グラフィックデザイナーの仕事を問う #01
今日は久々に午前中スロースタートでデスクワークをすすめて
家族会議をひとつこなし、午後からデザイン作業に集中....。
夕方2件ほど電話でバタバタと打ち合わせをした後、
藤ヶ丘のスタジオへ置きっぱなしにしていた撮影商品を回収しまして
先程帰ってきました。
自分事で非常に恐縮なのですが、私は自分を語ったりすることが非常に苦手で
今日のブログもどうしようかと悩んでいたところ、コンビニで手に取ったモノを
ネタに書くことにしました。
普段甘いモノは自分で買わないので、一番買わなさそうなもの(笑)を物色し、買ったお菓子がこれです。

さて、今日は気まぐれな話なのですが、気が向いたので
「グラフィックデザイナーの仕事を問う」という話題でお話ししようと思います。
まず始めに、上の写真のチョコのパッケージです。
一見何の変哲もないチョコフレーク姉妹商品なのですが、
ここ近年の流れであります、マーケティング戦略に則ったアプローチの商品です。
まず王道なのですが、長寿商品のヨコ展開の手堅い企画で、一定の売上を計算できるモノ。
パッケージのデザインには何のサプライズもないのですが、
コピー(文章や製品情報)の工夫が随所に見られます。
まず、「森永チョコフレーク史上最高!」というコピーです。
よくよく考えると、そんなに商品バリエーションってあったっけと思うのですが、
何となく最強イメージを醸し出していますね(笑)。
商品名には特ににひねりはない(ご、ごめんなさいっ)のですが、定番のテクニックは、
下のチョコ比率66%です。
この数値がたいしたことあるのかさっぱり分からないモノの、何だか説得力があります。
これは、良く広告で、「顧客満足度100%」と「顧客満足度90%以上!」というのと
「顧客満足度91.5% ※当社アンケートリサーチによる」というキャッチフレーズの
どれが信用性が高く、目について印象に残るかというお話を良く私自身もクライアントさんにします。
また、上の写真では分からないのですが、袋の裏には、
目立つデザインで、「お待たせしました。」と書いてあるので思わず苦笑してしまいました。
私も先日ある事業の起ち上げのパンフレットのコピーに、「お待たせしました。」という
コピーからはじめる文章を書きました。
誰も要望を出してないとしても、「お待たせしました。」と一言入れることで、
あたかも顧客の声に応えました。という印象になる「魔法の一言!」と私は勝手に呼んでいます
。
以前、店舗のお話になったとき、売りたい商品があったら是非レジの所に平積みをして、
USP(強み)や売りの文句を入れるぐらいだったら、手書きのPOPに一言「お待たせしました!」と
入れてみてください。是非実験しましょう。なんて事を話したことがありました。
因みにこれもコミュニケーションを考える、立派な「デザイン」です!
そこで今日の本題なのですが、
これらのマーケティングテクニックは「グラフィックデザイナーの役務」なのでしょうか?
私の知る範囲では、多くのデザイナーさんはデザインの洗練さをポリシーとしていて
マーケティングに対する意識が高い人ばかりではありません。
一方、最近特に関東などで個人的には良く見掛けるのですが、販促や広告のレスポンスを売りに
コンサルティング業務を加えたデザイン会社さんがあります。
こういったデザイン会社さんは、すみません。必ずしもすべてではないのですが、
決してデザインクオリティーが高いとは言えません。
(デザイナーが社会へ情報配信しないために、異業種参入が最近多いからという事情もあります。)
いわゆる「クリエイティブ・マジック」の要素が、アウトプットしたデザインにないということです。
但し顧客が求めているのは、当然明日の若しくは今日の売上ですよね。
ブランディング的には非常に疑問なのですが、後者の方がレスポンス結果は残せているのが現実です。
私は偶々運がいいことに、デザイン制作会社といわゆるメーカー企業のインハウスデザイナーを
経験しているので、先のゴール(ブランディング)を見据えたデザインをする機会に
恵まれたのですが、お会いするデザイナーさんで、立ち位置に悩まれている方のお話を
時々伺うことがあります。
デザイナーの立ち位置が問われている時代だとつくづく思う今日この頃です。
そして、今日はもう一つお話しを。

