アンダーワールド | 今日もこむらがえり - 本と映画とお楽しみの記録 -

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備忘録としての読書日記。主に小説がメインです。その他、見た映画や美術展に関するメモなど。

2003年 アメリカ
監督: レン・ワイズマン
原題: Underworld

 
WOWOWにて録画鑑賞。古いレコーダーで録画してあったうちです。ケイト・ベッキンセイル主演のヴァンパイアものシリーズ。どうやら面白いらしい、との噂を昔耳にして気になっていたのですが拝見するきかっけがないまま。まだシリーズ続いている大ヒットシリーズなんですね!



千年以上繰り広げられてきたヴァンパイア族とライカン族(=狼男)とのし烈な戦い。数百年前にライカンのリーダー、ルシアン(マイケル・シーン)が倒されたことで急激にヴァンパイアの優勢と転じ、ライカンは四散。まだわずかに残るライカン達を見つけては抹殺し続ける、ヴァンパイアの美しき処刑人セリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、もう間もなく長年の戦いもヴァンパイアの圧倒的勝利で幕を閉じるだろう、そうなると処刑人の存在意義がなくなる、つまり失業してしまう・・・なんて考える今日この頃です。



不老不死の美しきヴァンパイアたち。彼らの3人の長老は100年毎に交代制で2人は眠りにつくことになっており、もうすぐ今世紀を管理していたアメリカのアメリア卿(ジータ・ゴロッグ)が眠りにつき、代わりにマーカスが目覚める「復活際」が近づき、儀式の準備やアメリア卿の歓待にと華やぐ面々。取り仕切るのは、同じく眠りについているヴィクターの代わりに一族のリーダー代行を任命されているクレイヴン(シェーン・ブローリー)。クレイヴンはセリーンを将来の自分の妃に、と狙っているため、仕事一徹のセリーンにドレスを着てパーティのホスト役として自分をサポートしろと「命令」しますがセリーンはクレイヴンのことが生理的に嫌いだし、無視。一方でクレイヴンに取り入りたい色っぽいエリカ(ソフィア・マイルズ)「私は従順よ♡」とアピールしたりセリーンを排除するために一生懸命チョコマカと動き回ります(*´ω`)。



地下鉄でライカン達と激しい戦闘を繰り広げたセリーン達。セリーンは、ライカン達がある人間の青年を狙っていたと確信します。はい、狙われていたのがこちらのイケメン・ドクター、マイケル・コーヴィン(スコット・スピードマン)。セリーンは、なぜライカンが人間を狙うのか、彼らの目的が気になります。さらに、ライカン達の動きに不穏なものを感じ取り、ルシアンが実は生きているのではないかと疑い始めます。そして、それはルシアンを殺したことで評価され今の地位を手に入れたクレイヴンへの疑惑へと繋がっていきます。



そーです、そのとーり、実は生きていましたルシアンさん。彼の狙いは何なのか。マイケルがなぜ、何の目的で狙われているのか。そしてルシアンとクレイヴンの関係は?ちなみにケイト・ベッキンセイルとマイケル・シーンはこの映画の撮影当時は恋人同士。もう交際期間も長く、2人の間に娘も生まれていたそうですが撮影開始の数か月後に破局。ケイト・ベッキンセイルは監督のレン・ワイズマンと結婚したそうな。あらあらあら。(ちなみに現在は離婚しているらしい)



クレイヴンの裏切りを確信するセリーンは、物事を正してもらうべく、唯一尊敬し、父とも真のリーダーともあがめる最年長の長老 ビクター(ビル・ナイ)を、予定より200年早く、こっそり目覚めさせてしまいます。昔、ライカンによって家族を惨殺されたセリーンを救い、ヴァンパイアとし、愛情と訓練を施してくれた父親代わりのビクターに絶対的な信頼を寄せるセリーンですが、なにせビル・ナイさんですから。セリーンが思っている通りの立派なだけの指導者とは思えない、絶対なにか裏の顔があるでしょ・・・とつい穿ってしまいます(´艸`*)。



