11歳のジャクソンくんはお祖父さんが大好き!
ジャクソンくんとお祖父さん
ところが、そのお祖父さんがステージ4のガンと診断されました。
化学治療を始めてから、
お祖父さんの髪の毛は次第に抜けていきます。
そんなお祖父さんを見て心を痛めるジャクソンくん
「一日も早く元気になってほしい!」
「お祖父さんを励ましたい!」という一心で
ジャクソンくんは大きな決断をしたのです。
自慢だった長い金髪を全てそり落として
坊主頭にしたのでした。
ジャクソンくん、本当に優しくて勇気がありますよね。
ところが次の日に学校に行くと、
「おい、ハゲ!」
「おまえ、ガン患者みたいな頭をしてんな!」
と同級生から心無い言葉を浴びせかけられ
イジメにあったのです。
それを見た校長のティム・ハドリー先生は立ち上がりました。
そして生徒たちを集めました。
ティム先生はジャクソンくんに
「私をきみを誇りに思う。
本当に素晴らしい決断だよ」
と言った後に
ジャクソンくんにバリカンを渡します。
そして、ジャクソンくんに言いました。
「それで、私の髪の毛をそり落としなさい!」
えっ、え~って?!?!
全員が固唾をのんで見守る中
ジャクソンくんはティム先生にバリカンをかけていきます。
ティム先生、ちょっと楽しそうにも見えるのですが・・・
そして、あれよあれよという間に、
ティム先生とジャクソンくんは同じヘアスタイルに!!!
ジャクソンくんがお祖父さんさんを励ましたように
ティム先生もジャクソンくんとジャクソンくんのお祖父さんを
励ましたのです。
散髪が終わってティム先生がタオルで頭を拭いたときには
生徒たちからの大きな拍手!!! 👏👏👏
ティム先生は言いました。
「他人の心の中は誰にもわかりません。
元気そうに見えても
心の中では落ち込んでいるかもしれない。
見た目で人を判断してはいけないよ!」
そして
“Have a great day!!”
と言って解散させました。
イジメなどに対しての対応の仕方は
イジメている本人自身の心の問題、
いじめの度合いや生徒たちの生活環境などが複雑に絡み合っているので
何が正解とは決して言えません。
イジメの理不尽さを生徒たちに静かに語ることもできたでしょうし、
イジメの張本人を探し出して諭すこともできたでしょう。
今回のティム先生の場合は、個人的な指導は一切しませんでした。
しかし後日、
ジャクソンくんに心ないことばを浴びせた生徒たちが
ジャクソンくんに謝りに行ったそうです。
アメリカのルイジアナ州出身で
教育者でもあり牧師でもあり著述家でもある
ウイリアム・アーサー・ウォードは
次のような言葉を残しました。
**********
普通の教師は言わなければならないことを喋る
よい教師はわかりやすいように説明する
すぐれた教師は自らやってみせる
そして偉大な教師は、生徒の心に灯をつける
**********
普通の教師は、相手が変わっても
教えなければいけないことを淡々と話す
よい教師は、相手の様子を見ながら
わかってもらえるように工夫しながら教える
すぐれた教師は、自分が規範となってやってみせ
自分の経験なども伝える
偉大な教師は、必要なことを教えるだけではなく
それぞれの能力ややる気を引き出すことができる・・・
このような解釈なのでしょうか。
ここでは「教師」を例に挙げていますが
すべての職業が当てはまるように思います。
仕事のスキルや知識、経験はもちろん大切ですが
「偉大な~」に到達するのに必要なのは
やはり「人間力」かな~?
「人間力」と聞けば、
コミュニケーション能力、ぶれない信念と勇気、
違いを認める受容力、人や社会貢献への使命感
誠実さ、統率力など多岐多彩に及びますが、
根本にあるのは、
「この人なら、絶対に裏切らない!」という
深い信頼感があってこそです。
ティム先生は生徒たちの心に
しっかりと灯をともしましたね。
イジメた生徒たちは自分の意思でジャクソンくんに謝りました。
素晴らしいことです。
そして、ジャクソンくんも他の生徒たちも
人を思いやる大切さを改めて感じ、
こんなに素晴らしい先生と出会えたことに
ポッと心に温かい灯がともったのを感じたのではないでしょうか。
**********
一生成香
(一生いい香りを発しながら生きなさい)
良寛和尚
**********
他人に対する思いやりと共感は
私たちが差し出せる最大の贈り物なのだ
タルサン・トルク
南アフリカ共和国の政治家
今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。![音譜](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/038.gif)