少々疑問が残るものの、逆襲は成功!?先生についての噂は「まあ、放っておいても大丈夫だろう」という阿部君の意見を『尊重』し、そのままにしておきました。



阿部君の言った通り2日ほどで噂は聞かなくなりました。


が、先生のあだ名「かみなり」を口にする生徒はいなくなりました。


めでたしめでたし・・・か!?





それから数日後、阿部君はある人を連れてきました。


「こいつは佐伯。俺の幼なじみなんだ。剣道二段、柔道二段、おまけに跳び箱九段跳びもできるんだせ゛。」


「跳び箱はどうでもいいんだけど…。佐伯だ。俺も入れてくれよ!!阿部からいろいろ聞いた。頼む、入れてくれ!!」



「入れてくれって何に?」


「えっ、阿部が言ってたぞ!いろんな意味で無敵の集団つくるって。」



「え~~~~!?」

僕にそんなつもりは一切ありません。たぶん清水君も同じでしょう。


「おい阿部!どういうことだよ!?」


「まあ、落ち着けって。まだ絡んでくる先輩だっているだろ。ソナーあれば問題なしっていうだろう!?」



「『備えあれば憂いなし』だろそれを言うなら。確かにまだ先輩には注意が必要だけど・・・清水はどう思う?」



「僕は別にどっちでもいいよ。」


「ん~~、じゃあいいか。よろしくな佐伯!だけど何でもかんでも暴力沙汰はだめだぞ!!」



「わかってるって!!!!」



その日は佐伯君を加えた4人で帰りました。



すると、いきなり絡んできたやつがいました。


「なっ!ソナーがあって良かっただろ!!」


阿部君はそう言っていますが、こっちに向かってくる不良たちは明らかに「佐伯、てめえ~!!」と叫んでいます。



「ありゃ?」


「『ありゃ』じゃねぇ~!!あいつらの目的は完全に佐伯だろうが!!」



「大丈夫だ!」


「何で大丈夫なんだ佐伯?」


「知り合いだから」



話をしている間にその見るからに不良のしかも4人、歳も上っぽい人たちが到着してしまいました。


「おい佐伯!あの時の恨み晴らさせてもらうせ゛!!」


え~~知り合いって悪い意味でかよ~!!


すると佐伯君、

「お前ら先帰ってていいぞ。こいつらの目的は俺だけだから。」



「ああ、お前らには用はねぇよ。帰っていいせ゛。」

なんと相手も同調してくれました。



その後、佐伯君が「暴力沙汰にはなんねえから大丈夫だ」と言ったので、僕と清水君、阿部君の3人で先に帰りました。




翌日、佐伯君は何事もなかったかのように登校してきました。


「佐伯!大丈夫だったか!?」


「ああ、大丈夫。暴力沙汰にはなってないから。」



「良かった~!!…で昨日の奴らは誰だったんだ?」



「話すと長くなるんだけどよ~、1月に隣町のスーパーでビンゴ大会があったんだ。」


「ああ、Wiiが一等の景品になってたやつだろ?忙しかったから行かなかったけど」



「ああ。それで5人が最初に同時に揃ったんだ。それでじゃんけんで決めることになって最終的に俺が勝った。」



「じゃああの4人は…」



「その時負けた4人だ!しかも部活の先輩!!何かWiiをよこせとか言ってきたけどもう壊れたって言ったらおとなしく帰ってったぞ。」



どうやら僕たちの取り越し苦労だったようです


続く
「くっそ~かみなりめ!俺が何をしたっていうんだ!!」


それはお前が言う台詞じゃないぞ阿部・・・



「ねえ、僕の悪い噂を使って逆襲したらどうだろう?」


清水君が考えた作戦はこうです。まず、清水君が先生に話しかけます。


「先生、昨日奥さんと喧嘩しましたね?」


「ななな、な、何で知ってる!!」



「先生の後ろにいる『眼鏡をかけた女の人』に聞きました。」


「えっ!」



振り向きましたが、霊感のない先生に見えるはずがありません。



「も、もうすぐ授業始まるからととっと教室戻れあせる


「先生、それを言うなら『とっとと』でしょ」



「いいから戻れーーー!!」


清水君はまんまと先生を怖がらせることに成功しました。


「なぁ清水、何で喧嘩したって知ってんだ?まさか本当に霊から聞いたのか?」



「ああ、あれね。実は僕の家は先生の家の近所にあるんだ。登校する時に奥さんが怒りながら外に出るところを見たんだよ。それに、阿部が呼び出された時、先生の昼食は手作り弁当だったんだよねぇ?」



「ああ、そうだったけど」


「でも今日はコンビニ弁当だった。だから喧嘩したのかなって考えたんだ。」



「清水、すごいなお前」



「お前って・・・・杉下右京並みじゃん!!」


いや、阿部…そこまでじゃないと思う。





放課後、いよいよ本作戦に入ります。



先生は歩いて通勤しています。ルートは清水君が知っています。



僕たちはプロジェクターとホラー映画のDVDを準備しました。プロジェクターは阿部君の家のものです。





そして、先生の家の近くにスタンバイ。




やがて先生がやってきました。


「先生~」


後ろから僕たちが声をかけます。次の瞬間、



「うわ~~~~!!!!」


先生が大慌てで家に向かって走りだしました。



そう、


僕たちの少し後ろに映像が映るように仕掛けておいたのです。



先生が逃げたら素早く電源をOFF。


そして先生を追いかけます。



「先生どうしたんですか?」


「お前らの後ろに……いや、何でもない。」



「幽霊ですか?」



「な、何でわかる!?」



「気配を感じましたから」






翌日、先生が『幽霊を見て泣きながらダッシュで逃げだした』という噂がクラスに広まりました。(「泣きながら」は広まるうちに付け足されました。)



この噂を聞きつけた先生は僕たちを呼び出しました。


「お~ま~え~ら~!!!!よくも喋ったな!!」



「すいません先生。『つい』口が滑っちゃって」



「ったく!お前らであの噂どうにかしろよ!!」



「わかりました。ところで先生、どういう幽霊を見たんですか?」



「怪我をしている軍服を着た男の人だ」



「ぇぇぇぇえええ!!!!!!」


僕たちが用意したのは確か女の人の幽霊の映像だったような・・・・



阿部君も顔が真っ青になっています。



清水君は全然驚いていません。



「だから気配を感じたって言ったじゃん。」



第5話終わり
是非、感想や指摘をお願いします。
本日から治療のため入院ガーン

結構重い病気で、2週間に1回入院して治療しているのですが、今回、震災のため少し間をあけすぎたので、少し心配です。



副作用もかなりあるので毎回結構しんどいショック!



今回も頑張りますニコニコ