4月から始まった今年の春アニメも続々と最終回を迎え、
おとうと的に大豊作な今期はどの作品にも存分に楽しませてもらった
はず…
なのに
なんかモヤモヤするんだ。
原因はわかってる、わかってるんだ。
モヤモヤの原因は
ブラック★★ロックシューター なのですよ。
誤解のないようはじめに言っておくが
『つまらなかった』とかではない。
面白かった。
面白かった、のにモヤモヤしているから問題なんだ。
そんなモヤモヤを払拭すべく、
今回はブラック★★ロックシューターについて語らせてくれ。
いや、 語らねばなるまい!
まずは『ブラック★ロックシューター』を知らないお友達のために、
今期放映された新作アニメ『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL』まで至る
これまでの経緯なんぞをざっくりと記しておこう。
『ブラック★ロックシューター』といってまず頭に浮かぶのが
言わずと知れたボカロ黎明期の名曲『ブラック★ロックシューター』だろう。
元ネタとなったのは2007年にイラストレーターのhukeさんがpixivなどで発表した
一枚のキャラクターイラスト。
楽曲もヒットしたけどキャラ単体としても人気でフィギュア化されたりした。
2010年にOVAでアニメ化。
たしかホビージャパンの付録にもなってたと思うんで
ここに集まるプラモ脳なお友達にも観た人が多いんじゃないかな?
ボクは個人的にこのOVA版が大好きだ。
ストーリー的には、
仲良しだと思ってた友達に最近新しい友達ができたみたいで
なんだかちょっぴり疎外感~…みたいな感じで、
現実世界とは別の空間では
それぞれの思念体が愛憎まみれの殺し合いを繰り広げる…ってな内容だ。
思春期なんかに誰もが感じたことがあるようなことがテーマになっていて
話もシンプルでよくできているし、
なんといっても作画がとてもいい!
特に戦闘シーンの作画は必見だ。
躍動感にあふれ、スピード感もあって迫力もあり圧倒される!
左目に青い炎を宿していたり、いろいろと厨二くさいのは大目にみてくれ。
なにしろ元ネタは2007年である。
んで、
2011年にゲーム化なんかもされたらしい。
されたらしいが、
ボクはぜんぜんゲームをしないのでよくは知らない。
2012年にはOVA版のストーリーをベースに
登場人物を増やしたりして幅を広げたテレビアニメ版が放送された。
が、これは劣化リメイクだ。
なにしろシリーズ構成岡田マリーなのでボクは観ていない。
いや、正確にはちょこっとだけ観た、「どんなもんかな~?」って。
やっぱりクソだった。
だもんで、このテレビアニメ版は胸クソ展開や人体欠損などが大好物な
鬼畜系アニメ愛好家のtngmnさんくらいにしかお勧めできない。
そして10年ぶりの新作となったのが今回の
『ブラック★★ロックシューター DAWN FALL 』だ。
この一連の流れを踏まえたうえで、
ボクがなんでこんなにもモヤってるのか語っていこうと思う。
舞台が西暦2062年と聞いてまず思考停止した。
OVA版のイメージからもっと身近な話を想像していたから
『荒廃した世界で戦う、少女達による近未来ハードアクション!』とか言われても
「はあ? え、なんて??」となった。
まあ、これはボクが悪いんだけどね、勝手に想像をめぐらせてた。
ゲーム版はOVAやテレビアニメ版とは異なる世界線みたいなんで
ゲーム版のほうに近い世界観なのかな?
キャラ設定はOVAやテレビアニメ版のそれを取り入れたりしてるみたいで
デッドマスターがやたらとエンプレス(ブラック★ロックシューター)に執着しているのだが
『殺してから犯します!犯してから殺します!!』
これじゃただのイカれサイコパスだよw
ちなみにデッドマスターはシリーズによってビジュアルの変遷が激しく
OVA版は 体温低そうなゴスロリさん って感じで、
ベールに眼鏡とか視聴者に媚びてきた感のあるテレビアニメ版。
DAWN FALLバージョン…ゴスロリどこいったw
つか、デッドマスターのアイコンであるはずの大鎌も持ってないし
スカルヘッドも従えてないじゃんか。
もはや共通点はツノだけだ。
こうして見るとやっぱOVA版のシンプルかつ、
うちに秘めた狂気を感じさせるキャラクターデザインに惹かれてしまうなー。
DAWN FALLはわかりやすくヤンデレすぎだし、
そのくせ思いのほか簡単に味方に返り咲いたりしちゃったもんだから
『ちょっと変わってるけど聞き分けのいいヤツ』みたいな印象になっちゃってるよ。
キャラクターデザインでいうと
肝心のブラック★ロックシューター(エンプレス)のほうが大問題で…
これじゃポニーテールだ。
ブラック★ロックシューターといえば左右で長さの違うツインテールなのだが、
左右のバランスを崩しすぎてポニーテールにしか見えない!
別にポニーテールがキライとかじゃあないんだけど、
この場合ブラック★ロックシューターのその出自等考えると
初音ミクを彷彿とさせるツインテールが正解だろう?
いや、ツインテール1択だ!
おまけになんだ終始眠たげなこのタレ目は!?
物語冒頭ブラック★ロックシューターが目覚めるところから始まったから
最初だけかな?と思ったら最後までタレ目だった。
一方、OVA版がどうだったかというと、、、
圧倒的にこちらの方が 素敵 じゃないか!
