あれはワタシが高校生の頃。


けさゑも80歳後半の時だった。




夜中,けさゑが起きてきた。


「うり~。おばあちゃんはなんだか心臓が踊るだぁ。


バクバクするだぁ。」



と,青く苦しそうな顔をして,自分の身を心配するけさゑ。


助けを求めてワタシの元にやってきた。


(この頃には,「勉強している」ということで夜遅くまで起きていることに文句も言わなくなった。)


頑丈なけさゑもさすがに年だ。


頑丈そうに見えても,やはり体も弱ってきているのだ。


そう思って,本気で心配したワタシ。


大丈夫だろうか?



話を聞くと,


胸のあたりをさすって,「ここら辺がドクドクするような,モヤモヤするような感じがするだぁ」と言う。



心臓がおかしいのか・・・?




さらに話を聞くと


腹のあたりもさすって,「ここら辺も重い感じがするだぁ。」と言う。



それとも胃に腫瘍でも・・・?





さらにさらに話を聞くと


昼間,ふかしたサツマイモをたらふく食べたとのこと。


・・・・。


そう。単なる胸焼け。


頑丈なけさゑが突然心臓が悪くなるわけがなかった。


ましてや胃に腫瘍など。




次の日にはまたサツマイモをたらふく食ってましたとさ。





あれはワタシが中学生の時。


中学生と言えば思春期。お年頃だ。


母親を亡くして数年経ったが,心の奥底の傷は癒えておらず,


毎日「明るく楽しくひょうきんなワタシ」で暮らしてはいたが,実は寂しかったし,悲しかった。




しかし,けさゑは思春期なんておかまいなし。


気性の激しいけさゑは,怒るととんでもない行動にでるし(「その棒は 」参照),


とんでもない言葉も吐く。




けさゑは90過ぎても現役で畑仕事をしていた。


昔人間だから,子ども=労働力 である。


しかし,ワタシは畑仕事を手伝うのが嫌だった。



畑仕事を手伝うのを嫌がるワタシに


「女は使えん」


「おまえなんか生まれてこなきゃ良かっただ。」


「なんで女なんか生まれてきただ。」


「ろくでもねぇ女だ。」


と,すごい言葉を吐いた。


ただ畑仕事の手伝いをしぶっただけで,だ。




「おまえなんか生まれてこなければよかった」


こんな言葉をかけられて,ワタシがここまで普通に育ったのが逆にすごいと思う。


その言葉をけさゑの本心だとは思いながらも


カッとなったけさゑが言うことだ。と,気にしていなかったのだと思う。


腹はめちゃくちゃ立ったが,傷つきはしなかったのだと思う。



とはいえ,この言葉,言えないよなぁ。


恐るべしけさゑ。







日々進化するひより。うぅぅ~(茶色)


つかまり立ちをする姿勢もだいぶ安定し,足もしっかりしています。


必要であれば伝い歩きもちょっとしてしまう今日この頃。


歯も上下2本ずつ生え,赤ちゃんせんべいをカリカリと噛む姿がカワイイ。




この前,友だちの家に遊びに行きました。


2歳になる男の子(こうちゃん)のいるおうちです。


前回ひよりと会ったのは,2ヶ月前。


ひよりが6ヶ月の頃でした。


こうちゃんに,顔をたたかれて泣いたひより。

(こうちゃんは,興味があって手を伸ばしたんだけど,力の調整ができないからたたいちゃったのね。)


されるがままでした。




さて,今回。8ヶ月のひよりは,というと。


最初はおとなしく,こうちゃんに触られたり,おもちゃを取られたりしていました。


しばらくして,こうちゃんがワタシの膝にするりと入り込み,ひよりを押しました。

(こうちゃんはワタシを師と仰いでいるので,ワタシが大好きです。)


