今悪夢で飛び起きた。
暑かったり寒かったりすると悪い夢を見るからきっと暑かったのだと思う。
汗たくさんかいてるし。
起きたときものすごい早さで心臓がドクドクゆってて、冷や汗が。
目を真ん丸に見開いて泣いてた。
もう二度とみたくない夢。

自分の辛かった過去や記憶を歌にする事って難しい。
特に誰かを亡くしたことなんかは。
ちかしいひとほど辛くてそんなことできないと思う。
それってトラウマで絶対鍵を回してはいけないパンドラの箱で、
細い糸が切れてダム決壊になる。
心にバカでかい穴が開く。
目玉がぐるぐるのマーブル状になる。

今まで有名な芸術家たち、画家も音楽家も自分の子供を亡くしてそれを絵や歌にしてきたんだと思う。
それって狂気。思い出したくない過去をほじくりかえしてかたちにする。
そしてそれらは見世物になるの。
それで金品を得るの。
後悔、憎悪、深い悲しみを塗り込めた作品にひとが触れて色んな想像をしたり、評価したり、感動したりする。
そんなのわたしには耐えられない。
ほじくりかえすことも、増して作品にすることなど言語道断。
人の死を歌になんかできない。
絵になんかかけない。
それってね、よっぽど。それこそよっぽど近い人でね。例えばおとうさんやおかあさん。
そんなくらい近いひとがね、忘れられたくなくて、忘れたくなくて血の涙を流して書くの。
心にザックザックナイフを突き立てて魂を千切って作品に込めていくのだと思う。
だからそんな作品からは物凄くふかい谷底で風にさらされてる感覚を感じる。
わたしはきっと芸術家ではないんだろう。
それができないから
芸術家やなくてよい。
辛くてつらすぎて生きてられない。


絵に棲む鬼。