おっさんキャーである。
この無表情はOVA全編にわたり徹底されていて
激しい戦闘のさなかでも終始無表情なわけだが、
ブラック★ロックシューターって劇中、決して無双ってわけじゃないんですよ。
本編冒頭ではブラックゴールドソーにコテンパンにやられますし、
デッドマスター戦でもけっこうボコられます。
でも、やられるたび、何度でも無表情に立ち上がっては(正確には一瞬、顔をゆがめたりはする)戦いに挑んでいくんですよ。
まるでそうプログラミングされてるがのごとく!
そこにゾクゾクするんですよ!
パンケーキ食ってる場合かエンプレスっ!!
こんなブラック★ロックシューターいやや…(´;ω;`)
CVはどうだろう?
OVA版とテレビアニメ版の主要キャラは同じ声優さんを起用している。
といってもOVA版の主要キャラって
ブラック★ロックシューターとデッドマスターの二人だけだけど。
ブラック★ロックシューターは花澤香菜さんで
デッドマスターが沢城みゆきさんという実力者お二人だ。
DAWN FALLではそれぞれ石川由依さんとはやみんに変更されている。
ボクは声優さんの変更にはあまり抵抗ない方で、
むしろある程度の年月が過ぎたら担当声優さんは変えた方がいいと思ってる。
キャラクターは年取んなくてもリアルに年月を経れば声優さんは年を取るからねー。
最も顕著な例がガンダムシリーズのシャアとアムロだ。
いつまで池田秀一と古谷徹に固執する気だろう?
もうとっくに無理だって!
まだユニコーンのフルフロンタルはよかったんだ、
『シャアも年を取った』と思えたから。
オリジンのシャアは酷かった。
あの 年配者独特のねち~っとした粘着質な喋りが若さをまったく感じさせない。
アムロなんて最初冗談かと思った、
自虐的にふざけて演技してんのかと思ったらどうやらマジみたいなんで気絶しそうになった。
この二人の演技が気持ち悪すぎてオリジンは途中で観るのをやめてしまったほどだ。
理由はそれだけじゃないけど。
ガンダムシリーズでいうと古川登志夫さんなんかは
年齢を重ねてもあまり違和感を感じさせなくてスゴいと思うんだけど
そういった特別すごい人をのぞいて
無理がでる前にキャストなんかどんどん変えちゃえばいいと思うんだけどなあ
若くていい声優さんたくさんいるんだから。
だからDAWN FALLでのCV変更も特に気にはしていなかったんだ。
だけどやっぱOVA版での花澤ブラック★ロックシューターがキリリと素晴らしすぎて、
特に最後の「私は…私は、ブラック★ロックシューター 」
かーらーのEDはもう鳥肌もんスよ!
それと比較しちゃうと石川ブラック★ロックシューターはちと弱い。
全般的に ぽや~ っとしてて、ちょっと アホの子 っぽかった。
あ、でも、あのセリフは良かったな…呟くようなあのセリフ、
「なんだ、まだいるじゃない…人類」
いましがた『OVA版の鳥肌モンのED』と記しましたが
これこそがDAWN FALLでの最大のモヤモヤ。
ボクはほとんどの場合、名作には名曲がついてまわる と思っています。
OVA版のED『Braveheart』これがもうめちゃめちゃカッコいい!
カラオケにないのが残念なところだが、
入っていたならこの曲だけで朝まで歌ってしまいそうなほどカッコいい。
作詞作曲はもちろんryoさん。
当然のことだ、『ブラック★ロックシューター』という作品を一躍有名にしたのがニコ動での
『初音ミクがオリジナルを歌ってくれたよ「ブラック★ロックシューター」』
であることを考えると
OPやEDがryoさんの曲じゃないなんて ありえない ことだろ?
あのクソなテレビアニメ版でさえその辺はしっかりおさえてて、
OPはsupercell feat. 初音ミクの『ブラック★ロックシューター』だったし、
ryoさん作詞作曲の『僕らのあしあと』がEDだった。
別にDAWN FALLのOPやEDが良くないとは思わない。
どちらもすごくカッコいい曲だと思う。
でもだめなんだ。
『ryo』のクレジットがないなんて受け入れられない。
あ、ゲーム版ではすでにryoさん以外の人が曲を提供しているようだが
前述のようにボクはゲームはまったくやらないので知ったこっちゃない。
ボクはボカロやニコ動にどっぷりハマっていたかというと
ぜんぜんそんなことはなくて、
ただボクが好きなロックやパンクは永遠に若者のもので
それらが生まれるのはアンダーグランドなちっこいライブハウスやなんかで、
これがカッコいいんだ!なんて思っていたら
どうもそうでもないみたいで、
自分の理解できない新しい音楽の発生源として一歩引いたところから
ボカロやニコ動を注目していただけだ。
『初音ミクがオリジナルを歌ってくれたよ「ブラック★ロックシューター」』の頃の
ニコ動は新しいプラットフォームとして変に盛り上がってた頃で、
もうあれから10何年がすぎた。
あの頃のボカロ曲なんかでボカロやニコ動最盛期を懐かしむ
懐古厨 なコメントがちらほら散見されるように
DAWN FALLの最後の最後、
『ブラック★ロックシューター』が流れてきた時、
脊髄反射的に涙ぐんだボクもまた懐古厨のひとりなんだろうな。
あー、、
アニメがしあわせだ。。。