1954年当時、1マイル(1.6㎞)を4分を切って走ることは

不可能だと言われていました。

 

現に、1923年、フィンランドのパーヴォ・ヌルミ選手が

37年ぶりに最速の4分10秒03で走って以来、

記録更新は途絶えていて

 

「4分が人間の限界だ!」という風潮になっていました。

 

そのようななか、

イギリスのオックスフォード大学医学部の学生だったロジャー・バニスタ―氏は

 

「1マイル4分の壁を超える」というゴールを掲げます。

 

いやはや、果敢ですよね!!!乙女のトキメキ

 

1923年以来30年間以上、

4分10秒3の記録は破られていないわけだし

 

世の中の誰しもが

「そのような記録は達成不可能」と信じていました。

 

さらに、生理学者からは

「健康に害を及ぼす」とも言われたそうです。

 

しかし、バニスタ―氏は科学的手法でトレーニングを続けました。

 

 

1954年5月6日、オックスフォード大学付近のトラックで

アマチュア陸上協会(AAA)と大学が競い合うレースでのこと

 

当日の天候は風が強く、決していい状況ではありませんでした。

 

でも、バニスタ―氏は友だち2人にペースメーカーを依頼して

綿密な計画でレースに挑みました。

 

レース途中から、歴史が変わることを感じた観客たちの歓喜は高まり

声援と拍手の渦

 

私もその時のレースの動画を観ましたが

「不可能」に挑む雄姿に感動でした。

 

ゴールまで残り僅かの走りを、

バニスタ―氏はこう振り返りました。

 

「地面がともに動いている気がした。

そこで、今まで気づかなかった力と美しさの源を見つけたんだ。」

(Hall of Fame ギネス世界記録より抜粋しました)

 

 

全力で走り切ってゴールテープを切るバニスタ―氏

多くの人たちが待ち受けるなか、

そのまま地面に倒れ込んでしまいました。

 

その時のことをバニスタ―氏は、

後にこのように語っています

 

「医者や科学者は、

1マイル4分を切るのは不可能で

挑戦すれば死にいたると言われていました。

 

なのでゴール後に倒れてから起き上がったとき、

私は死んだんだと思いましたよ。」

(Hall of Fame ギネス世界記録より抜粋しました)

 

さて、いよいよ、レース結果の発表です。

 

タイムキーパーのマックフィルター氏は

あえて間を置き、観客の期待を高めました

 

「3分・・・」

 

タイムが4分を切ったことを即座に理解した瞬間

観客からは歓喜の声!!クラッカークラッカークラッカー

 

タイムは3分59秒0

こうして、バニスタ―氏は中距離陸上の歴史を作ったのです。

 

記録を更新しただけではありません。

世界中の人たちに「1マイル4分は不可能」が

単なる「思い込み」であったことを気づかせてくれたのです。

 

そして、これからが興味深いお話です。

「思い込み」から解放されると不思議なことが起こり始めました。

 

 

バニスタ―氏が記録尾更新するまでに

31年の年月が経っていますよね。

 

では、バニスタ―氏の記録が破られるのに

どのくらいかかったと思われますか。

 

これが驚きなんです。

 

なんと

 

たったの

 

46日!!!

 

46日後の6月21日には

オーストラリアのジョン・ランディ氏が3分57秒09で走り

バニスタ―氏の記録を更新したのです。

 

さらに1年間で23人のランナーたちが3分台の記録を残しました。

 

長い間超えられなかった1マイル4分の壁をバニスタ―氏が打ち破ったとたん、

記録更新の流れが始まり、次々の新記録が生まれていきました。

 

「1マイル4分の壁」は身体的な限界ではなく

心に課された限界だったんですね。

 

「自分だってできるかも・・・」

 

成功者を見たことで、「思い込み」の壁が一気に取り払われたのでしょう。

 

 

日本では、元メジャーリーガーの野茂英雄さんも

 

「野茂の実力だとアメリカでは通用しないだろう」

と野球関係者に言われていましたが、

 

結局はメジャーリーグで大活躍!!!

 

「日本人はメジャーリーグでは通用しない」という思い込みを

覆しました。。

 

同じく元メジャーリーガーの松井秀喜さんは

 

「野茂さんがいなければ、ほとんどの選手はアメリカに行けなかった。」

 

と断言しているほどです。

 

 

1999年にアメリカのライフ誌が選んだ

「この1000年で最も功績があった100人」に

 

マルコ・ポーロ、コロンブス、ダビンチ、

コペルニクス、シェイクスピア、マルクス、

アインシュタインなど

 

歴史上のそうそうたる偉人たちに並んで

ロジャー・バニスタ―氏が選ばれています。

 

「不可能」を「可能」にしたのですから

選ばれて然りです。

 

あなたも、「できない」と思い込んでることってないですか。

 

もちろん、私が今さら

プリマドンナや宇宙飛行士になるのは無理なことですが

 

もしかしたら、「~だからできない。」という思いこみが

あなたの中にも、私の中にもないでしょうか。

 

「~だからできない。」

 

歳だから、若いから、男(女)だから、

お金がないから、時間がないから、

経験がないから、・・に迷惑をかけるから・・・

 

でも、それって本当ですか?

 

自分ができることも「できない」って信じてないですか?

 

少しでも変えられることってないですか?

 

夢を叶えるためには

まずあなたが「夢を叶えることができる」って

信じなきゃ!!!

 

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私たちは自分を

「普通の人間」だと思っているけど、

私たちはそれぞれ「特別」で、

不可能だと思っていることだって

成し遂げることができるんです。

 

ロジャー・バニスタ―

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音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