あれはワタシが中学生の時。


中学生と言えば思春期。お年頃だ。


母親を亡くして数年経ったが,心の奥底の傷は癒えておらず,


毎日「明るく楽しくひょうきんなワタシ」で暮らしてはいたが,実は寂しかったし,悲しかった。




しかし,けさゑは思春期なんておかまいなし。


気性の激しいけさゑは,怒るととんでもない行動にでるし(「その棒は 」参照),


とんでもない言葉も吐く。




けさゑは90過ぎても現役で畑仕事をしていた。


昔人間だから,子ども=労働力 である。


しかし,ワタシは畑仕事を手伝うのが嫌だった。



畑仕事を手伝うのを嫌がるワタシに


「女は使えん」


「おまえなんか生まれてこなきゃ良かっただ。」


「なんで女なんか生まれてきただ。」


「ろくでもねぇ女だ。」


と,すごい言葉を吐いた。


ただ畑仕事の手伝いをしぶっただけで,だ。




「おまえなんか生まれてこなければよかった」


こんな言葉をかけられて,ワタシがここまで普通に育ったのが逆にすごいと思う。


その言葉をけさゑの本心だとは思いながらも


カッとなったけさゑが言うことだ。と,気にしていなかったのだと思う。


腹はめちゃくちゃ立ったが,傷つきはしなかったのだと思う。



とはいえ,この言葉,言えないよなぁ。


恐るべしけさゑ。