声のパワーって時に物凄い威力を発する時がある。留守電なんかがいい例だ。メールでもなく、手紙でまなく、留守番電話…。誰しも留守電に残されたメッセージを何度も聞き直したなんてことがあるなんてはずだ。


-エピソード1-

何故か階段は駆け足で上がってしまう。ポケットから鍵を取り出し玄関の扉を開ける。真っ暗な中キッチンを通り過ぎ手探りで部屋の電気のスイッチをつける…んだけどいつもなら!この日はスイッチを付ける前に

暗闇の中に赤い光が点滅

しているのに気がついた…留守電だぁ!佐々木の家にはなんと固定電話がある。NTT発行の電話権もあるぜ~、FAX機能もついてるぜ~!がしかし、

ほとんど誰も番号を知らない

のが現状でね、さっぱり電話は鳴らないのよ。そんな電話に留守電が…きゃ~だれだれ?!何事何事?!トレンディードラマだねぇ、いいねぇ。疲れた様子で帰ってくる主人公…、おもむろに冷蔵庫から缶ビールを取り出し留守電をお知らせする赤い点滅ボタンを押す。

「伝言が…1…件あります」

どこのメーカーかわからない缶ビールのフタを開ける。

「用件を…1…件再生します」

大概、別れた女房からの養育費の催促だったりする。

『日本テレビと申します…』

日テレ?!日テレが俺に何用だ?あ…仕事のオファー?またはオーディションか?

『ただ今、電話での世論調査を行っておりまして…』

終~了~!そーだよ、局から直接オファーが来るわけないだろ!!まぁ養育費の催促よりはマシか…端からそんな義務は俺にはねぇ!!


-エピソード2-

その日、何度目かのステージを終え控え室に戻ると、携帯電話の着信をお知らせする白のランプが点滅していた。白の点滅は確か…電話着信?!誰だ誰だ祝日の昼間から俺に用事がある奴は…仕事か?祝日だからそれはないか…携帯電話の画面を開く

『留守電のお知らせ』

的なメッセージが…ありゃ、仙台の友人・タケシからだ…何事?丁寧に留守電でまで…ちょっと待て!俺はトイレ行きたいんだ…ゆっくり留守電を聞くため洋な個室に入る。

『留守番電話センターです。新しいメッセージを再生する方は…』

1…と、

『メッセージを…1…件再生します』

ふむふむ、

『ぱ~ぱぱぱ~♪』

ん?

『ぱぱぱ~ぱぱ~ぱ~♪』

子供が歌ってる…。

『ぱ~ぱ~ぱぱぱ~♪』

おどりゃあタケシ!!お前は娘にどーゆー教育をしとるんじゃ?!歌は良しとしよう…大いに歌え!いたずら電話もいいとしよう…俺も昔

好きなコの家にいたずら電話

したことがある…あ、これ内緒ね。。違う違う、子供のしたことだそれは目をつむろう。が、しかし…

オチがねぇ!!

留守電設定の最大3分間を目一杯ぱ~ぱぱ歌っただけで終~了~…ってなんじゃい!絶対何かある、絶対最後に何かある…と期待していた俺はなんだ?昔から言ってるだろ?

【話しは短く、面白く!夢はでっかく、屁は臭く!】

ってよぉ!俺…3分間ズボン下げてただけじゃねーか…タケシ~

子育てガンバレ!!


-エピソード3-

朝…昼起きると携帯電話に留守電が…。眠気眼で留守番電話センターに問い合わせ再生してみる。

『メッセージを…1…件再生します』

喉渇いたなぁ

『……プツ。ツー、ツー、ツー』

川村…短すぎる。。