「MM」市川拓司
★★☆☆☆
「いま、会いにゆきます」「恋愛寫眞 もうひとつの物語」など恋愛小説でヒット作を出している市川拓司です。
この人の小説を読むのはこれが初めてだったんですが、今回読んだ「MM」も青春恋愛小説って感じでした。
個人的な感想は
最初の方は割と面白かったけど、後半キツかったなぁ
って感じでしょうか。
特にラストは
あぁ、やっちまったね
って感じです。
この本の対象年齢的には中高生かなー?って感じなんですけど、この小説の舞台はどやら作者の青春時代のようなんですね。
携帯も一切出てこないし、中学生の主人公はやたら古い映画の話ばかりしてる、主人公の友達は中学生のクセにKing Crimsonなんか聴いちゃってる。
今の中高生が読んで、どれだけ分かるネタがあるのかな?って思いました。
かと言って大人が読むにはちょっと内容が幼稚に感じてしまい、一体誰に向けて書いてるんだ?って思ってしまいイマイチ乗り切れなかったというのが正直な感想です。
この物語をざっくり説明すると
将来ハリウッドで脚本家になりたいと思っている主人公にある日クラスの女王的存在の美少女から声を掛けられる。その内容が「自分の伝記を描いて欲しい」というものだった。伝記執筆を引き受けた主人公は取材のために美少女と時間を共有することになる。当然そこに淡い恋愛感情が芽生えるが、なかなか上手くいかなくて、なんやかんやあって大人に反抗して終わり。
って感じでしょうか。
まず、この物語はかなり極端な二元論で出来ています。
主人公は脚本家志望の映画オタクです。クラスのウェーイな連中とはなかなか気が合いません。
ヒロインの美少女は学校ではウェーイなグループで女王状態なんですが、実はThe Smithsを口ずさむようなマニアックな女の子だって事が後々わかります。
主人公チーム=オタク
嫌なクラスメイト=ウェーイ
と簡単なチーム分けができるんですけど、
オタクは全員頭が良くて性格もいい。
一方のウェーイは全員バカで性格も最悪。
と、まぁわかりやす過ぎるぐらい極端な人物構成。
この辺がどーも入り込めませんでした。
出てくる映画のタイトルやミュージシャンもなんか微妙で、ちょっとイキってる感じが鼻につきます。
おそらく、この小説は作者の願望じゃないのかな?って思いました。
こんな青春時代過ごしたかったなぁ!
って願望そのまんまって感じでした。
そりや、The Smiths口ずさむような美少女に惚れられたいわなぁ。
ラストに関してなんですけど、ネタバレになるので、これから読もうと思っている人はここから先は読まないでくださいねー。
【ここからネタバレあり】
ラストはヒロインの父親である街を牛耳っている会社の社長の不正を娘が告発して、父親が痛い目にあうんです。
これは、いかんです。
子供が大人に反抗するのはいいんですよ。
でも、大人に勝ったらダメです。
青春とは挫折でしょ?
子供が大人に戦いを挑むんだけど、結局大人にヤられるから挫折を知って大人になれると思うんですよ。
まぁ、これは個人的な好みの問題なんで、大人に勝ってスカッとしたい!って人もいるとは思うんですけど、この辺が個人的にあまり評価できない部分でした。
そんだけ、ボロカス言ってたら逆に読みたくなるわ!(笑)
って人がもしいたら読んでみてください!
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