今年の3月、推していたアイドルグループ『PANDAMIC』が、それまでの体制を終了し、メンバーは全員卒業となった。
そして、こちらもちょくちょくライブに通っていた『セカイシティ』も、9月で現体制終了が発表となった。
推しが相次いでいなくなるというのは、私のヲタ活人生の中で、大きな出来事だ。
そして、これらのことだけが理由ではないにせよ、私は最近、あまりアイドル現場に行かなくなった。

不思議なことに、私のTLを見ていると、フォロワーさんの中にも「一推しが卒業してしまった」という人が何人かいる。(もちろん、それぞれ別なグループのファン)
ちょうど、地下アイドル界では世代交代が起きているのかもしれない。
そして、推しがいなくなった人は皆一様に、その存在がいなくなってしまったことにより、心に大きな欠落感を覚えているようだった。

その気持はよく分かる。
「一推し」というのは、一朝一夕にできるものではない。
「なんか気になるな」「好みのタイプだな」から始まって、ライブを観てそのパフォーマンスに魅了されたり、また特典会で直接言葉を交わして、その人間性にも触れたりする。そんなことを何年か続けて、ようやく出来上がってきたものだ。
なので、「一推しが卒業したから、次のこちらに」とおいそれと乗り換えることはできない。
時間がかかっても、新しい推しを見つけるか、なにか別の趣味でも見つけるしか、心の空白を埋めることはできないだろう。

折しも私は、1月に母親が亡くなり、父も体調が思わしくなくて、今までよりは頻繁に地元の茨城に帰っているような状況だ。
一人っ子なので、親に何かあれば、基本的に私が対応しなければならない。
それは、兄弟の多い人に比べれば、両親の愛情を独占できたという恩恵を受けてきたのだから、当然それに対する責任だと思っている。
ただ、若い頃は、親の面倒をみるとということはあまりリアルに考えていなかったため、この歳になって突きつけられた現実であるのも確かだ。
まあ、そんな忙しさも、現場から遠のいた一因ではあるだろう。

正直なことを言うと、60歳になったら、あまり自分に無理をしないで生きていこうと考えてはいた。
「無理をしない」というのは、精神的、肉体的、両面においてだ。
例えば、無理なスケジュールを組んで野外ライブを見ないとか、あまり気の乗らない集まりに行かないとか、そんなこと。

そんな、「無理をしない」状況が、予定より幾分早く来てしまったという感覚ではある。
確かに、まだ体が動く間は、推し活をして楽しみたいという気持ちはある。
ただ、だからといって、無理に現場を探したり、推しになりそうな子を見つけようとするのも、また違う気がするのだ。

正直、今できることは「焦らず待つ」ことなんだと思う。
何かのテレビで「推しは探すものではなく、向こうからやってくるもの」という言葉を聞いたことがある。
ある意味それは真実だ。
もしかしたら、こうして待っていて、結局何も来ないことだってあるかもしれない。
でも、それならそれでいいのだ。
「来るかもしれない」未来に思いを馳せて、のんびり暮らすのも、そんなに悪くはないだろうから。

※この記事は、2016年5月に『おたぽる』に掲載されたものです。

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先日、7月から黒島結菜主演で『時をかける少女』が連続ドラマ化されることが発表された。
ネットなどでの反応については、すでに報じられている通りだが、ここでは、一体この物語の何が私たちを惹きつけるのか。
これまでの主だった作品の中から、主演女優をキーにしてその謎を紐解いてみたい。

まずは、原作の設定と基本となるストーリーを見ていこう。
原作が発売されたのは、1967年。今から50年ほど前である。舞台も当然、その時代と考えていいだろう。

主人公芳山和子は中学三年生。
ある日の放課後、理科実験室でラベンダーの香りの気体を吸い、気を失ってしまう。
その日から、彼女にはタイムリープ(時間跳躍)の能力が備わってしまうのだ。
同級生の深町一夫、浅倉吾朗とともにその謎を解き明かそうとする和子。
そして彼女はタイムリープによって、最初に気を失った時の理科実験室に行く。
そこには、深町一夫が待っており、彼が未来からタイムリープしてきた研究者であることを告げられる。
続けて一夫は、和子のことを好きになってしまったと伝える。
突然の告白に面喰いながらも、和子も一夫に対して淡い思いを抱くのだった。
そして一夫は未来に帰っていく。和子をはじめ、この時代にかかわった人の、自分に関する記憶をすべて消し去って-

エッセンスは三つだ。時間、恋愛、記憶。
後に作られる作品は、原作に忠実なものも、時代やストーリーを全く新しくしたものもあるが、この三要素(それぞれのどこに重きを置くかの差はあれ)は取り入れられている。
この点を意識しながら、この先を読んでいただきたい。

