ある村のお話です。

 

二軒の家が隣り合わせで暮らしていました。

 

一軒の家は七人家族で仲睦まじく、

争いごと一つ起きず

 

もう一軒の家は三人家族でありながら

喧嘩が毎日絶えませんでした。

 

ある時、三人家族の主人が七人家族の主人を訪ねてききました。

 

「うちの家族はたったの三人なのに喧嘩ばかり。

どうしてお前さんの家は家族が多いのに

そんなに仲良く暮らせるのですか?」

 

七人家族の主人はこう答えました。

 

「おそらく、

私どもの家族は悪者ばかりの寄り合いで、

あなた様の家は良い人ばかりのお集まりだからでしょう。」

 

???

 

わけわからないですよね?

 

三人家族の主人は合点がいきませんでした。

「悪者ばかりだから喧嘩がないとはどういうことですか。」

 

「例えば、私どもは

火鉢が転んでも、茶碗が割れても

『それは私が悪かった』

『いえいえ、私が不注意だった』と

お互いが我先に悪者になる競争をします。

 

だから喧嘩の起こりようがないのです。

 

おそらくあなたの家では、

何かがあると、皆さんが善人になろうとして

『私は悪くない。』

『私は正しい』

『火鉢がこんなところにあるのが悪い』

『茶碗を置いていた棚が粗末だったからいけない』と

ご自身が悪いとは誰もおっしゃらない。

 

だから喧嘩が絶えることはありません。

 

私の家では争って悪者になり

あなたの家では争って善い人になろうとする。

 

その結果、私の家では争いごとが起こらず

あなたの家では争いごとが絶えないのでしょう。」

(戸田智弘さん著「座右の寓話」より抜粋しました。)

 

戸田智弘さんはこの寓話の解説として

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「悪い人がそろった家」は自責思考の人の集まり、

「善い人がそろった家」は他責思考の人の集まり、

と言い換えられます。

 

自責思考とは

「何か問題が起こった時、自分に原因があると考え、

自らの言動の改善を試みる思考」で

 

他責思考とは

「何か問題が起こった時、他人に原因があると考え、

他人に対しての言動の改善を迫る思考」

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このようにおっしゃっています。

 

戸田智弘さんから自責思考についての注意点

☆極端な自責思考はストレスを生み、うつ病や精神疾患に繋がるので有害です。

☆自責思考が強すぎると自分以外の他人への関心が薄くなってしまうことがあるので注意が必要です。

 

そうですよね、

「自分は正しい!」「 悪いのは周りだ!」と思っている限り、

すべてが「周りのせい」なので

怒り以外の解決方法はありません。

 

それに「こんな目にあっている自分」がみじめで

そして悔しいといった嫌な感情に

振り回されていきます。

 

出てくるのは愚痴、泣き言、悪口・・・

 

ネガティブスパイラルから抜け出せず 

怒り炎上!!!

 

なんだか、全然楽しくない毎日ですよね。

 

 

ところで

息に色があるってご存知ですか?

 

アメリカの心理学者のエルマ・ゲイツ博士は

人間の吐き出す息を使って実験をしました。

 

人間が吐き出す息を冷却したガラス管に集めて

液化空気で冷却すると沈殿物ができるそうです。

 

その沈殿物の色は人の感情によって違うという

研究結果が出ました。

 

健康な人が通常吐き出す息の色は・・・無色

怒っている時の息の色は・・・栗色

悲しみや苦しみの時の息の色は・・・灰色

後悔して苦しい時の息の色は・・・淡紅色

笑っている時の息の色は・・・オレンジ色

幸せを感じている時の息の色は・・・ピンク

 

そして怒っている時の栗色の沈殿物を水で溶かし

ネズミに注射したところ

 

な、な、なんと

 

3分もたたないうちにネズミは死んでしまったそうです。びっくり

 

もし一人の人が一時間も怒り続けていたら

80人の人を殺すことができる毒物が発生するそうです!!!!びっくりびっくり

 

マジ~⁇

恐るべしは怒りのパワー!!!!

 

怒りは周りの人たちの気分を悪くするだけではなく

自分自身の心身をダメにしてしまいます。

 

もし、あなたが大声を出して怒り狂ったとして

一番損する人は誰かといえば

 

それはまぎれなく、「あなた」!

 

だから怒らない方がいいですよね。

怒れば怒るほど、自分で自分の体を痛めて損をするんだもん。

 

怒りは自然な感情、

でも、外に出すと周りに迷惑だけじゃなく

自分の体にも毒をめぐらすことになる・・・

 

じゃあ、どうすればいいのよ~~?えー

 

ひすいこたろうさんが

2017年9月29日のAmebloで

このようなことをおっしゃっています。

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カミさんとケンカが絶えない時期があったのですが、

その時に、俯瞰(ふかん)するという視点

(上空から世界を見下ろしているような視点)

を獲得したら、

喧嘩の真っ最中に笑ってしまう現象が起き始めたのです。

 

大げんか中に、こんな感じで自分の気持ちを客観視し続けるんです。

 

(わ~、今、めっちゃオレ、怒ってる。

絶対に許せないと思ってる。

なんならテレビのリモコンとか床に投げつけて

ぶっ壊してやれくらい思ってる。怖っ!!)

 

3分も自分の怒りを観察してると

ぷんぷんマックスな自分に笑えてくるんです、本当に!!!!

 

その怒りを観察している自分は

怒りのエネルギーに翻弄されることなく

これからどうしたいか選ぶことができます

 

自分の心の状態をジャッジせず、

ありのままに観察している時、

人生を選ぶことができるんです。

 

その時あなたは、

人生の「主役」を超えて

人生の「創造者」になれます。

 

感情も性格も責めなくてもいい。

それを見ているのが

ほんとのあなたです。

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「自分の心の状態をジャッジせず」というのが

とてもいいと思います。

 

怒りは、どう見たってネガティブな感情

 

そんなネガティブな感情も必要と

ひすいこたろうさんはおっしゃっています。

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ポジティブを車のアクセルに例えるなら

ネガティブは心のブレーキのようなもの

 

ブレーキのないアクセルだけの車に

あなたは乗りたいと思いますか?

 

ネガティブも必要なんです。

 

ポジティブな感情があなたを成長させてくれるなら

ネガティブな感情はあなたを守ってくれるんです。

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良かった、

無理に怒りを抑え込まなくていいんだ・・・

 

「あっ、私、今、怒ってる・・・」

「やたら、ウキウキしている私が見えるんだけど・・・」

 

自分の感情を実況中継してみることにします。

 

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怒っても良いことは何もない

 

ダライ・ラマ チベット仏教の指導者

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音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