岩手県立盛岡南高等学は1995年当時、県内では二番目に新しい公立高校だった。東北で初めて【体育科】が新設され、他に【普通科】【普通科体育コース】があった。県内外から推薦(入試)でスポーツのスペシャリスト達が集まり、県高総体で優勝旗を最低10本(10部と言えばいいのか?)は奪取してくるほど部活動が盛んな高校だった。
俺は一般入試で普通科へ!
いたって普通の新入生〜穏やかな高校生活を送る…はずだった?!入学直後に好きな娘にフラれた俺はボクシング部に入部、練習に没頭しスポーツに青春を捧げる…はずだった(笑)
人生の九割は思い通りにはいかない
岩手県の高校は【応援歌練習】というものが他県に比べて盛らしい(上京後に知る)。入学式に笑顔で迎えてくれた応援団の先輩達は翌週には
鬼と化していた…
いや、これマジで!まずは全学年通しての応援歌練習が2~3日放課後行われた。そこで新入生は
■校歌
■第一応援歌
■第二応援歌
■第三応援歌
■盛南賛歌
の歌詞・音程を覚えなければならない。
そして"見せつけ"のためなのか歌詞を間違えた2年生、声が小さい2年生が全校生徒の前に立たされ
辱めを受けながら歌わされる
↑これを見た新入生は必死に応援歌を覚える…という悪魔のシステム。そして全体練習が終わると翌日から新入生のみの
地獄の応援歌練習
が始まる。昼休みが12:45~13:30までなのだが、13:00になると応援団が1年生の教室がある一階に降りてくる。馬鹿みたいに大きな音を立てながら扉を開けて各教室に雪崩れ込んでくる。
「これから!!応援歌練習を!!!始める!!!!!」
どんだけ仰け反ってんだよってツッコミたくなる先輩が一人、教壇で音頭をとりはじめる。そして教室の前後の扉から幹部であろう三年生応援団がワラワラと入ってくる。中には竹刀を持ってる先輩もいた。体感的には
【魁!男塾】そのもの(苦笑)
もちろんそれまでに弁当を食べ終わってなければならなず、急いでかけ込んだ昼飯と緊張が合わさって…吐き気をもよおしながら直立で応援団を迎えることとなる。
男子は学帽
女子は白スカーフ
を持っていなければならず、忘れた連中は即
机の上に正座!
そして例によって、歌詞を間違えたヤツや声が小さいヤツも正座!
「小せぇええ!!」
「もっと声出せぇええ!!」
「ぜっきょぅううう!!!」(絶叫)
怒号が止むのは昼休みが終わる5分前の13:25…。疲れ果てて5時間目の授業を受けることなる。中には殴られてるやヤツとかもいたからなぁ。
今考えると酷いな。。
そんなんで新入生は全ての歌詞を完璧に覚える。そんな地獄が一週間続き、やっと安息の日々が訪れ昼休みは新入生独特の憩いの場となる。
普通の生徒は…ね。。
続く。