熊本の学習塾 プラトン進学スクール 公式ブログ

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熊本県菊池郡菊陽町光の森にある小中高校生対象学習塾

☆現行の県立高校入試制度③~第1選考後の選抜基準について

前々回と前回の記事で、現行の熊本県立高校の3月に実施される後期選抜入試での「第1選考について」説明しました。

ポイントは2点

・中学3年間の9科目の成績(評定、内申点)と入試当日の5科目のテストの成績の両方の受験者内での順位が高い方から合格を決める方式になっている

・中学3年間の9科目の成績のうち、入試当日にテストがある5科目については、その得点により内申点の補正したものを用いる

でした。

そのため第1選考で募集人員に達した場合には、下の図のように正方形の枠内に入った入試当日のテストの成績と中学3年間の成績の両方がよい受験生だけ合格させて、枠外の受験生は不合格となります。

第1選考だけで定員に達した場合

もし第1選考で募集人員(定員)に達しなかった場合には、第1選考後の選抜が行われることになっており、各高校ごとに毎年「第1選考後の選抜基準」というのが発表され、これに基づいて行われることになっています。


第1選考だけで定員に足りない場合


2025年3月に実施された後期選抜の場合ですが、県が発表した資料から「第1選考後の選抜基準」を一部抜粋してみます。


第1選考後の選抜基準(抜粋)


詳しくは、それぞれの高校の項目を見てほしいのですが

傾向としては、

・学力検査の合計点を主たる資料とする

・評定を参考にする

という形式が多いので

入試当日の5科目の得点の高い順に合格者を決めていき、合否判定のギリギリのライン上に同点の受験者が複数いた場合には中学3年間の成績を見るという感じでしょうか。

では、ある高校で「第1選考」で何名合格し「第1選考後の選抜基準」で何名合格したかということですが、熊本県も高校も公表しないということになっているようです。

同じ高校を受験する中学生は、内申点やテストで得点する実力が近く集団になっていると思われますので、そのなかでより確実に合格するためには「第1選考」で合格できるように、中学3年間の成績と入試当日のテストでの得点力の両方を高くしておくことがよいと思われます。

 

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☆ 現行の県立高校入試制度~内申点の補正について

前回の記事に続き、熊本県立高校入試の後期選抜での内申点(学校の成績)についての記事です。

今回は、内申点の計算方法について説明します。

現行の熊本県立高校の3月に実施される後期選抜入試では、中学3年間の9科目の成績と入試当日の5科目の成績の両方の受験者内での順位が高い方から合格を決める方式になっています。

そのため、内申点を計算することが必要になります。

中学3年間の通知表(9科目)を基に中学校の先生が記入した調査書の評定が、次の表のようになっていたとします。


調査書の評定


この場合、県立高校入試の後期選抜では、単純に合計するのではなく、まず3年時の成績を2倍します。


調査賞の評定3年2倍

次に

1年 + 2年+ 3年×2

と計算します。

 

調査書の評定の総計点(仮)

こうして各科目の評定を合計し総計点を計算していきますが、図のように単純に計算することにはなりません。

入試でテストがある5科目の評定については、入試当日の得点で補正を行い、5科目それぞれの評定の合計点が上下する場合があります。

補正には熊本県が発表している次の表を使います。


評定の補正の表


評定は5段階評価なので

各科目の評定の満点は

1年 5点

2年 5点

3年 5点×2=10点

合計 20点


後期選抜でのテストは、1科目50点満点で全5科目250点満点です。

この表に入試当日の5科目のそれぞれの得点と評定の合計点を各科目毎に当てはめて補正をしていきます。


調査書の評定と学力検査の得点
 

例えば、この上の図の例の場合、国語が50点満点で36点、評定が14ですので

 

下の図のように補正の表に当てはめて15に上がることになります。

評定の補正の表の使い方

同様に他の科目についても表に当てはめて見ていくと

社会 15 → 15

数学 13 → 13 

理科 14 → 15

英語 13 → 15

こうして5科目の補正が終わったら、補正された5科目の評定と実技教科4科目の評定を足し合わせて総計点を137点とします。

補正前の総計点は133点だったので4点上がったことになります。(※)


こうして求めた評定の総計点での順位と入試当日の得点での順位を合わせて前回説明した「第1選考」をすることになります。



後期選抜の第1選考
 

※ 今回の例では、入試当日の得点で補正されて評定が上がりましたが、補正の表を見るとわかるように入試当日の得点によっては補正されて下がる場合があることにご注意ください。

 

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☆ 現行の県立高校入試制度~内申点の影響について

熊本県立高校入試の後期選抜での内申点(学校の成績)の影響について、あまり意識されていない中学生、保護者様がまだいらっしゃるようなので説明したいと思います。

現行の熊本県立高校の3月に実施される後期選抜入試では、中学3年間の9科目の成績と入試当日の5科目の成績の両方の受験者内での順位が高い方から合格を決める方式になっています。

例えば、受験生の得点分布が次のようなグラフ(散布図)になったとします。


県立高校入試後期選抜分布図の例

縦軸は「学力検査の順位」となっており、これは入試当日の5科目の合計得点が高い順に順位を表したもの、

横軸は「評定の順位」となっていますが、こちらは中学3年間の通知表(9科目)を基に中学校の先生が記入した調査書の評定の高い順に順位を表したものになっています。

したがって、左下の原点に近いほど、入試当日の5科目の成績も中学3年間(9科目)の学校の成績も両方よいということになります。


県立高校入試の分布図の縦軸と横軸の意味


わかりやすいように、受験者50人に対して募集人員(定員)20人の例をグラフにしたものにしていますが


県立高校入試の分布図の見方

 

