「くっそ~かみなりめ!俺が何をしたっていうんだ!!」


それはお前が言う台詞じゃないぞ阿部・・・



「ねえ、僕の悪い噂を使って逆襲したらどうだろう?」


清水君が考えた作戦はこうです。まず、清水君が先生に話しかけます。


「先生、昨日奥さんと喧嘩しましたね?」


「ななな、な、何で知ってる!!」



「先生の後ろにいる『眼鏡をかけた女の人』に聞きました。」


「えっ!」



振り向きましたが、霊感のない先生に見えるはずがありません。



「も、もうすぐ授業始まるからととっと教室戻れあせる


「先生、それを言うなら『とっとと』でしょ」



「いいから戻れーーー!!」


清水君はまんまと先生を怖がらせることに成功しました。


「なぁ清水、何で喧嘩したって知ってんだ?まさか本当に霊から聞いたのか?」



「ああ、あれね。実は僕の家は先生の家の近所にあるんだ。登校する時に奥さんが怒りながら外に出るところを見たんだよ。それに、阿部が呼び出された時、先生の昼食は手作り弁当だったんだよねぇ?」



「ああ、そうだったけど」


「でも今日はコンビニ弁当だった。だから喧嘩したのかなって考えたんだ。」



「清水、すごいなお前」



「お前って・・・・杉下右京並みじゃん!!」


いや、阿部…そこまでじゃないと思う。





放課後、いよいよ本作戦に入ります。



先生は歩いて通勤しています。ルートは清水君が知っています。



僕たちはプロジェクターとホラー映画のDVDを準備しました。プロジェクターは阿部君の家のものです。





そして、先生の家の近くにスタンバイ。




やがて先生がやってきました。


「先生~」


後ろから僕たちが声をかけます。次の瞬間、



「うわ~~~~!!!!」


先生が大慌てで家に向かって走りだしました。



そう、


僕たちの少し後ろに映像が映るように仕掛けておいたのです。



先生が逃げたら素早く電源をOFF。


そして先生を追いかけます。



「先生どうしたんですか?」


「お前らの後ろに……いや、何でもない。」



「幽霊ですか?」



「な、何でわかる!?」



「気配を感じましたから」






翌日、先生が『幽霊を見て泣きながらダッシュで逃げだした』という噂がクラスに広まりました。(「泣きながら」は広まるうちに付け足されました。)



この噂を聞きつけた先生は僕たちを呼び出しました。


「お~ま~え~ら~!!!!よくも喋ったな!!」



「すいません先生。『つい』口が滑っちゃって」



「ったく!お前らであの噂どうにかしろよ!!」



「わかりました。ところで先生、どういう幽霊を見たんですか?」



「怪我をしている軍服を着た男の人だ」



「ぇぇぇぇえええ!!!!!!」


僕たちが用意したのは確か女の人の幽霊の映像だったような・・・・



阿部君も顔が真っ青になっています。



清水君は全然驚いていません。



「だから気配を感じたって言ったじゃん。」



第5話終わり
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