約数に関連した

おもしろい数字があります



それは、完全数



先日のNHKスペシャル

「神の数式 第2回 宇宙はどこから来たのか」

でも、超弦理論から一般相対論を

導きだすときなどに

完全数 496 が現れた、とありましたが

完全数自体の説明がなかったような。。




完全数は、その数自身を除く約数を

全部足し算すると元の数になる数のこと



除かずに全部足し算すると

元の数の2倍になる でもいいですね



例えば、6

約数は 1, 2, 3, 6 ですが

その数自身の6を除いて足し算すると

1 + 2 + 3 = 6

となり、元の数になっていますね



次に、28

約数は 1, 2, 4, 7, 14, 28で

その数自身の 28 を除いて和を求めると

1 + 2 + 4 + 7 + 14 = 28

となり、元の数になります



496 や 8128 なども完全数です



偶数ばかりですね



実は、

奇数の完全数があるかどうか

証明されていないのです




また、

完全数とメルセンヌ素数の間にも

関係があり、

メルセンヌ数 Mn ( = 2^n - 1 )

が素数なら、

2^(n-1) x Mn は完全数です



ちなみに、

2^n は2の n 乗を表します

例えば、2^3 = 8



メルセンヌ数については

参照:拙ブログ『割り切れない数 素数』




例えば、

n = 3 とすると

Mn = 2^3 - 1 = 7

で、メルセンヌ数は素数です


2^(n-1) x Mn を計算しますと

2^(3-1) x M3 = 4 x 7 = 28

この 28 は完全数でしたね



ということで、n = 3 のとき

Mn ( = 2^n - 1 ) が素数なら

2^(n-1) x Mn は完全数である

は成立します




n = 5 のときも

M5 = 31 → 素数

2^(5-1) x M5 = 496 → 完全数

ですから、成立します



この関係性は

ユークリッドが見つけて

オイラーが証明しています





それから、

完全数は 連続した2つの自然数の積

を含んでいます


例えば、

6 = 1/2 x ( 3 x 4 )

28 = 1/2 x ( 7 x 8 )

496 = 1/2 x ( 31 x 32 )

8128 = 1/2 x ( 127 x 128 )



以前のブログで書きましたように

『三角数と四角数 数のおもしろさを味わう(1)』



n段の三角数を

簡単に求める方法として


1/2 x n ( n + 1 )


を計算すればよいのでしたね



上記の完全数と同じ形をしています



つまり、

完全数は、メルセンヌ素数までの和

とも言えるのです



6 = 1 + 2 + 3

28 = 1 + 2 + 3 + 4 + 5 + 6 + 7

496 = 1 + 2 + 3 + … + 31

8128 = 1 + 2 + 3 + … + 127





さらに、

この完全数が物質世界の法則を

記述する式に現れるなんて!




実に、おもしろい!






吉田武『はじめまして数学2』

などを参考にしました




(つづく)





文:生塩研一





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