出勤途中、郊外の小さなアパートの前で、よく見かけるほほえましい光景があります。
若いご夫婦と思われますが、初々しいスーツ姿の旦那さん(髪の長い20代前半のお兄ちゃん)が
出勤する姿を、奥様が小さな赤ん坊を抱いて、いつも見送ります。
旦那さんは、赤ん坊を「たかいたかい」したりして、それはもう、幸せ感一杯の光景なのです。
「僕たちの、ちっぽけだけど、愛に満ち溢れた歴史の1ページなんだ」
といった感じです。
わたしも、そんな光景をみて悪態をつくほど、ひねくれてはおりません。
ただ、「にーさん、そのうち奥さん起きなくなるよ、子育て大変だからね…、ケケケ」と
心の中で呟きます。(それを悪態という!)
で、この写真がなんだかお判りでしょうか?

丹沢表尾根にある、
2年くらい前に取り壊された書策小屋の跡地です。(「かいさく」と読みます)
その前年に、渋谷書策さんが90歳を過ぎて亡くなられたと記憶しております。
書策新道を切り開き、書策小屋の小屋番として、長きにわたり丹沢を見つめ続けてきた
おじーちゃんです。足腰立たなくなるまで小屋を守られたんですよね。
(最後は、みなさんに説得され、担がれて山を降りたと聞いています。)
鍋割山荘の草野さんも還暦を過ぎられて、まだまだお元気ですが、
みなさん、お歳を重ねてこられましたなぁ。
ん?最初の話とどうつながっているのかというと、
幸せそうな夫婦と赤ん坊を見ていたら、自分でもよく判りませんが、
書策じいさんの話が浮かんできたのであります。
「書策じいさん、まさに、大往生!人生悔いなし!」
「幼子よ、じいさんのように、立派に生きろよ!」
と、書策じいさんのこと、よく知りもしないのに思った次第です。
よもや若夫婦も、自分の愛息が書策じいさんのように育てと、
見も知らぬおやじに願われているとは、予想だにしていないことでしょう。
(というか、娘かもね…)
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