昔、アッコーサカという名のバラモン教の僧がいました。

 

お釈迦様が現れてからというもの

 

仲間が次々にバラモン教から離れ

お釈迦様を慕うようになっていくので

 

アッコーサカは全く面白くありませんでした。

 

ある日、もう我慢できなくなったアッコーサカは

お釈迦様を汚い言葉で罵倒し始めました。

 

お釈迦様の弟子たちははびっくり。

 

しかし、お釈迦様は黙って一言も言い返しません。

そしてアッコーサカはさらに罵倒し続けるのでした。

 

やがてアッコーサカはその場に座り込んでしまいます。

お釈迦様が一言も言い返さないので、

むなしい気持ちになったのです。

 

そこで

お釈迦様は静かにこう言いました。

 

「バラモンよ。

もしあなたのところに友人が訪ねてきた時、

美味しい食事をもてなすことがあるだろう。

 

その時、彼らが

その食事を受け取らなかったとしたら、

それらの食べ物はいったい誰の物になるのであろう?」

 

「そりゃ、当然、それを振舞った私のものになるに

決まってるではないか!」

 

とアッコーサカが答えると

仏陀はこう続けました。

 

「あなたはさっき私に汚い言葉を投げかけ罵倒した。

 

だが、私はそれらを受け取りはしない。

 

だから、さっき私に投げかけた汚い言葉は

すべてあなたのものなのです。」

 

お釈迦様はさらに続けます。

 

「怒りに対して怒り返すことなく

罵りに対して罵ることなく

 

自身を静めることができれば

戦わずして勝つことができるのです。

 

結局は双方にとってためになる結果を生むのです。」

 

これを聞いたアッコーサカは心を打たれ

お釈迦様に非礼を詫び

お釈迦様の弟子になって出家しました。

 

やがて悟りを開き、

「阿羅漢(あらかん)」という

仏教修行の最終第階にまで到達したそうです。

 

 

悪口はプレゼントのようなもの

 

プレゼントはプレゼントされる人が受け取らなけらば

そのプレゼントは

プレゼントする人の手の中にあります。

 

同じように

悪口も受け取らなければ、言った本人に戻ります。

 

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斎藤一人さんは著書「絶対、よくなる」の中で

このようにおっしゃっています。

 

自分の畑に、自分で麦をまけば、

麦がなる。

 

そして、自分がまいたものを

自分が刈り取るんです。

                      

隣の人が唐辛子をまいても、

唐辛子を収穫するのは隣の人であって

あなたではありません。

 

それと同じで、

あなたが嫌味なことを言われた場合、

悪いことが起きるのは、

あなたではありません。

 

あなたに嫌味なことを言った、その人間です。

 

つまり、放っておいても、

勝手に相手は痛い目を見るようになっているのです。

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精神科医の樺沢紫苑先生も

 

「嫌味や悪口を言われた時、反撃するのは逆効果。

凹んだ時にこそ、

ネガティブ感情を平常心で交わす

「魔法の言葉」を使うといいとおっしゃっていて

 

著書「言語化の魔法 言葉にすれば『悩み』は消える」で

そっと「魔法の言葉」を教えてくれています。

 

その前に、まず、質問です。

 

ここは闘牛場です。

 

巨大な猛牛が闘牛士に向かって突進してきました。

 

さぁ、この時の正しい対応は

次のA,Bのどちらでしょう?

 

A ムレータ(闘牛士が持っている棒についた赤い布)で

ひらりとかわす。

 

B 鋼鉄の盾で、真正面から受けとめる。

 

どこからどう考えても、もちろんAですよね。

 

「もしそう思うのなら、これと同じように

現実社会でも「スルー」する練習をしましょう。」と

 

樺沢紫苑先生はおっしゃいます。

 

そこで

闘牛士がムレータで猛牛をひらりとかわすような

魔法の言葉を3つ、

紹介してくれました。

 

1 「へー」

嫌味、悪口を言われたら、無機的に「へー」っと言ってください。

 

「へー、わかりました。」

(心の中で、「へー、私にはどーでもいいです。」と思ってもOK。)

 

2 「そんな人もいるんだ~」

世の中にはいろいろな人がいます。

 

悪口や嫌味を言う人と出会うたびに、

嫌な気分になっていたらきりがないですよね。

 

「そ~んな人もいるんだ~」とつぶやいて

スルーしましょう。

 

3 「ありがとうございます。」

どうして「ありがとうございます」なのと

思うかもしれませんが、

 

こんな時こそ「ありがとうございます。」

 

「教えていただいて、ありがとうございます。」

 

ネガティブな感情をマスキングしてやり過ごしましょう。

 

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自ら敵を

作ろうとしない

あなたを嫌う人もいれば

応援する人もいる

 

作者不明

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お釈迦様の境地に少しでも近づけるように

悪口は「魔法の言葉」でスルーして

 

後は

気にしない、気にしない!

 

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陰口を言われても嫌われても

あなたが気にすることはない。

相手があなたをどう感じるかは

相手の課題なのだから

 

アルフレッド・アドラー オーストリアの心理学者

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悪口を言えば

敵とニキビが

生まれるだけ

 

女性のホンネ川柳

 

音譜今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。音譜