私は10年ほど前、
4年間ほど会社勤めをしていた時期があります。
そして最寄り駅を7:36発の電車に乗って
出勤していました。
毎朝、同じ電車に乗り合わせる一人の中年男性
この方、かなりのトラブルメーカー
ある時、
私がつかまっている吊り革を
アレっと思う間に横から奪い取って
しかも両手で2つの吊り革を握りながら
平然と外を見ています。
ひど~い!!
ちょっと血の気の多い方なら
何か文句を言ったかもしれません。
それからもその男性が気になって
遠巻きに見ていたのですが
ほぼ毎日
周りの人に嫌がらせをしたり言ったり
言い返した人とケンカになって
周りの人たちが仲裁に入っているのも
見たことがあります。
私の降車駅のエスカレーターの位置が
その車両だとちょうどよかったので
別の車両には移りたくなかったのですが
朝から嫌な思いをするのも嫌なので
別の車両に乗るようにしました
ある日、
いつも嫌がらせをするその男性が降りる駅で
駅員さんのアナウンス
「お客様どうしのトラブルがあるため
少々停止いたします。
お急ぎのところ申し訳ありません。」
あぁ、おそらくあの男性が引き起こしたんだな~と
思いました。
このように理不尽なことをされたり言われたり
そんなこともあるかもしれません。
悔しいから言い返したい。
ごもっともです。
冷静に話をして分かり合えるのでしたら
もちろんそれにこしたことはありません。
でも、いつもそうとは限りませんよね。
そんな時
欽ちゃんこと萩本欣一さんは
著書「負けるが、勝ち、勝ち、勝ち」の中で
このようにおっしゃっています。
誰も必ず人と意見が衝突することがあるけれど
そういう時、「自分の方が正しい」
とか「議論に勝ちたい」
と思ったら負け!
勝とうとすると自分の運は減っていくんです。
カッとなって「てめぇ、ばか野郎」なんて相手に言うと
マイナス10ポイント。
売り言葉に買い言葉で
1時間も相手を罵っていると
それだけで2000~3000ポイントも運が減ります。
このマイナス分を取り戻すのは
なかなか大変です。
だから言い合いになった時は
自分が正しいかどうかよりも
運を減らさないことを大事に考えた方がいいの。
「そうか、悪かったね。」
「ごめん、君の言う通りだよ。」って
言えばいいの。
悔しいよね。
自分が謝る場合じゃないのにそんなことを言えば
損をした気分になっちゃうよね。
でもその時、相手が失った10ポイントの運がたまります。
こうやって少しずつ運のポイントは
たまっていきます。
人生って結局、
運をどれだけ貯められるかって勝負なんです。
今の日本では運をなくしている人の方が多いです。
これからは相手に一歩譲る人になって
小さな運を少しずつためていきましょう。
以上が欽ちゃんの言葉です。
理不尽なことは悔しいけど、
こうやってゲーム感覚で
自分の運のポイントを貯めているんだと思えば
悔しさも少しはまぎれますよね。
芸人の松村邦洋さんは
ある新聞のインタビューで
中高時代にいじめにあった時のことを話しています。
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辛かったけど
絶対に夢が叶うと思っていたんです。
辛い思いをしている人は
運が上がるポイントが貯まるんですよ。
1発殴られると50ポイント
2発だと100ポイント
理不尽なことをされればされるほど
将来の道を切り開く際に使えるポイントが
貯まっていくと信じてました。
松村 邦洋さん
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笑いを生む背景には
こんな壮絶な信念があったんですね。
そもそも人生に勝ち負けはないはず
でも、理不尽なことや
気持ちの行き違いが起こるのも世の常
そんな時、少しでも多く
穏やかな時間が持てるようにしたいですね。
アフリカのタンザニアのブンジュ村では
たとえケンカをしても
必ずその日のうちに仲直りをするというルールが
あるそうです。
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負けて勝つ
近松門左衛門 浄瑠璃・歌舞伎脚本家
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敵をつくりたければ
友に勝つがいい
味方を作りたければ
ともに勝たせるがいい
ラ・ロシュフーコー フランスの侯爵
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ちなみに
江戸かるたの「ま」は「負けるが勝ち」です。
今日もお読みいただきありがとうございました。 明日もよろしくお願いいたします。