塔に溜まっている」などと、あたかも大した問題ではないかのように発表した。しかし、本当にそうなのか。
前出・後藤氏はこう指摘する。
「1、2号機の排気塔でそんな数値が出ているなら、当然、3、4号機の同じ場所にも、同じ危険があると考えなければならない。原発敷地内の別の場所にも、どこにそうした高濃度汚染箇所があるか分かりません。作業員が近づけない場所が増えていけば、事故処理の工程にも、当然影響が出てくると思われます」
実際のところ、福島第一の状況は、政府や東電が説明しているような、「順調に収束に向かっている」状況とはほど遠い。事故対策に関わる政府関係者の一人は、「危険なのは、むしろここから先だ」と語る。
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いまも福島第一は、緊急事態中の緊急事態にあることは間違いないのです。政府と東電は、希望的観測ばかりを言うのではなく、きちんと事実を伝える必要があります」(前出・後藤氏)
政府・東電による、もっとも〝楽観的〟なシナリオでも、福島第一で溶けた燃料棒の取り出し作業に着手できるのは、10年後である。完全収束には数十年どころか、それ以上の歳月を要するだろう。われわれは、なんという負の遺産を抱え込んでしまったのか。
「週刊現代」2011年8月20日・27日号より』(gendai business)