私が尊敬するデザイナーの一人、ミルトン・グレイザーさんの誰もが知る代表作です。
1970年当時、犯罪率が高く破綻寸前だったニューヨークをサポートしようと、
ボランティアで作ったニューヨークの観光キャンペーンロゴです。
このデザインにマーケティングテクニックはどこにもありません。
しかし、38年経っても多くの方に愛され、そして引用される素晴らしいクリエイティブ・マジックです。
(※クリエイティブ・マジックは私が勝手に作ったデザイナーの美学を表す言葉です(笑)。)
このデザインは、言語を超えた普遍性の高いコミュニケーションを創出しているのです。
で、このロゴにはもう一つ続編とも言えるコミュニケーション・マジックがあります。

ちょっと見にくいのですが、解りますでしょうか?
そうなんです。ご存知の方も多いかと思いますが、ミルトン・グレイザーさんが9.11の事件に心を痛めて
例のロゴをリメイクした作品です。
ハートの左下部分が焦げているだけのコミュニケーションで、
MORE THAN EVER (今まで以上に) という言葉が加えられているメッセージです。
当時私はこれを見て、まさしくクリエイティブ・マジックの神髄だと思いました。
私は、自分がLOGOなどのプレゼンテーションをする際
インハウスデザイナーだったときは必ず主旨文を添えていたのですが、
(決裁者にプレゼンするとは限らなかった事情もあります)
究極のデザインには主旨文は不要だと7~8年前に考えるようになり、
それを自分のゴールとしています。
今後の自分自身の立ち位置も含め、直接作品を作ることが減ったとしても
デザイナーのプライドを「クリエイティブ・マジック」として
胸に秘めてがんばりたいと、柄にもなくこのブログを書きながら思っちゃいました
。
家族会議をひとつこなし、午後からデザイン作業に集中....。
夕方2件ほど電話でバタバタと打ち合わせをした後、
藤ヶ丘のスタジオへ置きっぱなしにしていた撮影商品を回収しまして
先程帰ってきました。
自分事で非常に恐縮なのですが、私は自分を語ったりすることが非常に苦手で
今日のブログもどうしようかと悩んでいたところ、コンビニで手に取ったモノを
ネタに書くことにしました。
普段甘いモノは自分で買わないので、一番買わなさそうなもの(笑)を物色し、買ったお菓子がこれです。