すると。


「やーーーーーー!!!!!」むっ


今まで聞いたことのない大きな声を出し,さらに手でこうちゃんを払いのけたんです。


そしてさらにさらに


「ぶぶぅぅーーーーー!!!!」おこる


と威嚇。


おまけに顔をパチン。



こうちゃんキョトン。


「痛い~」 と半べそのこうちゃんを横目に,怒りをあらわにするひよりでした。


目が怒ってました。





「もぉぉぉぉ,我慢できない!怒った!」おこる


という感じでした。


怒り爆発。


スーパーサイヤ人並でした。


あーおもしろかった。




普段はおだやかなひよりなので,相当頭にきたんだなって思いました。


「あたしのおっかぁなんだから!!」


って感じでうれしかったです。



先日,ボーナスが出ました。



とはいえ,ワタシは育児休暇中の身。


ワタシにはボーナスはありません・・・


寒い,寒すぎる。



来年の4月からは完全無給となるワタシ。


家計が心配です。



来年以降のために,ボーナスを貯めておかなければ・・・



家計が心配です。

あれはワタシが中学1年生の頃。


何がきっかけだったか覚えていないが,けさゑとけんかになった。


多分,けさゑの作ったご飯をあまり食べないとか,部屋を片づけないとか,手伝いをしないとか,


そういったよくあることが原因だったんじゃないかと思う。




最初は口げんかだったが,どんどんヒートアップしていき,


けさゑが


「ぶっさろうぞ!!(甲州弁でぶん殴るぞ,たたくぞの意)」


と言ってワタシの背中をグーで殴った。


”「殴るぞ」と脅すと同時に殴っているんだから「ぶっさらってやる!(殴ってやる)」が正しいのにチキショウ”と思いながらワタシは殴られた。


当時80歳を過ぎていたとは言え,まだまだ畑仕事現役のばーさんである。


草刈り機をしょって,ぶいぃぃ~んとやっていた超現役である。


それはそれは痛かった。


子ども相手に,しかも孫相手にそんな力で殴るかっていう力で殴った。




ワタシもやりかえした。


グーでけさゑの肩を殴った。


80過ぎの老人相手に,しかも孫がそんな力で殴るかっていう力で殴った。


ひとつワタシが優しかったのは,背中や腕や頭ではなく,「肩」という点だ。


肩こりがひどかったけさゑだから,肩なら強く殴っても少し痛いかもしれないが,少し気持ち良いのではないかと考えたのだ。




殴り返したワタシにさらに腹を立てたけさゑは


「このボコ(甲州弁でガキ)は,ホントあったまにくるなぁ!憎たらしいなぁ!」


と孫に言うとは思えない台詞を吐き,


さらに孫にするとは思えない行動に出た。



けんかは台所で行われていたのだが,裏口の戸を締めて止めておく鍵代わりのつっかえ棒があったのだが,


その棒を手に取りワタシをぶん殴った。


しかも「膝の裏」という普段攻撃されることの少ない,なんとも打たれ弱い部分を,だ。


ワタシはせめても「肩」と優しさをみせたというのに・・・。


もちろん,子ども相手に,しかも孫相手にそんな力で殴るかっていう力で殴った。


棒の太さは,爽健美茶の500のペットボトル程の太さで,ほどよく手になじむ太さである。


長さは1メートル程だったか。


材質は木。堅い堅い,中身のつまった木。


そうだ,木製のバットの一番太い部分が1メートルちょい程と思ってもらえればいい。




ひざの裏はしばらくして真っ青に腫れ上がり,


次の日,学校で制服のスカートからその青というか紫のあざが見え隠れ。


先生にも友だちにも心配されたことは言うまでもない。




けんかが終わって,普段通り仲良く話すようになったときに,


「このあざ,考えらんないよ。」


と言うワタシの膝の裏のあざを見て


「うりが憎たらしいこんするから いけんだ。

カッとして ぶっさらっただ。 

あはは。」


と笑い飛ばしたけさゑだった。











8ヶ月と1週間が過ぎたひより姫。


立つ喜びを知り,机や台につかまって立とうとします。


眉間にしわをよせ,ものすごい形相で立とうとします。


頑張っている顔です。


ひよりはなかなかの努力家です。(親ばか)


