一年中、春の気候での生活は贅沢??? | Pleasant Designのブログ

Pleasant Designのブログ

広島を中心として、周辺環境の自然を利用し、
科学的に分析して、快適な住まいをご提案します。
ファイナンシャルプランナーとして、
イニシャルコストだけではなく、ランニングコストも
トータルで本当は何が大切なのかをご提案します。

さて、あっという間にGWが終わりましたが、
皆様はリフレッシュできましたでしょうか?

私は錦帯橋まで自転車で行くという初の挑戦を成し遂げて来ました。
さて、今日のテーマですが、往復80キロを自転車で行くということができたのも、
この春の暖かな気候のおかげです。
真夏や真冬に80キロ走るのは、40代オヤジの命に関わる無謀なことです。


我が家の温度計は快適な環境(湿度40~65%、室温18℃から28℃)になると
ランプがつきます。
冬の間はこのランプが常時つくことは皆無でしたが、
春になるとエアコンも何もなしで、常時ランプがついています。


これは慶応大学の伊香賀教授の研究結果ですが、
暖かい環境で生活するほうが活動量が多くなるというデータです。

これはお年寄りのデータですが、
先ほどの私の話もそうですし、私の子どもたちも
冬にあれだけ嫌がった自転車の練習を好意的に取り組み、
一気に自転車が乗れるようになりました。

皆さんにも春に何かを始めた!というのは経験があるのではないでしょうか?

そして、ここで皆さんに考えていただきたい。
一年中春のような気候で生活することが贅沢なことでしょうか?
冬は寒く、夏は暑い、これが日本の気候だから仕方がない。

では住宅ではなく、病院を想像してみましょう。
入院された方はわかると思いますが、
どこにいっても同じ室温に保たれています。
看護師さんやお医者さんは冬でも半袖の方が多く、
活動量の少ない入院患者のための温度設定になっています。
病院は患者の健康状態を取り戻すために室温管理されているわけです。

病院はそりょそうだと思われるかもしれません。
ではオフィスビルはどうでしょう?
ある一定の規模のオフィスビルも病院と同様に室温管理されています。
私はそんなビルで仕事したことがありませんが、申請の書類を出す審査機関が入っている
ビルは皆さん軽装です。役所のほうがかなり厳しい環境で働かれている印象です。

オフィスビルのオーナーとしては、光熱費を抑えたいから、
空調を止めるというわけにはいかないのです。

それは以下の理由。

「事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が十七度以上二十八度以下及び相対温度が四十パーセント以上七十パーセント以下になるように努めなければならない」

労働安全衛生法により、室温が定められているわけです。
そして再び家に戻ります。

病院や仕事場が快適に過ごせるようになっているのに、
もっと生活時間の長い住宅では「我慢」の一言で済まされてしまいます。

冬に室温が10℃を下回ったり、夏に30℃を超える家は
すこし言葉がきついですが、
ある意味家族に対する虐待ではないかと思います。

こういった話をするとエアコンをたくさんつけたりとか、
太陽光発電をつけるといった発想がでがちですが、
順番はまず太陽を遮ったり、入れたりする設計技術
そして、その熱を逃がさない断熱材と窓が重要です。

今年度も新築、リフォームともにたくさんの省エネ関連の補助金があります。
お金を効率的に使えば、かならずそれは戻ってきますので、
良識ある設計者や施工者に家造りを相談してください。