このところ
朝晩はかなり涼しくなりましたね
窓を開けっ放しで寝ると
風邪をひいてしまいそうです
ようやく秋になった感じでしょうか
何をするにもいい季節ですね
スポーツの秋
読書の秋
芸術の秋
行楽の秋
食欲の秋
皆さんの秋はどれですか?
秋はキノコの季節でもありますね
私はキノコが大好きです
特に好きなのは
和食で言えば、マイタケ
天ぷらがいいですね
洋食で言えば、ポルチーニ
パスタやリゾットなど
いろいろなメニューに
独特の香りを添えてくれます
和食にせよ 洋食にせよ
外食をするときには
キノコ関係のメニューを
よくオーダーしてしまいます
美味しいキノコはたくさんある一方で
困ったことに
毒キノコもたくさんあります
その毒素の作用は3パターン
消化器障害型
(下痢・嘔吐など)
神経障害型
(幻覚・呼吸困難・筋弛緩など)
原形質毒性型
(下痢・肝不全・脳障害など)
とりあえず、原形質毒性が
イメージがわきにくいかもしれません
細胞の中のRNAに作用して
タンパク質を合成できなくするのです
ですから、
全身の全ての細胞で機能不全が起きます
神経系には
どのように作用するのでしょうか?
前回まで見てきた神経毒は
個々のニューロン内で興奮(情報)が
伝えられるときに関わる3つのイオン
Na イオン、K イオン、Ca イオン
の働きを乱すものでした
ニューロンとニューロンの間の
シナプスに神経伝達物質が
放出されることで情報が伝えられます
ご参考:拙ブログ『脳の電気信号?その正体は。。。(3)』
神経伝達物質には
アセチルコリンやグルタミン酸など
があります
ニューロン内を興奮(情報)が
伝わるときと同じなのですが
一旦、興奮を伝えたら
その場所は元の状態に戻らないと
次の情報を伝えられません
シナプスに放出された
神経伝達物質も同じで
通常は、相手のニューロンに
くっ付いて情報を伝えた後は
速やかに分解されるか吸収されて
それ以上、作用が続かないように
なっています
キノコ毒で神経系に作用するものは
この神経伝達物質に
極めて似た構造をしていて
相手方のニューロンを興奮させ続けます
似てはいますが違いますので
分解も吸収もされず
シナプス間をずっと漂っていますので
ずっと興奮させ続けてしまって
神経系の機能を麻痺させるのです
例えば、
ベニテングタケに含まれるキノコ毒の
ムスカリンとイボテン酸は
それぞれ
アセチルコリンとグルタミン酸に、
シビレタケの毒素ブホテニンは
セロトニンにそっくりです
運動ニューロンが情報を伝える相手は
筋線維で、伝達物質はアセチルコリン
アセチルコリンにそっくりな
ムスカリンが神経筋接合部に
ずっと漂っていると
筋肉をずっと収縮させ続けてしまいます
一万種以上とも言われるキノコですが
そのうち毒キノコは1/3とか
キノコ毒で致死率が高く猛毒
とされるのは、原形質毒性型の
ドクツルタケなど

(ドクツルタケ)
肝臓や腎臓などをスカスカにして
死に至らせます
食品安全委員会が挙げる
注意すべき毒キノコは
ツキヨダケ や クラウラベニタケ
中毒例が多いので
キノコ狩りをされる方はご注意を
美味しく、健康的な秋を楽しみましょう
(つづく)
文:生塩研一
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