最寄駅を降りて、バスのロータリに出ると、

家路方向の道路の先に燃えるような真っ赤な夕焼け

 

明日もいいことがたくさん起こりそう・・・

 

そう思いながら、しばらく眺めていました。

 

夕焼けに見入っているうちに、昔どこかで読んだことがある

「金色の窓とピーター」(確か、そのようなタイトルだったような・・・)

という童話を思いだしました。

 

 

ピーターの家は農家で、両親とピーターの3人暮らし

とても貧しい暮らしをしていました。

 

毎日、両親の農作業を一生懸命手伝っている時

 

夕方になると丘の向こうに金色にキラキラと輝く窓のついた家があるのを見つけたのです。

 

「あそこには金できた家があるに違いない。」と思い込み、

いつか行ってみたいな~と、憧れるようになりました。

 

そして、ある日、ついに

「行ってみよう!!」と決心をして、

「金の家」を目指して出発します。

 

歩いて、歩いて、

途中、小川の水でのどを潤し、

お腹がすいたら持ってきたパンを食べ、

 

「金の家ってどんなところなんだろう」と

ワクワクした気持ちを抑えることができませんでした。

 

そして、ついに、「金の家」に着いたのです。

 

でも、その家はピーターが思い描いていた「金の家」ではありませんでした。

それはピーターの家と同じ、貧しいただの農家

 

その家の窓ガラスが夕日を受けて輝いていただけだとわかったのです。

 

その家には、女の子が住んでいました。

 

女の子は

「夕方になると遥かかなたに金色に輝く窓があるのよ!」と

そっとピーターに教えてくれました。

 

そして「ほら、あそこよ。見て!」と

金色に輝く窓を指さしたのです。

 

それは、なんと、キラキラ輝くピーターの家ではありませんか。

 

ピーターは心の中にぽっと温かいものを感じました。

 

女の子にお礼を言うと

足どり軽やかに家路へと向かいました。

 

 

ずいぶん昔のことなので、よく覚えていないのですが

ざっと、このようなお話だったと思います。

 

「幸せは身近なとところにある」といった

「青い鳥」的なお話のようですね。

 

「金色の窓とピーター」は

影絵作家の藤城清治さんによる作品で

 

このお話の原作者はローラ・リヤーズさん

 

それを児童文学作家の鈴木三重吉さんが「おかの家」として

翻訳し、小学校の国語の教科書にも載ったそうです。

 

 

「金色の窓とピーター」のお話を思い出しているうちに

あんなに色鮮やかだった夕焼けはしだいに色があせて

 

夜を迎える準備を始めたようでした。

 

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夕陽はマジシャンだ

黙って、眺めているだけで

いつしか気持ちの奥まで、あかあかと明るくされてゆく。

やがて、ありふれた一日が

素晴らしい一日にかわる。

ありふれた出来事が

すばらしい記憶にかわるのだ。

 

長田 弘 詩人

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本当に、太陽の力は素晴らしすぎます‼

 

太陽はすべての人を平等に照らします。

 

ピーター少年だって

どんなに貧しい自分の家にも

ちゃんと太陽は降り注いでくれていることに

気がつきました。

 

どんな場所にいても、

どんな人であっても・・・

 

そんな太陽を日本人は

全てをつかさどる超自然の存在として

親しみを込めて「お天道様」と呼んでいました。

 

 

日本の神話に出てくる太陽の神

天照大神(あまてらすおおみかみ)は

 

「あまねく照らす」

 

つまり、「一切のものに光を当てる」ということなのだそうです。

 

だから天岩戸に引きこもられた時はもう大変

世界は闇に包まれました。

 

教育家の丸山敏雄さんは太陽についてこのようにおっしゃっています。

 

「人が生きる上に最も大切な働きをし、

人を活かしているのは、太陽である。

人間が知っているもので、

太陽以上に偉大なものはない。」

 

俳優の哀川翔さんは、そんな太陽と競争しています。

 

「俺、明るくなる前には起きたい。

太陽に負けたくないから。

具合が悪くても一度は起きる。

昇る朝日を見て

『よし、今日も出遅れてない!』って確認して

一日が始まるの。」

 

目一杯太陽と過ごしたいんですね。

素敵です。

 

光とともにある時、

そこには闇は存在しないですものね。

 

2020年12月18日のひすいこたろうさんのamebloです

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日本語の「こんにちは」という言葉の語源「今日」は

「太陽」を意味しています。

 

昔は、どの地方でも太陽を「今日様」と呼んでいました。

夏目漱石の「坊ちゃん」にも

「そんなことをしたら、今日様(太陽)に申し訳ないがなもし」

というセリフが出てきます。

 

「こんにちは」という挨拶の意味は

「やぁ、太陽さん」という呼びかけなのです。

 

「元気ですか」の「元気」とは

「元の気(エネルギー)」という意味で

太陽のエネルギーを指しています。

 

「ひのもと」と書いて「日本」

おひさまが日本人の心の教科書だったのです。

 

国の顔である国旗に太陽を選んだ日本人

挨拶にも太陽を選んだんです。

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日本の天照大神だけではなく、

ギリシャ神話のアポロン、ケルト神話のルー、

エジプト神話のラー・・・・・

 

世界中に太陽神がいます。

 

世界には太陽がいっぱい!!!

 

どうか明るい世界でありますように・・・

 

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太陽は私たちすべてを照らす

 

ペトロニウス 古代ローマの政治家

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この日光、この雲のない青空があり、

生きてこれをながめている間

私は不幸ではない、と心の中で思いました。

 

アンネ・フランク 「アンネの日記」作者

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音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