どうせやるなら、気持ちよく

 

「どうせやるなら気持ちよく」

これは自分の気持ちを立て直す、

接遇においての一流の技術でもあり、

心と体を守る、セルフマネジメントでもあります。




こんにちは。
人財育成プリュクレールのエールンこと、
人の良いところを見つけ、エールを送る人財育成家です。

今日は、長年お付き合いさせていただいている
創業100年以上の老舗のクライアントでの出来事から、あらためて感じたことを書いてみたいと思います。

 


「どうせやるなら、気持ちよく」は、心身にもよいという話

 

 

2025年も終わりに近づき、
街はきらきら✨と輝くイルミネーションの季節になりました。

同時に、多くの接遇の現場が繁忙期を迎えています。お客様も忙しく、慌ただしい。


その空気につられて、
最初は感じの良かった対応が、
だんだん一貫性を保てなくなる――
そんな場面を目にすることも少なくありません。


でも、一流の接遇は違うのだと、
あらためて感じる出来事がありました。

 

忙しさの中でも、崩れない一貫性

 

私のクライアントの
創業100年以上続く老舗店は、いつも混んでいますが、この季節は一段と拍車がかかります。

先日、夫が帰省のお土産を買いに、

その店舗へ二度、足を運びました。

 

どちらの日も、店内は長蛇の列。
見ていると、

すでにラッピング済みの小さな商品を、何十個も購入し、
「すべて小袋に入れてほしい」
「さらにラッピングしてほしい」

 

そんなリクエストが、次々と入っていたそうです。

スタッフにとっては手間のかかる対応が続く場面です。

 

忙しいと、最初は愛想よくしていても、
注文が重なるにつれて表情が硬くなったり、
黙々と作業をしたり、
「そんなことまで…」という気持ちが
無意識に態度に出てしまうこともあります。

 

けれど、スタッフはどんなお客様に対しても、
最後まで一貫して、笑顔で感じの良い対応で、
テキパキ動きながら、声のトーンも変わらず、所作も丁寧。

 

夫は、「正直、尊敬した」と話していました。

 

別の日には、新人の男性スタッフもいたそうです。
慣れないながらも、感じよく、一生懸命対応されていたと聞きました。

それが自然にできているのは、
「そうするのが当たり前」という企業文化が培われているからだと思います。

 

その話を聞いて、
私はとても誇らしく、嬉しくなり、思わずクライアントの教育担当の次長に報告をしました。

  

「どうせやるなら、気持ちよく」はプロの技術

 

忙しい時期でも、
全体としてサービスの質が揺らがない。

この「一貫性」は、
当たり前のようで、実はなかなかできることではありません。

「どうせやるなら、気持ちよく」は、
確かにプロの技術です。
訓練され、意識されなければ、簡単には身につきません。

 

それと同時に、
この「気持ちよくやる」という姿勢は、
自分自身の心と身体にも、良い影響を与えます。

 

 

気持ちよくやると体はどう反応するのか

 

気持ちを切り替え、
目の前のことに丁寧に向き合えたとき。

そこには、

・達成感
・役に立てたという実感
・相手の安心した表情
・感謝の言葉

といった、脳内へのご褒美が生まれます。

 

これは、報酬系の幸せホルモンが働いている状態です。

 

「ちゃんとやれている」
「意味のある時間だった」

そんな感覚が、次の行動へのエネルギー、エンジンになります。

 

つまり、
「どうせやるなら、気持ちよく」は、自分の心と身体をすり減らさずに働くための、
とても現実的なセルフマネジメントなのです。

 

 

イヤイヤやったとき、体の中では何が起きている?

 

反対に、
「イヤだな」
「またこれか」
「正直、やりたくない」

そう思いながら行動しているとき、
体の中ではストレスホルモンが分泌されます。

 

代表的なのが、コルチゾールと呼ばれるホルモンです。

これは本来、事故に遭いそうなときや、
強い恐怖を感じたときに、身を守るために働くもの。

ところが、
日常の仕事で「イヤイヤ」が続くと、
このホルモンが慢性的に出続ける状態になります。

 

ストレスホルモンが出続けると、どうなる?

 

コルチゾールが出ると、体は「戦闘モード」に入ります。

すると、

・呼吸が浅くなる
・肩や首に力が入る
・表情がこわばる
・声のトーンが低く、硬くなる

これらはすべて、自然に起きてしまう反応です。

 

なぜ「態度」に出てしまうのか

 

ストレスホルモンが優位な状態では、脳は「生き延びること」を最優先します。

そのため、

・相手の気持ちを想像する
・丁寧な言葉を選ぶ
・笑顔を保つ

こうした、人に向けた配慮は後回しになります。

 

結果として、
「冷たい」
「雑」
「不機嫌そう」

と見えてしまう態度が、
無意識のうちに外に出てしまうのです。

 

 

イヤイヤモードはスパイラルする

 

イヤイヤやる

ストレスホルモンが出る

態度が硬くなる

相手の反応が悪くなる

「やっぱり損だ」「報われない」と感じる

さらにイヤイヤになる


この循環に入ると、
本人も、周囲も、どんどん苦しくなります。

 

「どうせやるなら、気持ちよく」で安全モードへ

 

「どうせやるなら、気持ちよく」は、

意識的にストレスホルモンのスイッチを切り、体を安心モードに戻す選択です。


・一呼吸おく
・声のトーンを少し上げる
・目の前の一人に意識を向ける

・「どうせやるなら気持ちよく」と言ってみる

 

それだけでも、体の反応は変わります。

表情がやわらぎ、言葉が整い、自分自身も少し楽になる。

 

これは、
自分を守りながら働くための、とても現実的な知恵なのです。

 

商品力と接遇力は、セットで価値になる

 

もう一つ、強く感じたことがあります。
それは、そのお店の商品力です。

「これを贈ったら、きっと喜ばれる」
そう思える商品だからこそ、お客様は丁寧なラッピングを求めます。

それは、
お店のブランディングであると同時に、選ぶお客様ご自身のブランディングでもあります。

その価値を理解した上での、丁寧で気持ちの良い接遇。

 

商品力と接遇力が揃ってこそ、
「またここで買いたい」という信頼が生まれるのだと、あらためて感じました。

 

 

次長への報告

 

長くお付き合いしているので、気づいたことは連絡するようにしています。

超多忙な中、一貫した感じの良い接遇に感動したということを伝えると、


次長は大変喜ばれて、

「本当に頑張ってくれている。とくにこの繁忙期にインフルエンザで欠勤が続き、

残ったスタッフ泣きそうになりながら頑張ってくれている」

とのことでした。

 

それを伺い、そんな必死さを感じさせない接遇にまた感動しました。

スタッフには仕事や自分への誇り、商品への誇りもあるのでしょう。

 

そして、スタッフの「どうせやるなら気持ち良く」を支えるには、

大切な上司や組織の関わりがあるのです。

 

長くなったので、このことはまた次回、投稿させていただきます。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

本当にインフルエンザが流行っていますので、あたたかくしてお身体にお気をつけくださいね!

 

 

プリュクレールについて

 

プリュクレール代表 石井由美子

元国際線CA、人財育成研修講師・ヒューマンスキルコンサルタント

 

「人の成長が組織の成長をつくる」

「働く時間を幸せなものに」

 

プリュクレールは「輝きをプラスする」という思いを込めて、企業や組織の持続可能性をサポートします。

カスタマイズされた少人数の研修を得意とし、とくに中小企業を応援します。

 

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