研修で「知らなかった」と言える上司の魅力
こんにちは。人財育成研修プリュクレールの由美子先生です。
先日、とある企業の研修で、社長が社員の皆さんと一緒に参加されました。
印象的だったのは、社長が一番前の席に座り、積極的に質問をされていたことです。
「なんでも聞いて学びたい」という熱意が伝わってきました。
さらに印象的だったのは、社長が社員の前で
「それ、知りませんでした・・・」と素直におっしゃったことです。
その一言に私自身が感動し、「私だったら言えるかな?」と考えさせられました。
このように自己開示ができる上司は、日頃から部下からの信頼を自然に得ているのではないでしょうか。
上司が研修に参加するメリット
一般的に、社員研修に経営層が参加することは少なく、上司の方が参加しても後方で様子を見守るだけであったり、あるいはパソコンなど見たり、別の仕事をしながら参加されるケースが多いように感じます。
そのため、一番前の席で主体的に学ぶ社長の姿はとても新鮮でした。
実は、研修中に社員から
「この内容を上司にも知ってほしい」
「上司こそ受けるべきだ」
といった声を聞くことは少なくありません。
上司が部下と同じ場で学び合う姿を見せることは、職場全体の雰囲気や信頼関係を大きく変えるきっかけになるのではないでしょうか。
部下は上司の態度をしっかり見ている
上司が参加する研修では、上司には「部下の前で恥をかきたくない」「知らないことを認めたくない」という心理が働くことがあります。
その結果、次のような態度を取ってしまうことはあるかもしれません。
- 知ったフリをする
- 「大したことではない」と軽く流す
- 他人任せの姿勢を見せる
- 逃げ腰になる
しかし、実は部下はこうした態度をしっかり見ています
そして、「上司は本気で向き合っていない」と感じることで、信頼を失い、自分自身の本気度も下がってしまう可能性があります。
一方で、以下のような態度は部下からの信頼を高めます。
- 「知らなかった」と素直に認める
- 「これは重要だ」と真剣に受け止める
- 質問や発言を通じて積極的に取り組む
- 自分も変わろうとする意欲を示す
上司のこうした姿勢は、部下に「上司も一緒に成長しようとしている」と感じ、安心感や信頼感を抱きます
自己開示がもたらす魅力と信頼感
上司が自分の弱さや知らない部分を開示することは、人間的な魅力を高める大きなポイントです。
時には自分を大きく見せる必要があるかもしれません。
「できる」と言った言葉に責任を取ることで、成長することもあります。
けれども、常に完璧に見せようとするよりも、
ありのままの自分を見せ、「一緒に学び、成長していこう」という姿勢を示す方が、部下にとって親近感や安心感を与えます。
さらに、同じ目線で学ぶ上司の姿勢は、「上司が自分たちを理解しようとしている」と感じさせ、職場全体のチーム力を向上させます。
こうした姿勢が職場文化を改善するきっかけになるのです。
研修は人間力を磨く場
研修は単なる知識やスキルを得る場ではなく、人間力を磨く場でもあります。
上司と部下が同じ立場で学び、
失敗や恥を恐れずに、一緒に真摯に学ぶ姿勢を示すこと。
それが他の社員の本気にもつながります。
上司自身の成長だけではなく、チーム全体の力を引き出す一歩となるのです。
Let’s try! 最後に
次回の研修では、ぜひ上司も部下と一緒に参加し、新しい気づきと学びを共有してみてください。
「忙しい上司には無理」と感じる方もいるかもしれませんが、小さな行動を始めるだけでも、部下の安心感や信頼感につながります。
変化は成長の第一歩です。
個人の成長が、組織の成長につながります。
完璧でなくても、一歩踏み出す姿勢が職場に新しい風を吹き込むきっかけとなるでしょう。
プリュクレールについて
石井由美子
プリュクレール代表
航空会社のCAを経て、
人財育成研修講師・コンサルタントとして11年目。
「人の成長が組織の未来をつくる」
「働く時間を幸せなものに」
プリュクレールは「輝きをプラスする」という思いを込めて、企業や組織の持続可能性をサポートします。
カスタマイズされた少人数の研修を得意とし、とくに中小企業を応援します。
「印象改善」「社員のモチベーションアップ」「顧客満足度アップ」「コミュニケーション」「ハラスメント」等、多様な研修をご提供します。
プリュクレールの研修は一人ひとりの成長を促す少人数の研修を得意とし、こんな方々におすすめです:
• 若手社員の成長と定着を促進したい方
• 顧客満足度を向上させたい企業
• 中小企業で独自性を生かした人財育成を考えている方
人財が定着し成長するには、自己肯定感や自己成長を感じることができる職場であることが大切です。
職場で過ごす人生の貴重な時間が幸せであり、「ここが自分の居場所だ」と感じられる環境づくりを、ぜひ一緒に考えましょう。
どうぞお気軽にご相談ください。