ちなみに変身したライカンの姿はこんな↑感じ。なかなかに、これまで観てきたあまたの「狼男」の様々な姿形の中でも個人的に斬新で衝撃的なルックスでした(笑)。うーん・・・なるなら、ライカンよりヴァンパイアの方が、いいかなぁ・・・(笑)。ところで、今回は見当たらなかったのですが、ライカンって女性はいるのでしょうか。男性だけだとしたら、どうやって繁殖しているの?今後のシリーズでのお楽しみですね。



ライカンの狙いを探るためマイケルの居場所を突き止めたセリーン。行きがかりじょう、襲ってきたライカンたちからマイケルを守ります。また、そのために怪我を負ったセリーンの命を逆にマイケルが助けたり。命の恩人なので、その後気を失ったマイケルを屋敷に連れ帰って匿い、怪我の治療をしたり。クレイヴンは「人間に惚れたのか?!」と嫉妬心露わに激怒してさらにセリーンに軽蔑されたり(苦笑)。さて、マイケルの秘密と、ライカンたちの狙いとは?そして、実は誰も詳しくは知らないし、詮索してはいけないこととされている、そもそものヴァンパイアとライカンの戦いの始まりの真実とは?

ここから、ちょっと自分の備忘のためにネタバレです。この後のシリーズでは周知の大前提となる内容ですが、1作目を新鮮な気持ちで楽しむ為には、映画を観ながらわかっていく方がいいと思うので未見の方はこの部分はスクロールで飛ばしてください。

↓↓↓↓↓ネタバレ始まり↓↓↓↓↓
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ヴァンパイアvs狼男の構図はよく用いられますが、このシリーズでの彼らの種族の成り立ちの設定がユニーク。

はるか昔に存在したアレクサンデル・コルヴィナスという男性が、疫病で街中の人間が死んでいく中、1人だけそのウイルスを体内で変容させ共存させ、不老不死の肉体となり、その特異な遺伝子はその子供たちにも引き継がれました。そしてその子供たちの1人は蝙蝠に、1人は狼に噛まれたことで、それぞれヴァンパイアとライカンへと変身。つまり、千年以上に渡って死闘を繰り広げてきている2つの種族は元々同じ血族だったというストーリー。

元は同じだったのに、何故かヴァンパイアがライカンを使役する力関係が長く続きました。いわば、昼間の番犬として奴隷的な立場に甘んじていたライカンでしたが、そんなライカンのルシアンは、ヴァンパイアのビクターの娘ソーニャと愛し合い、異種族間の子供を宿したことで脅威を感じたビクターは子供もろとも自分の娘を自ら滅ぼしてしまいます。これが、ヴァンパイアとライカンの戦いの始まりの真相。

ライカンとヴァンパイア、2つの種族へと別れた大本であるコルヴィナスの遺伝子は、陰性としてその後も子孫に受け継がれ続けていて、マイケルがその遠い子孫であり遺伝子の保因者だったのです。マイケルの血に含まれる遺伝子の力があれば、ライカンとヴァンパイアでの異種族交配が可能であり、どちらよりも強い種族が誕生すると言われています。

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↑↑↑↑↑ネタバレ終わり↑↑↑↑↑



なるほど、人気な理由がよくわかりました。ダークでゴシックな雰囲気も格別だし、何よりケイト・ベッキンセイルの魅力大爆発!ですね(*'ω'*)。ケネス・ブラナーの監督・主演作「から騒ぎ」が映画デビューだったケイト。去年夏のシェイクスピア祭りで久々に、純情可憐なヒーローちゃんを演じる初々しくも可愛いケイトの姿を観たばかりなので、こんな強くクールな美女戦士に成長した姿が、眩しく感慨いっぱいです。2月は予告したちょい昔のアジア映画祭りの合間にアンダーワールドの続きも楽しみです(´艸`*)。.