2018年8月15日、

山口県で3日間も行方不明だった2歳の男の子が

赤い鉢巻をしたボランティアの男性に無事に発見されました。

 

その方の名前は尾畠春夫さん

覚えていらっしゃる方も多いと思います。

 

この日、尾畠さんはお礼を一切受け取りませんでした。

 

そして発見した子供に対しては

 

「もしどこかで元気で大きくなったら

人が喜ぶことをしてあげてと私は伝えたいですね。

 

人が悲しむことじゃなくて、人が喜ぶこと。

小さくてもいいから人が喜ぶことをしたあげてね、って

言いたいです。」

 

そして

「当たり前のことをしただけ」

 

そう言い残して

ご自宅のある大分県に軽トラックで帰っていかれました。

 

毎日、ニュースが尾畠さんを取り上げ

尾畠さんは一躍「時の人」となりました。

 

そして「スーパーボランティア」とよばれるようになり、

 

その「スーパーボランティア」という言葉は

2018年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれたのです。

 

ところが尾畠さんがおっしゃったのは

「わしはスーパーでもコンビニでもない」👏👏👏

 

ジョーダンがお上手すぎます👏👏👏👏👏

 

貧しい家に生まれたという尾畠さん。

農家に奉公に出され、苦労をして、

学校にはまともに通えませんでしたが、

 

夢だった鮮魚店を開業し、35年間、一生懸命働いてきました。

その間、多くの人々の親切を受けたのです。

 

65歳で仕事を辞め、その後は

みんなから優しくしてもらった恩を

どう返したらいいかと思い

ボランティアを始められたそうです。

 

尾畠さんはおしゃいます。

「ほんの少しの恩返しやけどね」

 

 

毎日とりだたされる尾畠さんのニュースを見ながら

「この人って本当に徳のある人」だと思いました。

 

それまで「徳」と言えば

お寺で聞くお坊さんのお話のように

宗教の修行を積まれた方々の中にあるものと思っていたのですが

 

一般市民として頑張っていらっしゃる尾畠さんに

純粋な徳を感じたのです。

 

私も少しでも近づけたら・・・

 

ではどうやったら徳が積めるのでしょう?

 

小林正観さんは著書「ありがとうの奇跡」で

次にようにおっしゃっています。

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徳を積む方法とは

相手のラッキーを一緒に喜んであげること

 

お釈迦様は「隋喜功徳」という教えを残しています。

 

「隋喜」とは、

「心の底から喜ぶ」「心の底から嬉しいと思う」こと

 

「功徳とは」徳を積むこと(善行を重ねること)です。

 

つまり「隋喜功徳」とは、

 

「人の喜びや幸せを一緒に喜んであげるだけで

自分が徳を積むことになる」

 

という意味です。

 

ということは

 

「今日はこんな楽しいことがあった」という話を聞いたら

ただひたすら「よかったね」と言っているだけで

「徳」を積み重ねているわけです。

 

さらに、

他人の幸せを「自分のことのように喜ぶ」ようにすると

嫉妬心を克服することができます。

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他の方の幸せを素直に喜べる心から

「徳」が積まれるのですね。

 

 

尾畠さんが大切にしていらっしゃる言葉は

 

「かけた情けは水に流せ 受けた恩は石に刻め」

 

なのだそうです。

 

それを聞いた時も

「何て凄いことをおっしゃるんだろう」と思いましたが

 

今、その言葉の奥深さを改めて感じさせられます。

 

「かけた情けは水に流せ 受けた恩は石に刻め」とは

仏教の経典にある「懸情流水 受恩刻石」からきています。

 

難しそうに聞こえますが

 

「自分が人に施したことはすぐに忘れて、

人から受けた「恩」には感謝して、しっかりと心に刻みなさい。」

 

ということだそうです。

 

わかってはいるけど、これがなかなか難しい。ショボーン

 

ついつい「私が~してあげた・・・」と

承認欲求がでてきます。

 

でも、不思議です。

 

こうやって尾畠さんのことを書いているだけで

自然体で、純粋な気持ちになってくるのですから・・・

 

 

2024年1月1日能登半島地震発生

 

1月27日から

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県の3都市で

一般応募したボランティアの受付が始まりました。

 

でもそこには尾畠さんの姿はありませんでした。

 

事故で愛車が修理中だったからだそうです。

 

また、前の年には、右目を失明、

そして癌の闘病生活を送っていらしたこともわかりました。

 

尾畠さんは今、

別府湾に打ち上げられたペットボトルや漂流物の

ゴミ拾いをしていらっしゃいます。

 

本当にどこまで謙虚で他利の心を持った方なんでしょう。

頭が下がります。

 

尾畠 春夫さんの名言集です

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人は大きく、己を小さく。

自分は小さくていいんです。

人を大きくしてあげる・・・

 

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人の命は地球より重い

 

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対価や物品、飲食

これらは一切いただきません。

決して「してやる」ではなく

「させていただく」の気持ちで

私は臨んでいます。

 

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尾畠さんの言葉には

何か特別な生きた力が潜んでいるように感じませんか?

音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