We Are All Uprooted (Remastered)
Sunny Earth (Remastered)
この2曲は、ヴァンゲリス(Vangelis)の(実質的な)オリジナル・ファースト・アルバム
『アース(earth)』(1973年)から、「A面」の2曲目と3曲目にあたります。
(ウィキペディアより)
(side.1)
カム・オン - Come On (2:09)
ウィー・ワー・オール・アプルーテッド - We Were All Uprooted (6:48)
サニー・アース - Sunny Earth (6:38)
ヒー・オー - He-o (4:09)
(side.2)
リチュアル - Ritual (2:45)
レット・イット・ハップン - Let It Happen (4:20)
ザ・シティ - The City (1:17)
イン・ザ・レイン - My Face in the Rain (4:19)
ウォッチ・アウト - Watch Out (2:50)
ア・ソング - A Song (3:32)
日本語曲名は1979年発売の日本国内盤LP (BT-8109) による。
分秒数は1996年発売のギリシャ盤CD (532 783-2) による。
ヴァンゲリスによる初のオリジナルアルバム(ただし,サポート演奏者あり)。日本ではヴァーティゴレコードの「ユーロ・ロック・スーパー・コレクション」5枚のうちの2枚目として「ロック」の分類でLPリリースされたが、その後CD化はされていない。ヴァンゲリスの母国ギリシャでは1996年にCD化されている。
◇アルバム『Earth』 全10曲
ヴァンゲリス(Vangelis)
本名、エヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ(Ευάγγελος Οδυσσέας Παπαθανασίου
私は普通に「ヴァンゲリス」と呼んでいましたが、いつも心の中、頭の中では
ヴァンゲリス・オー・パパサナシュー
という名前で呼んでおりました。その理由は、彼のソロ・ファースト・アルバム『アース』のレコード・ジャケットをずっと部屋に飾っていたので、ジャケット写真のモノクロ・ド・アップのヴァンゲリス氏の貫禄のある横顔の、すぐ上に書かれた、
VANGELIS O. PAPATHANASSIOU
という(英語読み? フランス語読み?)こそがヴァンゲリスの正しい呼び名だと思っていたからです。(ギリシャ語、読めないし。高校生の時にはヴァンゲリスのギリシャ語表記も知る術もなく。)
高校生活のラストあたりの私にとって、ヴァンゲリス『アース』はずっと部屋に飾って、見上げる、崇める、礼拝する、ようなレコードでした。
いつも5枚のレコードを飾っていました(部屋のスペース的に)、高3のときは、マイク・オールドフィールドの「セカンド」か「サード」、アンソニー・フィリップスの初期5枚のどれか、スウェーデンのトラッド・ロック・バンド、ケブネカイゼの「サード」か、ポポル・ヴーのどれか。あるいはドゥルッティ・コラムの「ファースト」「LC」「ポルトガル」のどれか。ずっと、必ず飾っていたのはThe Enidの「セカンド」。そして、ヴァンゲリス『アース』(そして、たまに、飯島真理『Rosé』)
イエス、ジェネシス、クリムゾン、、などは一旦横に置いて、という時期で
ヴァンゲリスが、2022年5月17日に亡くなられました。享年79歳でした。
本日、ヴァンゲリスの訃報に接して、最初に思い浮かんだのは、アルバムでいうと『天国と地獄』『反射率0.39』でした。ちょうど中学生のときに放映されていた、カール・セーガン博士の宇宙をテーマにしたテレビ番組「コスモス」が級友の間でも話題になっていて、「あの素晴らしく宇宙的な音楽は何だ?」という級友の『需要』と、「あれはヴァンゲリスというシンセサイザー奏者の演奏だよ」という我々「洋楽・プログレ普及隊(約3名)」の『供給』が「邂逅」し、ヴァンゲリスのレコードを次から次へと買ってくれる級友ができた!という、中学生の「おこづかい」の見事な「持ちつ持たれつ」が円滑に機能しているという、幸せな時代でした。
高校生になってからは私の音楽の師匠筋が、「ティム・ホジキンソンとクリス・カトラーが! ジェネシス・P・オーリッジやS.P.Kが!! 非常階段や裸のラリーズが!!!」という状態で、「イエス」や「ヴァンゲリス」に拒絶反応を起こすようになり、私も「おー、これは凄い!」「極地的に破局的に凄い!」と片足は漬かりつつも、もう一方の足は自分の美意識を守りながら、まるで隠れキリシタンのように細々とヴァンゲリスなど(と、飯島真理、など)も聴いていました。
