創作ラボ2 -560ページ目

初めての店

散髪をしようと思って、いつもの理髪店に行くと、なぜか閉まっていた。


そこで、他の、初めての店に入った。


初めての店というのは、不安だ。


その不安は的中した。


店の見た目がかなり古典的だったのだが、店主も古典的だった。


櫛とハサミを持つ手が震えていた。


手の動きが異常に遅い。


この店に入ったのは失敗だったと思ったが、もう遅い。


この震える手で、カミソリを持つのかと思うと、全身が硬直しそうになった。


まるで、テレビで見るコントの場面の中に自分がいるようだった。


心の中では、いくらでも払うから、早く終わってほしいと叫んでいた。





捨てられない

物は増えていく。


そして、部屋を占拠してしまう。


捨てなければと思ってもなかなか捨てられない。


前時代のワープロ、ビデオデッキ、プリンターは、もはや使えないのは分かっていても、捨てられない。


何かの記念になると思って捨てる事ができない。


捨てる事ができれば、すっきりとする。


捨てられないのは、物ばかりではない。


過去の思い出も捨てられない。


思い出が心を占拠する。

予兆がある

悪い事でも、いい事でも、何かが起ころうとしている時には、予兆というものがある。


今日、身近な者にいい事があった。


だから、きっと、自分にもいい事が起こると信じたい。


そのいい事がどういう事なのかは、なんとなく、予想できる。


人道的行為なのに


自分は、本来、何も罪はないのに、罪を犯した誰かを守ろうとすると、罪人になる。


人を守る行為は、人道的行為であるはずなのに、罪になる。





ミスはいつも初歩的

ミスは、なぜか、初期には発見できない。

完成間近になって気付く。

あるいは、完成後に気付く。

そして、ミスのほとんどは、単純な初歩的なもの。

手間のかかる事にばかりに気持ちが向くがゆえに、単純なことをおろそかにする。