東亰ザナドゥをクリアしたのでレビュー | PMX BLOG「黄色いなんとか」

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Kojima Productionsや日本ファルコムの作品についてダラダラと語っているゲームブログです。

やっとこ東亰ザナドゥをクリアしました。
思い出してみると途中でMGSV:TPPをプレーしたりブログのレイアウトを変えたりで
軌跡シリーズをプレーしてたときと比べればそこまでガッツリ集中してなかったなぁと。


東亰ザナドゥは新規IPで貴重なVita専用ソフト。
イース セルセタの樹海振りのVita専用でアクションRPG。
ファルコム初の現代が舞台のタイトル。

基本的な作りは閃の軌跡シリーズがベースとなっているのでこの辺りも触れながらレビューしていきたいと思う。

記事が長くなったのでネタバレは後日別記事に。



ファルコム作品で最初に気になるのはストーリー。
こんちゃんが雑誌インタビューでストーリーは終わると言われていた通りしっかり終わりました。
全体の完成度がよかったので途中ENDでもよかったですけどね。

ストーリーは現代らしさのある話しを盛りつつもファンタジー路線と言いますかね。
現代で耳にするような言葉がチラホラしてきたり。
1クールのTVアニメ化が出来そうなストーリーでした。

新規IPなので世界観やキャラクターの関係性などがスッキリしていて入り込みやすいと思いました。
次回作を作る余地はかなり残っているので軌跡シリーズのように何作も続くことになればややこしいことになるのかなとw
個人的には軌跡シリーズのややこしい感じが好きなんですけどね。より深く知りたいと思えるので。

どことなく零の軌跡や碧の軌跡っぽい部分がチラホラしたりするのも面白い。都会だったりタワーだったりヤクザだったりいろいろね。
あと喋り方があのキャラだよねーみたいなネタもチラホラ。



今作のキャラも個性的で面白かったです。モブキャラの濃さは閃の軌跡シリーズよりも上だと思うw
不良と恐れられてるシオ先輩よりも制服の上にパーカー着てるコウちゃんの方が不良に見えるんだけど
制服パーカーって現代のスタンダードなわけ?w



ほぼ全てのタイミングで全モブキャラと話して1周に掛かったプレー時間は68時間くらいでした。
普通のアクションRPGなら20時間ほどで1周目が終わるので満足度の高いタイトル。



次はグラフィックについて。

雑誌やネットで見た感じだと変化が無いなぁと少し残念な印象だったんだけど実機で見てみたら少しずつ進化してきてるという印象。
ファルコムは年に1~2本しかリリースできませんからどのタイトルも開発期間にそこまで差はないだけに
少しずつでも進化が見てわかるというのは嬉しいし面白い。まぁほんと少しの進化なんだけども。

ポリゴン数に大きな変化は無いもののライティングに少しは時間を使えるようになってきたのかなと。
地面に映る影もモブキャラ含めてVitaでも出せるようになってましたし。閃の軌跡シリーズはPS3版のみでした。
まぁ閃の軌跡シリーズのキャラ数とフィールド数を東亰ザナドゥと比較しすぎるのもどうかと思うけど。


なんとなく歴代フィールド時のスクショ比較します。

2013-Vita-閃の軌跡


2014-Vita-閃の軌跡II


2015-Vita-東亰ザナドゥ

閃の軌跡シリーズの変化はモーション以外はモブキャラくらいしか目に見えて変わっていません。
閃の軌跡IIから東亰ザナドゥの変化はテクスチャの作りこみが上がってましたね。


絆イベント時のスクショ比較。

2013-Vita-閃の軌跡


2014-Vita-閃の軌跡II


2015-Vita-東亰ザナドゥ



イベントシーン時のスクショ比較。

2013-Vita-閃の軌跡


2014-Vita-閃の軌跡II


2015-Vita-東亰ザナドゥ

東亰ザナドゥから髪のハイライトを数値化したので見栄えが良くなりました。やっとこPS2から少し抜け出したなという感じ。
あと服のテクスチャがすごく良くなってる。布感がすごい。据え置きに移植されたらよりわかるだろうなぁ。