さて、今日は気まぐれな話なのですが、気が向いたので
「グラフィックデザイナーの仕事を問う」という話題でお話ししようと思います。
まず始めに、上の写真のチョコのパッケージです。
一見何の変哲もないチョコフレーク姉妹商品なのですが、
ここ近年の流れであります、マーケティング戦略に則ったアプローチの商品です。
まず王道なのですが、長寿商品のヨコ展開の手堅い企画で、一定の売上を計算できるモノ。
パッケージのデザインには何のサプライズもないのですが、
コピー(文章や製品情報)の工夫が随所に見られます。
まず、「森永チョコフレーク史上最高!」というコピーです。
よくよく考えると、そんなに商品バリエーションってあったっけと思うのですが、
何となく最強イメージを醸し出していますね(笑)。
商品名には特ににひねりはない(ご、ごめんなさいっ)のですが、定番のテクニックは、
下のチョコ比率66%です。
この数値がたいしたことあるのかさっぱり分からないモノの、何だか説得力があります。
これは、良く広告で、「顧客満足度100%」と「顧客満足度90%以上!」というのと
「顧客満足度91.5% ※当社アンケートリサーチによる」というキャッチフレーズの
どれが信用性が高く、目について印象に残るかというお話を良く私自身もクライアントさんにします。
また、上の写真では分からないのですが、袋の裏には、
目立つデザインで、「お待たせしました。」と書いてあるので思わず苦笑してしまいました。
私も先日ある事業の起ち上げのパンフレットのコピーに、「お待たせしました。」という
コピーからはじめる文章を書きました。
誰も要望を出してないとしても、「お待たせしました。」と一言入れることで、
あたかも顧客の声に応えました。という印象になる「魔法の一言!」と私は勝手に呼んでいます
。以前、店舗のお話になったとき、売りたい商品があったら是非レジの所に平積みをして、
USP(強み)や売りの文句を入れるぐらいだったら、手書きのPOPに一言「お待たせしました!」と
入れてみてください。是非実験しましょう。なんて事を話したことがありました。
因みにこれもコミュニケーションを考える、立派な「デザイン」です!
そこで今日の本題なのですが、
これらのマーケティングテクニックは「グラフィックデザイナーの役務」なのでしょうか?
私の知る範囲では、多くのデザイナーさんはデザインの洗練さをポリシーとしていて
マーケティングに対する意識が高い人ばかりではありません。
一方、最近特に関東などで個人的には良く見掛けるのですが、販促や広告のレスポンスを売りに
コンサルティング業務を加えたデザイン会社さんがあります。
こういったデザイン会社さんは、すみません。必ずしもすべてではないのですが、
決してデザインクオリティーが高いとは言えません。
(デザイナーが社会へ情報配信しないために、異業種参入が最近多いからという事情もあります。)
いわゆる「クリエイティブ・マジック」の要素が、アウトプットしたデザインにないということです。
但し顧客が求めているのは、当然明日の若しくは今日の売上ですよね。
ブランディング的には非常に疑問なのですが、後者の方がレスポンス結果は残せているのが現実です。
私は偶々運がいいことに、デザイン制作会社といわゆるメーカー企業のインハウスデザイナーを
経験しているので、先のゴール(ブランディング)を見据えたデザインをする機会に
恵まれたのですが、お会いするデザイナーさんで、立ち位置に悩まれている方のお話を
時々伺うことがあります。
デザイナーの立ち位置が問われている時代だとつくづく思う今日この頃です。
そして、今日はもう一つお話しを。

私が尊敬するデザイナーの一人、ミルトン・グレイザーさんの誰もが知る代表作です。
1970年当時、犯罪率が高く破綻寸前だったニューヨークをサポートしようと、
ボランティアで作ったニューヨークの観光キャンペーンロゴです。
このデザインにマーケティングテクニックはどこにもありません。
しかし、38年経っても多くの方に愛され、そして引用される素晴らしいクリエイティブ・マジックです。
(※クリエイティブ・マジックは私が勝手に作ったデザイナーの美学を表す言葉です(笑)。)
このデザインは、言語を超えた普遍性の高いコミュニケーションを創出しているのです。
で、このロゴにはもう一つ続編とも言えるコミュニケーション・マジックがあります。

ちょっと見にくいのですが、解りますでしょうか?
そうなんです。ご存知の方も多いかと思いますが、ミルトン・グレイザーさんが9.11の事件に心を痛めて
例のロゴをリメイクした作品です。
ハートの左下部分が焦げているだけのコミュニケーションで、
MORE THAN EVER (今まで以上に) という言葉が加えられているメッセージです。
当時私はこれを見て、まさしくクリエイティブ・マジックの神髄だと思いました。
私は、自分がLOGOなどのプレゼンテーションをする際
インハウスデザイナーだったときは必ず主旨文を添えていたのですが、
(決裁者にプレゼンするとは限らなかった事情もあります)
究極のデザインには主旨文は不要だと7~8年前に考えるようになり、
それを自分のゴールとしています。
今後の自分自身の立ち位置も含め、直接作品を作ることが減ったとしても
デザイナーのプライドを「クリエイティブ・マジック」として
胸に秘めてがんばりたいと、柄にもなくこのブログを書きながら思っちゃいました
。