グラフの左下の原点に近い赤い丸で囲まれている点は、入試当日のテストと学校の成績の両方がよかった受験生を表しています。

これに対して

左上の縦軸の近くの赤い丸で囲まれている点は、学校の成績はよかったものの入試当日のテストでは思うようにとれなかった受験生、

右下の横軸の近くの赤い丸で囲まれている点は、学校の成績は思わしくなかったものの入試当日は高得点をとった受験生を表しています。


県立高校入試後期選抜の第1選考の枠


募集人員20人の場合は、1辺が20目盛りのサイズの正方形で囲み、この正方形内部の受験生から合格者を選びます。

そのため、学校の成績が受験生中1番でも入試当日の5科目のテストでとれなかったり、

入試当日の5科目の成績が1番でも中学3年間の9科目の成績がよくなかったりすれば

最初の選考から漏れ、不合格になる可能性が高くなります。

これを「第1選考」と呼びます。

 


県立高校入試後期選抜の第1選考での判定

 

現行の入試制度は、このような方式になっているため、確実に合格するためには、入試当日の5科目の試験で得点するだけでなく、

中学3年間の9科目の成績をよくしておく必要があります。

では、どのくらいの成績が必要になるかということですが、

入試当日の5科目のテストで高得点が必要となる高校ほど、受験生の通知表の評定が高くオール5近くになる傾向があるといえると思います。

 

今回説明した県立高校入試の後期選抜での第1選考に関わることとして、


・入試当日の5科目の得点による学校の成績の補正

・第1選考で募集人員に足りなかったときの「第1選考後の選抜基準」


等につきましては、別記事として書く予定です。

 

以下は、2027年度から始まる新入試制度についてです。

 

2025年現在、中学1年生から受験することになる、令和9年度(2027年度)の県立高校入試から新制度に移行することになりますが、現行の前期選抜と後期選抜が1本化され、全員が特色選抜と一般選抜を3月に受験することになります。

 

現時点での熊本県から発表されている情報によると

 

【特色選抜】
 

・5教科の学力検査、調査書、独自検査の合計点を用いて選抜
する。
 

【一般選抜】

 

・5教科の学力検査及び調査書の評定の合計点を用いて選抜す

 

とあり、詳細は不明ですが「調査書」「調査書の評定」とありますので、中学1年からの学校の成績(9科目)をよくしておくことをおススメします。

 

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「自分に打ち勝つことが、もっとも偉大な勝利である」(プラトン)

 

 

ある人からプラトンの名言についてたずねられたので、書きます。

 

古代ギリシャの哲学者プラトンは、対話篇と呼ばれる著作をたくさん書きましたが、この名言は『法律』という著作がもとになっているようです。

 

プラトンの著作には、16世紀にギリシャ語とラテン語の対訳版が書かれたときにつけられたページ数(ステファヌス数)という番号が日本語訳にもつけられているのですが、おそらく『法律』の[626e]と思われます。

 

その箇所では、プラトンがクレイニアスという登場人物に次のように語らせています。

  

「自分自身に打ち勝つことはあらゆる勝利の中で最初にして最も優れたものであり、自分自身に敗北することはすべての中で最も恥ずべきことであり、同時に最も悪いことだ。なぜなら、これらのことは、私たち一人ひとりの中で、私たち自身に対する戦いが存在することを示しているからだ。」

 

この最初の

 

「自分自身に打ち勝つことは あらゆる勝利の中で最初にして最も優れたものであり」

 

の部分を誰かが取り出して英訳し英語圏で共感、支持されて名言として広まり、日本語に翻訳されたものではないかと思います。

 

「自分自身に打ち勝つことは

 

 あらゆる勝利の中で

 

 最初にしてもっとも優れたものである」

 

 

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☆お子さまの知的好奇心を育てる本を紹介します

 

以前、こちらのブログにも書きましたし、よく言われることですが、

 

お子さまが小中学校の勉強に興味を持ち、勉強についていけるようになるためには、知的好奇心を育てること、本を読むようになることが大切です。


虫眼鏡を覗く子ども
 

では、どのような本を読んだらよいのでしょうか。

難関大学に合格した卒塾生が、子どもの頃に読んでいた本を紹介します。

『なぜ? どうして? 科学のお話』

という本です。


日常、子どもたちがよく「不思議だ」と感じるテーマについてやさしく説明されていて、


小学1年生から6年生までの学年ごとにタイトルがついたものが出ていますが、漢字にかながふられているため、ひらがなが読めるようになったら幼稚園生でも読めるようになっています。

また、様々なテーマについて書かれているため、小学4年生が1、2年生のものを読んでも面白いと思います。

卒塾生の方が読み始めたのは、3年生か4年生の頃のようですが、1年生のものから6年生のものまで全部読んだとのことでした。

大人が読んでも面白く、「なぜ? どうして?」とたずねる「なぜなぜ期」に入った小さなお子さんに本で学んだことをもとに教えてあげたり、読み聞かせたりするのにもおススメです。

以下、出版社の学研のサイトへのリンクです。

『なぜ?どうして?科学のお話2年生』

累計520万部!大人気シリーズとのことで、改訂版が出ているようです。

「科学の「ふしぎ」に出会える大人気の読みものシリーズ、「よみとく10分シリーズ」改訂開始!」



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