同じキャラが登場してるって比較するときすごく便利ですね(笑
なんで名前をトワ先生にしなかったのかw


ちなみに2012年Vitaイース セルセタの樹海のイベントシーンはこんな感じ。

それにしても酷い。まだモデルがPSP時代だもんねぇ。たった3年でよくここまで進化できたもんだなぁファルコム。



ファルコム作品で1番心配なモーションですがまぁ閃の軌跡シリーズで慣れてしまったというのもあるけど
特定のイベントシーンのみで使われるモーション以外はそこまで気にならなかったかなと。

セリフよりも動きで見せるイベントシーンはモーションの酷さが露骨に出ます。ライブのモーションは閃の軌跡と同等という感じ。

戦闘中のモーションは戦闘に集中してるのもあってか全く気にならなかったw

閃の軌跡からの流用も多かったけど制作時間を短縮して他のクオリティを上げてくれるならどんどん流用してくれていいかな。



ということで次は戦闘について触れます。

発売前の雑誌レビュー等で言われていた通り本作の戦闘は単調さが強く出ます
良いように言えば携帯機らしいサクサクとプレーできるとでも言うべきかなぁ。

まず技の種類ですが射撃スキル飛翔スキル剛撃スキルと3つあります。
このスキルが技になるわけなんだけど各キャラ1つずつしかありません。射撃スキル飛翔スキル剛撃スキル1つずつで計3つ。
イース セルセタの樹海のような技の習得や付け替えなどはありませんでした。すごく残念。
各キャラ3つの技を使って進むのが基本的な攻略の流れになるので戦闘は単調になりやすい。

一定時間キャラが強くなるXドライブや軌跡シリーズのSクラフト的な大技Xストライクは微妙に空気というか。
Xドライブに関しては時間が短いので使い所を考えてると結局使わないでクリアするという。もう少し使いどころを用意してほしかったかな。
Xストライクはボス戦で使うことはあったけどゲームの流れ的にテンポが悪くなるのであまり使う気にもなれないというか。
あとカットインが早々に一瞬すぎるし閃の軌跡シリーズのようなカットインも演出として使ってほしかった。

ダンジョンを高評価でクリアするためのキルボーナスという要素。
これはまぁなかなか良いっちゃ良いんだけどこれもまた単調になる要素でもあった。
敵の弱点属性でトドメを刺すエレメントキル
最大HPの半分以上のダメージを1度に与えてトドメを刺すフェイタルキル
空中に居る状態でトドメを刺すエアリアルキル
まぁ他にも攻略タイムやコンボ数や被ダメージなども評価に関係してくるんだけど1番影響しやすいのがキルボーナス。
気が付けば弱点属性キャラに変えてジャンプして剛撃スキルばっかりになってました。
1度最高評価を取ってしまえば気にすることなく戦えるんだけど癖でジャンプばっかりやってる気がするw

ステージ構成は基本的に四角い部屋と細い通路と傾斜。ギミックはスイッチ類と動く刃物や飛び道具的な避ける系。
少し期待してたアスレチック系のジャンプ要素はオマケ程度という感じ。この点もまた単調と言われる部分。
ダンジョン数は思ってたよりも多かったところは良かったです。
個人的には閃の軌跡IIにあった夢幻回廊のようなランダム生成ダンジョンが欲しかったところ。

狭い足場に飛び移る場面で2段ジャンプだけでは届かなくて飛翔スキルも使うと行き過ぎて落ちることが何度かありました。
こういう部分はちょっとテンポが悪いかなー。

道中に置いてある箱を壊すとコンボが持続する要素は良かった。コンボを持続できるように考えて置いてあるなぁと。

ダンジョンの最後に置いてあるスロットは良かったですね。4回くらいしか6が出なかったけどw

ダッシュする前にローリング回避するしかない点については
狭い足場で助走したいときにローリングが出て落下してしまうことが何度かあったのでそういった点では問題ある気がする。
ただダッシュする前にローリングするという部分だけなら気にならなかったですね。ゲームだし。

イース セルセタの樹海にあったフラッシュムーブみたいな回避要素くらいあってもよかった気がする。
まぁダンジョン狭いしちょっとアレかもだけど。

キャラチェンジに方向キー左ボタンを使うので久々にモンハン持ちしました。フリーダムウォーズ振りかなぁ。



次に難易度。
どのゲームも1周目はノーマルと決めているので今回もノーマルです。

軌跡シリーズのノーマルはLvキャップ的な要素と上手い調整もあってかボス戦での適度な緊張感と満足感が結構あったんだけど
東亰ザナドゥのノーマルはイージーでもやってるんじゃないかと思うくらいユルい
ボス戦はステージ評価に関係ないし常時回復アイテムが使えるおかげで緊張感は欠片も無い。
アイテム使用時間制限と持ち込めるアイテムの種類と個数制限は欲しかった
1度くらいはゲームオーバーするかなと思ってたけど1度もなかったし1人も死人は出なかった。

