「すべて真夜中の恋人たち」 川上未映子
光をみるのがすきで。
きれいだった。なんでもない日常をえがいているふうに見えた、始めは。イメージとしては、いま流されているマウントレーニアのCMみたいな。とても切ない。きれい。純粋な、透明のような、感じ。それを装っているんだ、ほんとうは、って物語の中で言われてしまうのだけど、そうかもしれなくても、そうじゃないと強く訴えたいような、信じたいような気持ちでいっぱいになった。
好きなら、もうそれでいいじゃないのかと強くハッピーエンドを願っていた。嘘をついたからってどうして、と客観的な立場にいるから言える。きっと嘘をつかれた立場だったとしても、それでもいいと思ったし、主人公の冬子も思ったとおもう。
誕生日の真夜中には、きっと来てくれるとおもってた。真夜中を一緒に歩いてくれるとおもった。
現実が思い通りにならないことばかりだから、せめて物語だけはハッピーエンドがいいのに。そういう現実を描いた作品だった。きれいで、さびしかった。最後まで読み終えてからまた冒頭のページを読んだら涙がでた。
なんでもないのに、涙がでるほど、きれいです。
この一文につられる。胸が痛いけど、読んでよかったなあとおもいました。