5回に1回は成功。


そしてご機嫌で立ったまま 「う~♪ あ~♪」と何やらしゃっべています。




ハイハイしないで歩いてしまうタイプなのかも。


ダンナの兄ちゃんは9ヶ月で歩き(!!),ダンナも10ヶ月で歩いた(!!)という血筋らしいので,


気がついたらひょこひょこ歩いてしまったりして・・・・。





ハイハイはしないけど,ずりばいで自由自在に動き回り,


ずりばいの形から一人でお座りできるようになり,


どんどん進化していくひより姫。


ワタシが台所でご飯の支度をしていると,いつの間にか台所と居間の境目まで来ていて


「ぶぶぶぶぶぶぅぅぅ。」


と呼んでいる。



そう,ひよりは何か不満や訴えたいことがある時,


「ぶぶぶぶぶぶぅぅぅぅ。」


と唾が飛ぶくらい(いや,実際飛ぶ)唇をふるわせて,ブーイングする。


くしゃおじさんみたいな顔をして,唇で鼻の穴がふさがるくらい唇をとんがらせて。


自分の気持ちを伝えられる手段を覚えたひより姫です。





あれはワタシが小学校6年生の頃。


当時,「ギミアブレイク」という番組が夜の10時からやっていた。


大橋巨泉や石坂浩二などがでていた情報番組(?)だった。


ワタシは別に社会情勢に興味のある賢い小学生ではなかったが,この番組を見たくて仕方なかった。


というのも,この番組内で「笑うせぇるすまん」がやっていたからだ。


子どもながら,「笑うせぇるすまん」のブラックな笑いにひかれていたのだ。


次の日,友だちと「笑うせぇるすまん」の話をするのがたまらなく楽しかった。




しかし。


ここで問題が生じる。


けさゑだ。




けさゑは昔人間なので,二言目には「もったいない」と言う人だった。


電気をつけっぱなしにすれば「もったいない」


お風呂の水が「もったいない」



そんなけさゑだから,夜の10時過ぎまで電気をこうこうとつけて,さらにテレビまで見ているなんて「もったいない」こと限りない。


しかもそれが早く寝なければならない小学生の仕業だなんて許せるわけがない。


ワタシがテレビを見ていると,けさゑが寝ている奥の部屋から起きてきて


「うり~,こらぁ~,ねろぉ~このやろめがぁ!!ぶっさろうぞ(甲州弁で「ぶんなぐるぞ・たたくぞ」」


となまはげさながらの形相でやってくる。





「笑うせぇるすまん」を見るために,明日の友だちとの楽しい語らいのために,けさゑとの戦いが始まった。


部屋の電気をつけていると奥の部屋から起きてくるので,まずは部屋の電気を消してテレビだけつけて見ていた。


しかし,かすかに漏れる明かりでけさゑは感づき奥の部屋からやってくる。


「うり~,こらぁ~,ねろぉ~このやろめがぁ!!ぶっさろうぞ!!」



何度かその作戦をとったが,けさゑはめざとく気がつく。

(耳が遠いから音は聞こえないのだが,けさゑeyesは,かすかなテレビの光にさえ気がつくようにできているらい。)