それでは、女優別の考察に入る。
まずは、1983年公開の映画版に主演した原田知世だ。
彼女は、前年に行われたオーディションをきっかけに芸能界入り。同年、テレビドラマ『セーラー服と機関銃』『ねらわれた学園』に主演するなど、かなり恵まれたデビューであった。
しかし、言うまでもなく先に挙げたドラマはいずれも薬師丸ひろ子主演で先に映画化されたものであり、原田知世は彼女に次ぐ“二番手”というイメージであった。
さらに、彼女の『時をかける少女』自体が、薬師丸ひろ子主演の映画『探偵物語』の併映作品であり、メインはどちらかというと『探偵物語』の方であった。
ところが、上映が始まってみると『時をかける少女』と原田知世の方が話題となり、後々長く愛されるロングヒット作品となったのである。
周囲の想定を超えた魅力が、この映画を通して原田自身から生まれてきたということの証左となるであろう。

次に、南野陽子主演のドラマ版である。
この作品はフジテレビの『月曜ドラマランド』の枠で単発で制作された。内容的には、この枠で多く見られたコメディ要素が強いものであり、いわゆる『アイドルドラマ』であったと記憶している。
南野陽子といえば、『スケバン刑事Ⅱ』が出世作であるが、その第一話が放送されたのが1985年11月7日、『時をかける少女』の放送が同年11月4日。
まさに、彼女のブレイク前夜(わずか3日前!)に放送された作品なのである。
その後、彼女は歌手、女優として大成し、現在も芸能界で活躍している。

続いては、連続ドラマとして作られた内田有紀の場合。
彼女にとって、この『時をかける少女』は、初めて連続ドラマの主演を務めた作品である。
当時、すでにある程度の人気を得ていたものの、女優としての魅力を強く印象付けたのはこのドラマであったと思う。
1994年2月から3月にかけ、全5話で構成され、映画や単発ドラマに比べ時間も長いことから、多くのエピソードをじっくりと見せてくれるような作品だった。
彼女は、この年の6月にCDデビューし、オリコン1位を獲得。多くのドラマにも主演し、人気を獲得していくことになる。

そして、最後は仲里依紗だ。
オーディションで選ばれた、2006年のアニメ版で主人公の声を担当した当時、ファッション誌のモデルなどの実績はあったものの、女優としては無名の存在だった。
そして、この映画自体も、当初はごく小規模での公開であったにもかかわらず、口コミで人気が広がり、全国での上映に広まっていったという。
もちろん、作品の良さが認められた結果ではあるだろうが、仲の声の演技が大きくかかわっていたこともまた間違いないだろう。
この後、彼女はいくつもの映画に出演し、女優として評価を受けることになる。そして、2010年の実写版『時をかける少女』でも主役を務めることとなるのである。

以上4人の少女の作品を振り返ってきたが、彼女たちが主演を務めた状況には共通点がある。
皆、女優として輝いていくことを期待されていたということ、そして、この作品をきっかけに大きく羽ばたいていったということだ。

当然、映画の配役は、オーディションなども含めて、制作側が決めている。
しかし、アイドルとして成功しスターになるほどの人は『役を呼び寄せる力』を持っていると思う。
その意味で、彼女らがそれぞれの『飛翔』の時期に、時をかける少女を演じたというのは、運命的なものだったのではないだろうか。

アイドルを見ることとの醍醐味は『成長の瞬間を見届けられる』ことだと思う。
その意味で、この作品ほど最高のステージはない。
ここでもまた『時をかける』という言葉がキーワードになる。
物語の中の彼女たちは、映像の中だけに存在し、決して現実の世界に現れることはない。しかし、それは絶望などではないのだ。
新たに見出された黒島結菜が、時間の旅に出かけるように、今なお、世界のどこかでは多くの少女たちが時を超え、今より少しでも素敵な世界になることを夢見て旅立とうとしている。それこそが、彼女たちが体現する“希望”そのものなのではないだろうか。

そう。少女たちは時を越える。
映画や、ドラマや、アニメの中で。
いや、それだけではない、たとえメディアとしては残っていなくとも、私たちがかつて見た『少女』の姿を思い起こすとき、彼女らは時空を超え、21世紀になった今なお、この心を揺さぶるではないか。

原作を書いた時の筒井康隆や、最初に映画化した大林監督がどこまで意識していたかはわからないが、この物語がずっと先の未来でも読み継がれ、新たな世界を作っていくことはある程度感じていたのではないだろうか。
『時を越える』という、人間の普遍的な夢を、ジュブナイルという手法を使って美しく描いた世界。
今回のドラマ版もまた、多くの若者や子供たちが見て心躍らせることだろう。
そして、彼らが大人になったとき、そのことを思い出して、感じるのだ。「ああ、人はまだ時間を越えることはできない」と。