さすがにこの難易度で苦労する人は居ないと思う。というかユーザーをナメすぎだと思う。
イージーがどんなレベルなのか想像できない。
次回作を出すならばポンポン上がるLvと自由に操作が出来るアクションを考慮して難易度調整をしてほしいところ。

イージーからハードまでの難易度をいつでも上げ下げできる仕様は難易度調整不足を認めてるようにしか受け取れない。
最初に難易度選択してる意味が無いような。


こんちゃんがインタビューで東亰ザナドゥはアクション5割ということだったんだけど個人的な体感では3割か4割かな。
残りの5割がストーリーという意味ならば4割アクションだなぁ。
今回も全てのモブキャラと話してから進んでたんだけどやっぱり戦闘してる時間ってあっという間。
時間が経つことを忘れるという意味ではなく短いという意味であっという間。

アクションと言いつつも単調なアクションだしストーリー堪能してモブキャラとお喋りしてるだけだった感が強かった。



閃の軌跡シリーズがベースになっているので今作もメインキャラやモブキャラのプロフィール集め要素や料理レシピや本集めがありました。
この要素はずっと継承していってほしいです。モブキャラのストーリーも面白いので。

ただ今作の本集めは買ったり交換したり図書室で読むだけでした。モブキャラから貰うようなことは1度もなかったのが残念
レシピも買うだけでしたね。壁のメニュー表を調べるとか無かったです。



ボイス量については閃の軌跡シリーズよりも登場キャラが少ないのでそこそこボイス量はあるように感じました。
リィン君ほどではないけどコウちゃんも声無しになる所があったけどもw

最後までプレーした印象だとキャストは良かったなぁと思えます。
ただプレー初日のコウちゃんの印象は良くなかったですね。演技が硬いっていうのかな。棒ではないんだけど強弱が無いっていうかね。
リオンは良いキャラしてたねぇすごく。演技もよかったです。沼倉愛美さんの名前をがんばって覚えます。
シオリちゃんはもっと良かったですね。茅野愛衣さんの名前も覚えます。

気になったのは魔法少女まじかるアリサと魔界皇子リィンの声くらいですね。
オリジナルと同じ声だと思っていたからこそ違う声というのは反動がデカい。ファルコムはこういう部分を妥協して予算削るからなぁ。
過去作のキャラを登場させてボイスを入れるなら声優も同じにするべき。声優を変えるくらいならボイス無しの方がいい。



今作のBGMは軌跡シリーズと比べると印象に残った曲が少ない。キャッチーなメロディの曲があまり無いなぁと。
好きになった曲数も少しだけでした。
評価するならば期待外れですが軌跡シリーズとの差別化を狙っているのならば成功でしょう。

リアル☆SPiKAに関しては佐坂めぐみさんの歌唱力を殺してしまっていると思う。ディレクションの失敗っていうかなぁ。
過去2曲の佐坂めぐみさんボーカル曲と比べると全体的に劣化してるんだよね。
Seize the dayはスルメ曲でしたね。章の変わり目で聴くほど良い印象になりました。
Wish☆Wingはガチで良かったしED曲なんだろうなって思ってたらボーカル無かったのがすごく残念w
恋のシューティングスターはいろいろアカンw

リアル☆SPiKAはインパクトのあるプロモーションではあったけど
どうせならキャラの声優もやらせるか声優の人がリアル☆SPiKAをやるかのどちらかの方が効果的だった気がする。
このプロモーションで現役女子高校生なんてブランドはなんのアドバテージにもならないかと。
声優の方々に歌ってもらいたいからキャラソンはよー。エマのキャラソンもはよー。っていうかオリビエ出してから企画動いてるの?w



小さい点についてちょこっと書き並べます。

ゲーム起動からタイトル画面まですごく早くて良いですね。ボタン入力の要求も無し。
最近のゲームはエンジンのロゴやらトロフィー確認で○ボタン押させたりとかタイトルまでの時間や手間が多いよね。

