この写真は終戦記念日に撮ったもの、九段下だったかな、靖国通りを市ヶ谷に向けてチャリで走っていた。時刻は午後4時過ぎ、僕の好きな夏の時間帯だ。高い建物がなければ5時過ぎがいい。
5時っていうのは、僕が高校2年生の夏に西伊豆の海岸線にあるドライブインの喫茶店でバイトをしていた時の終了時間。バイトが終わるとそこでバイトをしていた地元の女の子二人と三人で毎日海に行っていた。伊豆半島の西海岸、当然太陽は海岸線に沈んでいって、それを僕らは毎日見ながら話しをした。話しの内容は全く覚えていないけどあのゆらゆら揺れる光、肌に触れる光や風、暖かな匂い、それらの感覚の記憶が僕の夏のイメージになった。
そう云えば、その頃もチャリに乗っていた。高校生だもんな、当り前か。今でいうならクロスバイクかな、ロードってほど細いタイヤではなかったけどドロップハンドルのメタリックブルーのチャリに乗っていた。西伊豆は祖父母が住んでいて150kmをそのチャリで走ってきたわけだ。昔っからそんなことをするのが好きだったみたい。
写真は記号という。記憶を蘇させる記号、写真自体には何にも意味はないんだ。見る側の体験よる感覚が重要なんだな。記号には意味がある?それはアノニマスを謳っているのにクレジットを入れていることを可笑しいと思うのと同じだよ。