彼女たちが『アイドル』と呼ばれなくなって久しくなった頃、おぼろげな記憶の中から、その時に感じた熱い思いや甘酸っぱい気持ちを感じ取ることがあるのではないか。
それはまるで、ラベンダーの香りによって、一夫への思いの切れ端を感じ取る和子のように。

それは、私たちファンの側も同じだ。
私が原田知世版の『時をかける少女』を見たのは高校生の頃だった。
何度か見返してはいるが、未熟だった自分が最初にこの映画を見た時の記憶は薄れつつある。
でも、時折、ふとした瞬間にその『思いの断片』のようなものが蘇ることがある。
これこそが、筒井康隆や、大林宣彦が仕掛けた“時をかける”魔法ではなかったか。

彼らの作戦は成功した。
その魔法によって私は今、誰とも知れぬ相手に向かって思いを書き綴っている。
未来はいつも、すぐ近くにある。もしかすると既に私たちの記憶の中にあるかもしれない。
だから、それを手繰り寄せるようにして、まっすぐに明日へ進んでいこうではないか。

黒島結菜は今、彼女たちと同じスタートラインに立った。
彼女がこのドラマをきっかけに、どんな風に、どこまで飛び立っていけるか。
それを見届けられることを幸せに思う。

そう、『時をかける少女』は永遠に完結することのない物語なのである。

 

今年も、昨日行ったイベントで、ヲタ活納めとなりました。
アイドル界に限らず、いろいろなことがあった一年でしたが、それなりに健康で、楽しく活動できたこと、ありがたく思います。
来年も、無理をせず、ゆる~く好きなことを追求していこうと思います。

