暖かい春の陽気に誘われて

長男のママ友たちと千葉に一泊旅行

 

旅行の目的の一つは

長男の友だちの弟さん(そのママも旅行の仲間)が経営している

「みつばち牧場」を訪れること。

 

実は昨年の9月に行く予定だったのですが

事情で行けなくなってしまい

今回はその「リベンジ旅行」になりました。

 

アクアラインを通って木更津に

 

それからは「みつばち牧場」のある市原市に

一途に車を走らせます。

 

見えてきました~、看板が‼

 

駐車場に行くまでに、

すでに菜の花で敷きつめられた黄色の絨毯が広がっていて

それは、もう圧巻

 

 

そして、25年ぐらいぶりに会った長男の友だちの弟さんのKさんに

牧場内を案内してもらいました。

 

牧場で飼育しているセイヨウミツバチは

狙った1か所の密を取りつくすまでは次の場所に移動しないのだそうです。

 

そのため、この広大な土地を利用して

菜の花畑、クリムゾングクローバ畑(赤いお花が咲くクローバー)、

ペルシアンクローバー畑、この3つの大きな畑を作り

 

セイヨウミツバチの性質を利用して

それぞれの花から純度の高いハチミツを作っているとのことです。

 

しかも、花はすべて無農薬

 

みつばちの花畑以外にも

 

菜の花が終われば、クリムゾンクローバー

夏にはヒマワリ、秋にはコスモスと

季節ごとに咲きほこる花を満喫できるとのこと。

 

今はドッグランを作っていているところで、

牧場内にはかわいいヤギやウサギなどもいました。

 

デイキャンプやBBQもできますが

いずれは、泊まりでのキャンプができるようになる予定だそうで、

 

自然を愛するKさんの目は優しく

未来への熱い思いが伝わってきます。

 

そして最後は楽しみにしていた

ハチミツがたっぷりかかったソフトクリーム

 

それはもう極上

 

こうして、

のどかな里山の時間を味わい尽くしました。

 

なんだか時間を忘れた別の世界に行っていたみたい・・・

 

そして私たちは、

そんな「みつばち牧場」の余韻を残したまま

今度は鴨川へと向かいました。

 

車の車窓からは変わらない山里の景色

おしゃべりに花を咲かせているうちに

 

私たちはある重大なことに気がついたのです。

 

それは、

 

あの「みつばち牧場」で写真を一枚も撮らなかったこと‼びっくりガーン

 

いつもはたくさん写真を撮るのになぜ?

 

確かに風が強くて、ジャケットやバッグをおさえていた

久しぶりに会ったKさんがとても好青年になっていたのに感激していた

あまりに広大な牧場に圧倒されていた

Kさんの話に引き込まれていた

など、理由はあるのですが

 

それにしても一枚も写真がないのはショックです。

 

あ~ん、取り返しのつかないことをしちゃった~

 

だって、あの時のあの瞬間は二度と訪れないのですから・・・

 

 

でも、写真に関して、こんな実験があります。

 

2013年、アメリカのフェアフィールド大学の心理学者リンダ・ヘンケル氏は

ベラルミーノ博物館のツアーに参加した学生たちを

 

A 写真を撮りながら見学する学生

B 単に見学だけをする学生

 

この2つのグループに分けて、展示品を覚えておくようにに指示しました。

 

次の日、展示品に関する記憶を調べた結果

 

A写真を撮りながら見学する学生より

B単に見学だけをする学生の方が

展示品に関する認識が正確だったそうです

 

ヘンケル氏はこれを「写真撮影減殺効果」と呼び

 

「ものごとを覚えておくためにカメラで記録することで

自分自身で積極的に参加しようとする必要がなくなってしまうという

マイナスの効果を与えかねない」

 

と言っています。

 

つまり

「写真を撮ったという安心感から、

その場の記憶はあまり覚えていない」

ということでしょうか。

 

例えば、イベントなどで

写真を撮ることが目的になってしまい、

イベントそのものの楽しさを感じきれなかったということはありませんか。

 

反対に

本当に見たい時は見るのに夢中で

写真が撮れなかったということもありませんか。

 

 

1歳の息子の写真を5000枚撮った科学者の話があります。

 

彼の名前はクリストファー・レデイ

ウッズホール海洋研究所の科学者です

 

彼は小さい時、両親が忙しかったため

彼の写真はほとんどありませんでした。

 

44歳で父親になった彼は

自分が持てなかった幼少期の写真を

息子には持たせようと

息子の写真をとにかく撮りまくり、

 

その中から一番可愛いい写真を選び

毎日親戚に「今日の写真」を送り始めました。

 

そのうちその作業が義務のように感じられ

ストレスにもなってきたのです。

 

そして彼は気がつきました。

 

写真はたくさん撮っているけど、

自分が直接育児にかかわることはしてない。

 

息子の成長する姿をいつも液晶画面を通してしか見ていない。

 

こんなことで、自分は息子を愛しているのか。

 

彼は写真を撮ることに執着するのを辞めました。

今では、もし写真を撮る機会があれば、1枚だけ取るようにしているそうです。

 

そして彼はこう言っています。

「私自信がなりたかった『もっと身近な父親』になれた」と。

 

写真は、思い出を記録し、

家族や友だちの絆も深めてくれる素晴らしいい存在です。

 

以前は、カメラ本体、フイルム、現像、焼き増しなどすべてに

お金と時間がかかりました。

 

今ではコストもかからずスマホで簡単に写真撮影ができ、

それを共有できる便利さがあります。

 

でも、その便利さ故に失ってしまったものがあるのかもしれません。

 

「はちみつ牧場」の写真がないのは残念ですが、

自分の目でしっかり見て、自分の心でしっかり感じました。

 

心の中でシャッターを切った「こころの写真」として

大切にしていきます。

 

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写真を撮らなきゃ覚えられないものは

自分にとって不要なもの

 

ローランド 日本の実業家

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記録するより今を生きろ

 

小林 雅一 ジャーナリスト

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音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