ロード時間のストレスはほとんどありませんでした。今後もこれくらいの長さを基準にがんばってほしいです。

相変わらずワープ機能が便利。別のマップから別のマップにあるお店に直接ワープしたかったなぁと。その方がロード短縮になるし。

異界サーチはもう少し探したかったよね。簡単すぎてサーチする必要無いんじゃないのってくらいに。

相変わらずエフェクトが多いイベントシーンはクチパクが遅れてました。この辺りはそろそろ改善してほしいところ。

スタッフロールが日本語でよかった。英語だと追いきれないんだよねぇ。
あとスタッフロールのイラストをちゃんと見たいです。ポストカード化はよ。
でも最後のヒロインは作画が微妙。頭の位置と首と肩幅の違和感がすごい。フカンにしない方がよかったんじゃ…。

OPアニメのぶん回しミツキちゃんヌルヌル動いてしかもかわいい。なんであのカットだけ気合入ってるのだろうかw



1周目で取れたトロフィーは64%。
なかなかプラチナ取得者が現れないなぁと気にかけてたんだけどトロフィーバグに引っかかってたとはねぇ。
トロフィーwikiをチェックしてなかったから見に行ったときはビックリ。パッチ対応が思ってたよりも早くて好印象。
トロコンに関しては特に気をつける部分は無いでしょう。もしかしたらファルコム作品で1番トロコンしやすいタイトルになるかもね
周回する時間もめっちゃ短くできるだろうし時間的にも優しいと思う。



まぁそんな感じで買うのを心配していたわりに中身はしっかりしていたのでよかったです。
MGSV:TPPの未完成で傷付いたいろいろを癒せたなぁと。

限定版を買ったのも正解でした。CDもラバストも満足。
店舗特典は魅力的じゃないので考えた方がいいと思うの。空ちゃんの限定コスチュームが店舗特典であれば買ったと思う。

新規IPでVita専用という攻めを見せたファルコムによくやったと言いたい。
初週売り上げはファルコム通販やDL版を含めれば10万超えしてるんじゃないかなと思うくらい売れていたので
ファルコムのプロモーションとマーケティングはすごいなぁと。
ただ公式PVがつまらないゲームに見えてしょうがなかったので編集の腕を磨いてほしい。

東亰ザナドゥをプレーして思ったのはビジュアルはもちろんだけど細かい部分の完成度も高かった。
マルチを止めて1本にしたことが大きい気がするんだよね。マルチ化で増える負担をクオリティアップに使えたのが完成度を高めたと思う。
新規IPとしては十分すぎるくらい良かったです。
ただアクション面に関してはイマイチ。アクション面で他人にオススメはとてもじゃないけどできない。

これだけ売れるとはファルコムも思ってなかっただろうから次回作は確定でしょう。
ただイースシリーズ最新作と軌跡シリーズ最新作が控えてる中で東亰ザナドゥの続編となるといつになるんだかサッパリ。
2016年はイース最新作だけで落ち着きそうな気がするんだよねPS4とVitaのマルチだし。
ファルコムがPS4ってグラフィック耐えられるのかね…。携帯機だからセーフみたいなグラフィックなのに…。
仮に2016年に軌跡シリーズも出たとしてまた2作くらい連続でリリースしそうだから2017年も軌跡。
ということは東亰ザナドゥの新作は2018年くらいになるのかなー。
ファルコムの規模でシリーズタイトル3作になるとさすがに回していけないような。
イース最新作の売り上げによってはイースがまた後回しにされそうな予感。
軌跡シリーズは10年で全体の5~6割ほどストーリーが進んだけど東亰ザナドゥも開発していくとなれば影響が出てくるだろうなぁ。
まぁ東亰ザナドゥ続編を抜きにしても軌跡シリーズがあと10年で完結するとは思えないのよねw



この記事を元に東亰ザナドゥのアンケートを書いたんだけど200文字しか打てないとかね。
良かったところも書きたかったんだけど文字数的に無理なので悪いところだけ書きました。けど文字数制限に引っかかりましたw
これでも書くこと減らしたのにね。この記事のURL貼り付ければいいってこと?w←
しょうがないからアンケート入力フォームの文字数を1000文字にしてほしいって要望だけ書きました。東亰ザナドゥ関係なさすぎ。
ぶっちゃけファルコムさんにこの記事を読んでほしいくらいなんだけどねぇ。