宇宙番組で知ったヴァンゲリスの音楽。宇宙的というか、とてもとても神秘的な音楽。文字通りピンク・フロイドの『神秘』『ウマグマ』にも原体験としての「神秘」の衝撃を受けたけれど、私にとっては「侵すことのできない神秘の音楽原体験」とは、ずっと
イエス「悟りの境地」
マイク・オールドフィールド「呪文・パート4」
ヴァンゲリス「天国と地獄」
だったように思います。
個人的な「原体験」の威力は絶大です。自分の中の大きな基準や軸は、一旦出来上がってしまうと、そう簡単には動きませんね。
私にとってイエスが最も素晴らしいと感じるのは、「悟りの境地」に行きつく過程での「危機」「海洋地形学」「リレイヤー」の流れである、という側面が今でも結構大きくあります。
リック・ウェイクマンが『海洋地形学』に拒否反応を示してイエスを去るときに、ヴァンゲリスがイエスのオーディションを受けました。ヴァンゲリスがなぜイエスに加入しなかったのか、、様々な事情が働いたのだと思います。私は純粋に「音楽性の相違」も、けっこう大きな理由だったのではと思っています。クリスは良いとしてもスティーヴ・ハウとヴァンゲリスが同じステージに立って、どんな「サウンド」が響くのか、ほぼ想像ができません。『リレイヤー』はパトリック・モラーツで良かったし、そして、イエスとの接点は後のジョン&ヴァンゲリスで結果的に良かったんだと思います。
ヴァンゲリス、イエス加入を断念する
「私にとって、音楽はふたつのタイプしかない。正直な音楽と正直ではない音楽だ。今あらためてイエスを聴くと、いかにも西洋音楽だということに気づくね。とてもイギリスらしい。でも私は違う。自分が東洋人だと言っているんじゃないよ。でもギリシャには豊かな伝統が受け継がれていて、ギリシャの民族音楽と中国の音楽には共通点がある。私にとって、バンドとプレイするというのは凄く難しい。特定のグループの才能のせいで、自分の音楽が制限されてしまうのが嫌なんだ。」
マーティン・ポポフ『イエス全史』(株式会社ディスクユニオン) p111
でも、しかし、それでも、、
『海洋地形学の物語』の次のアルバムを、ジョン、スティーヴ、クリス、アラン、ヴァンゲリスの5人で制作していたら・・・という想像だけは、いつになってもしてしまいますね。たぶん、これからも、、
ヴァンゲリス『アース』は、高校3年の時に買ったアルバムでした。その前年にアフロディーティス・チャイルド『666』を買って聴き倒していたとはいえ、『アース』は(私的には)それ以上の大傑作でした。当時の私にとっては部屋のレコードを飾る5枚スペースに必ず並べるくらいに。アンソニー・フィリップスやThe Enidのように見事すぎるレコード・ジャケットではなく、ヴァンゲリスという野生の「大地」に根差したヒゲのオジサマの横顔のド・アップ写真であっても。
「直観」の行方
マイク・オールドフィールド『オマドーン』は、今までの音楽人生で1枚選ぶとしたら、ハット・フィールド&ザ・ノースのファースト・アルバムとどちらを選ぶか、悩みに悩んで、たぶん『オマドーン』の方を選ぶという1枚です。
イエス『海洋地形学の物語』を1年1年、10年おきに、何十年もかけてまだまだ味わう事ができるのも、「悟りの境地」の原体験ゆえに、だと思います。
そして、ヴァンゲリス『アース』を初めて聴いたときに、「宇宙番組で感じた「何か」を、ずっと自分の中の、侵すことのできない場所に匿っておいた自分の直観は正しかった」と思えた事を、今日、思い出しました。
最初の出会い、「宇宙番組」のヴァンゲリスも
(プログレ雑誌で某ライターさんの「この曲を聴くと、王貞治選手がホームランの世界記録を達成したニュースで流れていたのが印象に残っている。とても画像と音楽が合っていて、ヴァンゲリスって凄いと思った。」というコメントを思い出します。)
Vangelis - Alpha (Audio)
久しぶりに聴くたびに、どんな音楽か分かってても胸が熱くなります(^^
VANGELIS O. PAPATHANASSIOU氏の御冥福を心よりお祈りします
ヴァンゲリス『アース』、いまエンドレスで聴いています。ちょうど3回目です。
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