久しぶりの投稿です。
11月は特に出張続きで、色んな事を感じることができました。
11月13日には5年ぶりに福島に行き、1985全国ミーティングに参加し、
福島で取り組まれている再生可能エネルギー事業を見学することができました。
全国ミーティングでも再生可能エネルギー事業の両方を通じて
感じた違和感があります。
それは省エネ普及を目指す建築事業者と再生可能エネルギー普及を目指すNPO団体とのスタンスの違いです。
それを次の写真で説明したいと思います。
ガラスのバスタブの中に水が入っています。
この水をエネルギーと想像してみてください。
現在、福島原発の事故後、この水を石油、天然ガス、石炭、原子力、再生可能エネルギーをどの割合でつくるべきかが議論されており、その一環で、再生可能エネルギーの補助制度もあり、福島で見学したバイナリー発電や小水力発電でもそういった事業によって行われています。
その事業を運営するための膨大な書類と作成しながら、福島で頑張られており、
本当に素晴らしいなと感動しました。
ただ、私が持つ違和感は宿泊させていただいた旅館には廊下にも暖房器具が設置されており、
廊下にある窓はすべて単板ガラスであったことです。
もう一度、ガラスのバスタブ写真に戻ります。
原発事故以後、日本人の中には「我慢してバスタブの水を減らす人」「お風呂に入ることをやめた人」「再生可能エネルギーの水を使う人」「何も考えず同じ生活をする人」と最後の人は除き、何かしら考えて、選択をしました。
ですが、もし、このガラスのバスタブに穴が開いていたら、どうします?
当然のようにすべての人が「もったいない」から穴を塞ぐはずです。
実はこの「穴」が旅館の単板ガラスです。
再生可能エネルギーの事業は本当に素晴らしいけど、
説明の中で、
「旅館は一般住宅の10倍エネルギーを使うので、エネルギー自給自足にはならない」
とのお話でした。
地元の建築事業者が、なぜ旅館で使うエネルギーを小さくすることを提案できなかったのか・・・
おそらく、建築業界側の問題だと感じます。
いつまでも建築屋だけで、グループを組むのではなく、
NPO団体と連携し、本質の改善提案ができるようにならないと
真の省エネ普及にはつながらないと思います。
来年はそういった年にしたいと強く思います。