そこで,なまはげが奥から来る足音がしたら,テレビを消して寝床に逃げる作戦に変え,数回成功した。


しかし,そのうちけさゑも気がつき,寝床まで追ってきて


「うり~,こらぁ~,ねろぉ~このやろめがぁ!!ぶっさろうぞ!!」





そこで,テレビの光が漏れないように,テレビを毛布で覆って見ることにした。


これにはけさゑeyesもかなわなかった。


ワタシは勝利したのだ。


「笑うせぇるすまん」を心おきなく見,翌日友だちと語らうことができるようになったのだ。


そして平和が訪れた。




余談だが。


ただ毛布で覆って,中に入って見ると顔がテレビに近すぎて目が悪くなると思ったので,


毛布の端を左右それぞれの足で固定して,横になって見ていた。


夜中に暗闇で大開脚のV字バランスを斜めに崩したような格好でテレビを見る小学6年生,女子。


目が悪くなる以前に心配することがあったのではないだろうか。


「笑うせぇるすまん」がそれだけ魅力的だったのか。










ワタシの母はワタシが9歳の頃病気で亡くなった。


当時妹はまだ3歳。


父一人で娘二人を育てるのはさすがに厳しいということで父方の実家に引っ越すことになった。


父方の祖父はワタシが生まれる前に亡くなっていたので,実家には祖母が一人。


祖母けさゑ。当時おそらく75歳程。


田舎の家の3姉妹の長女。


気が強く,世間体を気にし,女だけれど男に負けないくらいの畑仕事っぷり。


絵に描いたような昔人間。



一方,当時9歳のワタシ。


母は東京生まれ,東京育ち。田舎暮らしなど知らず,どちらかと言えば華やかな物,おいしい物が好きだったであろう。


長男と結婚したものの,実家とは離れた土地に家を建てて暮らしていたということは,おそらく姑との同居を拒否したのだろう。


絵に描いたような昔人間のけさゑとそんな母がうまくいくわけもなく,


子どもながらに嫁姑の戦いをかいま見ていた。


当然,母の味方であり,母と何かと食い違うけさゑは「敵」という構図ができあがる。




そんなけさゑと一緒に暮らすことになった。


母を亡くして間もなく,9歳という微妙な年頃。


しかも,相手は敵。


問題が起こらないわけがない。




戦争を乗り越え,たくましく生き,子ども4人を育て上げた今は亡きけさゑの伝説を,敬意を持って書いていこうと思う。






早いもので先日8

ヶ月となったひよりさん。


下の歯が2本生えそろい、上の歯も薄っすら生えてきた。


かわいいもんだ。



その歯でりんごをしゃりしゃりと いっちょまえにかじっている。


その歯でおせんべいをぱりぱりと かじっている。


なんでもガシガシ。


なんでも噛みちぎる。




そんな強靭な前歯で、ワタシの乳首も噛む。


痛い。


張り倒しそうになるくらい 痛い。


甘噛みではない。本気だ。


取れるかと思った。


「いたぁぁぁぁぁ!」と言うワタシの顔を見上げて  



ニヤリ  フッ




そして 手で乳首を ぼろぉぉぉん とつまびいて




ニヤリ フッ




なんていうムスメじゃ!

ワタシのダンナは中学校の教師。


昨日


「ねぇ,大変なことになってるよ。」


とダンナ。


遠隔地の小さな学校とはいえ,毎日何かしら事件は起こる。


さて,今日はどんな問題でも起きたのかなと思って話を聞くと・・・


「『○○先生(ダンナ)の奥さんは,かわいい系っていうよりキレイ系』っていうことになってるらしいよ。」



うむ。




これは大事件だ。





「買い物行けないね。  ぷっうっち


と,ダンナ。




ダンナは,娘ひよりの写真を教室の机にはさんである。


ということは,ひよりの顔は生徒たちにわれている。


そのひよりを連れている女の人=○○先生(ダンナ)の奥さん=キレイ系の奥さん・・・のはずなのにあれ? みたいな。




なぜそんな噂になったのか。


以前一度,ダンナの部活の生徒たちに会ったことがあった。


ダンナを学校に迎えに行ったときにちらりと会って,ちょこっと話をした。


その生徒たちから話が大きくなって,大きくなって,尾ひれがついて,「キレイ系」


あはは。


しかも,ダンナは生徒からではなく,保健の先生から話を聞いたという。


あはは。


小さい学校とはいえ,すごい連絡網だな。




生徒たちをがっかりさせないためにも,迂闊に近所のスーパーをうろうろできないな。


ほぼすっぴんで歩いていられないな・・・なんて思いつつも実のところ,ワタシが思うに,


ワタシに会った生徒たちが友達に「○○先生の奥さん見たの~!」と話し,


「えー!うそ?かわいかった?」って聞かれ,


「うーん・・・・かわいいって言うより,キレイ系・・・かなぁ。」


と,返事に困って苦し紛れに出した答えがこうなってしまったのだろう。




生徒って,「先生の奥さん」とか「先生のダンナさん」っていう話が好きだからなぁ。





ちなみにダンナの前任校では,「先生の奥さんは『長谷川京子似』だよ」でした。



子供って怖い・・・・・・





言うまでもなく,長谷川京子でもなければ,キレイ系でもないワタクシです。


ハセキョーファンに刺されます。


いや,逆に妄想癖があるんだな,気の毒に・・・って同情されて許されちゃうくらいだな。