実は、英語だった日本語 | Ploum ploum un deux trois

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大河ドラマって、見てますか?

私は、龍馬伝以来、見てません。

(あ、この間、マサハルを広島のBOOK OFFで見かけて、消そうにも消しきれない、マサハルのオーラに

悩殺されそうになった人がいました。)


ところで、大河ドラマの「大河」って何でしょう?

N○Kの方に、確認した訳ではないのですが、

私がそうだと思っているのは:


中国に大河説という歴史長編物語があります。きっと、そこから取って、

大河ドラマと言っているのではないかと。


この大河説ですが、「大説」とも言うらしいです。

英語で、歴史長編物語は、sagaと言いますが、

長編ではない、短編物語は、英語で何と言うでしょう。

ご存じの方も多いかと思いますが、

novel(ノベル)と言います。

日本語だと、「小説」ですね。


歴史長編物語が「大説」

短編物語が「小説」


実は、「小説」とは、この「大説」をもじって、というか、そのまま、長い物語が大説なら、短いnovelは、「小説」にしようと、明治の偉い方が、漢字を使って造語したのです。

文明開化が始まって、ヨーロッパの文化が日本に流入して来ましたよね。

数々の英語を日本語に訳さなければならないのですが、

元々、文化が違う訳ですから、日本語に存在しないヨーロッパ語が

わんさか入ってきて、それはもう、驚くほどの数のヨーロッパの言葉を表す日本語が

造語されました。

シェークスピアなどのnovelが日本に輸入されて、それを表す日本語「小説」は、その造語の一つです。


ですから、「小説」は、純血の日本語ではありません。


前の記事 で、英語は図太くて、日本語は、純血なので繊細だと書きましたが、

明治以降の日本語は、あまり、純血とは言えないかもしれません。

私達が普段使っている、二字熟語は、ほぼ、このような造語でしょうから。


ヨーロッパの文化を日本に導入するために、中国の字(漢字)を使って、日本語を造り上げたのです。

これまで、二字熟語の意味が、よく分からないなぁと思ったことはないですか?

例えば、「概要」なんて、どうでしょう?

英辞郎によると、次の通りです。

  • 概要
    • breakdown(個条書きで表した)
    • brief(長い文書の)
    • brief overview
    • brief summary
    • compendium
    • fill-in
    • the general
    • general description
    • general outline
    • outline(物事の)
    • resume〈フランス語〉
    • schema
    • skeleton(計画などの)
    • skeleton brief
    • summary〔書かれたもの、または話されたことの要点だけを抜き出したもの。〕
    • syllabus
    • synopsis

    ひえぇー、こんなに「概要」があるんですね!


    実は、日本語から英語に直すのが難しいのは、

    ヨーロッパ言語→中国語→日本語という経路でできた、この明治期の「造語」も大きな要因のひとつと言えるでしょう。


    英語を身に付けるには、日本語→英語 の作業を、自分で制限するよう努める必要があるのです。

    初級者の方は、自分の言いたいことを言いたいと思われるのは、よーく分かります。涙が出るほど、分かります。

    でもでも、ここは、ぐっと我慢して、

    まずは、相手(相手の言語)を受け入れることです。

    簡単な物で良いです。英文を読み、理解する。そして、知り得た英語を使って言えることから、言う。

    これが、自然な英語を身に付ける鍵です。


    英語を日本語から訳して話せない根拠を、ひとつ紹介いたしました。