01 1/4 水槽とクレマチス新体制東京お披露目ライブ 下北沢CLUB251
02 1/5 PANDAMIC不定期公演「パンダらの箱」 渋谷CLUB CRAWL
03 1/11 「sonance」(セカイシティ) 西永福JAM
04 1/12 「八ツ橋が転がりすぎた結果 vol.1」(水槽とクレマチス、PANDAMIC) 下北沢CLUB251
05 1/16 .SHAR-iE × wqwq 合同イベント 汐留シオサイト
06 1/18 「ソノウチ-day-」(セカイシティ、PANDAMIC) 西永福JAM
07 1/20 RGS Vol.40(琴平萌花) 青山RizM
08 2/1 Brave GIG -望月とあ生誕SP-(水槽とクレマチス) 秋葉原TwinBoxGARAGE 
09 2/5 酒井法子ライブ 渋谷PLEASURE PLEASURE
10 2/11 水槽とクレマチス 韓国人新メンバーお披露目単独ライブ 下北沢CLUB251
11 3/8 wqwq × 青山Rabness合同イベント オンレイクタウンmori ヴィレッジヴァンガード+PLUS
12 3/16 PANDAMICワンマンライブ 新高円寺U.F.O.CLUB
13 3/20 ソノウチササキフェス(セカイシティ、開歌) 新宿LOFT
14 3/22 水槽とクレマチス単独ライブ 下北沢CLUB251
15 3/23 ABC IDOL(PANDAMIC、アプガ(2)) 横浜 COAST garage+
16 3/29 wqwq くら子爆誕祭 新宿DHNoA
17 3/30 フジコーズ卒業式2025 フジテレビ本社
18 4/5 ベトナムフェスティバル(フォンチー) 池袋西口公園
19 4/20 SHINJUKU iDOL SONIC(セカイシティ) 新宿APEXIA
20 4/20 ペペロンチーノにオリーブ ライブ&バーRuto
21 4/25 宇佐美空来路上ライブ 新宿 東急歌舞伎町タワー前
22 4/26 WEEKEND WEEKEND(セカイシティ) 下北沢MOSAiC
23 4/29 水槽とクレマチス単独公演 下北沢CLUB251
24 5/4 歌舞伎町UP GATE(開歌、アプガ(2) 他) 歌舞伎町周辺ライブハウス
25 5/10 昭和アイドルアーカイブス 公開収録(西村知美、宮前真樹、wqwq 他) 池袋東武百貨店屋上
26 5/14 kOMAOTO(琴平萌花) 駒沢Camited
27 5/17 PANDAMICライブ 新宿LOFT
28 5/29 映画「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」(河合優実、伊東蒼) シネ・リーブル池袋
29 5/31 wqwq ここ生誕祭 新宿DHNoa
30 6/1 帰ってきた!異種格闘歌合戦(ケンケン、Hiroki、迷い道くね子、まゆ) 東新宿PetitMOA
31 6/10 映画「ぶぶ漬けどうどす」(深川麻衣、小野寺ずる) テアトル新宿
32 6/15 Tribu presents SUN(セカイシティ、水槽とクレマチス) 大塚HeartsNext
33 6/21 水槽とクレマチス単独公演 下北沢CLUB251
34 6/29 セカイシティ単独公演 蒲田温泉
35 7/5 おニャン子クラブ 結成40周年コンサート 世田谷区民会館
36 7/7 Star Festival2025(今井佐知子、吉田亜紀(Qlair)) 青山 月見ル君想フ
37 7/13 INFINITY LIVE presents 『WHITEDAYS』(セカイシティ) 下北沢MOSAiC
38 7/19 INFINITY LIVE presents『THE PRISMING』(PANDAMIC) 下北沢Flowers Loft
39 7/27 セカイシティpresents『旅行中』甘酢朱里生誕記念 下北沢ERA
40 8/1 TOKYO IDOL FESTIVAL 2025《一日目》 お台場・青海周辺エリア
41 8/2 TOKYO IDOL FESTIVAL 2025《二日目》 お台場・青海周辺エリア
42 8/3 「ソノウチ」(セカイシティ、PANDAMIC 他) 新宿LOFT
43 8/9 「ソノウチ」(PANDAMIC、ROY Limited GIRLFRIEND、POPPiNG EMO 他) 池袋W:IKE329
44 8/11 水槽とクレマチス 和泉時季 生誕公演 高円寺HIGH
45 8/16 INN Fes(wqwq) 牛込箪笥区民ホール
46 8/18 セカイシティCDリリースイベント タワーレコード池袋店
47 8/25 ordinary(琴平萌花) 下北沢Laguna
48 8/28 映画「リンダリンダリンダ」(前田亜季、ペ・ドゥナ 他) 池袋グランドシネマサンシャイン
49 8/28 琴平萌花路上ライブ 新宿 東急歌舞伎町タワー前
50 8/30 林健一(KEN-KEN)追悼企画《昼の部》 ライブサロン十話音
51 8/30 林健一(KEN-KEN)追悼企画《夜の部》 ライブサロン十話音
52 8/31 @JAM EXPO 2025《二日目》 横浜アリーナ
53 9/2 映画「亀は意外と速く泳ぐ」(上野樹里、蒼井優) 池袋シネマ・ロサ
54 9/6 鍛治島彩弾き語りライブ 用賀 GMOインターネットTOWER
55 9/14 「ソノウチ」(セカイシティ、PANDAMIC 他) 渋谷CLUB CRAWL
56 9/15 wqwq4周年ライブ 表参道GROUND
57 9/28 セカイシティワンマンライブ 下北沢MOSAiC
58 10/5 Kawaiiiiii Extreame TOKYO(水槽とクレマチス) 下北沢 SHELTER
59 10/13 M66:君の好きな歌を(琴平萌花) MELODIA Tokyo
60 10/17 琴平萌花路上ライブ 新宿 東急歌舞伎町タワー前
61 10/18 PANDAMICワンマンライブ 下北沢DaisyBar
62 10/27 映画「秒速5センチメートル」(白山乃愛、森七菜 ほか) TOHOシネマズ新宿
63 10/31 セカイシティCDリリースイベント タワーレコード池袋店
64 11/2 東京ラーメンフェスタ(鷹觜美羽) 駒沢オリンピック公園
65 11/8 fav me CDリリースイベント 汐留シオサイト
66 11/9 IDOL FABRIC vol.9(wqwq) 新宿DHNoA
67 11/12 「CREEP」(琴平萌花、溝手るか) 赤坂 navey floor
68 11/17 映画「話したりない夜の果て Days gone by」(日高ボブ美) 池袋シネマ・ロサ
69 11/22 PANDAMIC単独公演 渋谷CLUB CRAWL
70 11/23 LUNATICSライブ 新宿SUN FACE
71 11/29 夜ドラ「ひらやすみ」ファン・フェスティバル 阿佐ヶ谷駅前
72 11/29 Tribu presents DAY2(水槽とクレマチス) 西永福JAM
73 11/30 お時季のお酒紀(和泉時季) 蒲田某所
74 12/8 Hiroki&文明こよみツーマンライブ ライブ&バーRuto
75 12/13 涌嶋茜ワンマンライブ 新宿グラムシュタイン
76 12/22 琴平萌花ワンマンライブ 下北沢Laguna
77 12/28 甘橙(セカイシティ、PANDAMIC 他) 恵比寿CreAto
78 12/29 渋咲!フェス2025(wqwq、開歌) 渋谷サクラステージ

以上です。来年もよろしくお願いします。